SUPER GT 2012 Round.2 - イイベント・レースレポート | スポーツカーの中古車販売、買取情報サイト

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SUPER GT 2012

2012年5月5日(土)

大荒れの富士500kmを制したのは、No.39 DENSO KOBELCO SC430!

5月4日、SUPER GT第2戦「FUJI GT 500km RACE」の決勝レースが行われ、レース後半にクラッシュした車両を回収するために一度セーフティカーが入る荒れた展開となったが、予選3位スタートのNo.39(脇阪寿一/石浦宏明組)が劇的な追い上げを見せて逆転優勝を果たした。

予選日同様、決勝も雨に翻弄された一日だった。大雨ではなく、決勝直後に雨が降り始め、大半のチームがレインタイヤへの交換を選択したものの、ほどなくして雨が上がると今度は再びスリックを装着するためにピットが動いた。序盤のひと波乱が小康状態になると、折り返しから12号車のGT-Rがレースを牽引した。

12号車は前日エンジントラブルが発生、エンジン置換により10位からスタートを切ったが、決勝でトップまで浮上。加えて不安定な路面状況に強い39号車のSC430がトップを狙い始める。さらには早めのドライバー交代が奏功したの。100号車のHSV-010と続き、3メーカー三つ巴の攻防戦を展開、レースは気まぐれな天候の影響をうけつつ終盤を迎えることになる。

レースは最後のスティントが終わると、再び12号車がリード、だが、再び雨が落ち始め、足下が不安定になった12号車はたまらずピットイン。インターミディエイトタイヤで応戦を開始したが、100号車、39号車が逆転に成功する。さらに39号車は僅かに濡れている路面での絶対的な速さをしかとアピール、100号車をも逆転し、106周目にトップを奪取するとそのまま110周のフィニッシュまで導いた。

一方、GT300も大荒れの展開。一時レースをリードしていた15号車のポルシェはコース上で突然バランスを崩して激しくクラッシュ。SCが導入される原因を招いた。その後、11号車のアウディR8やデビューレースとなった66号車のアストンマーチンなどがリードを奪ったが、終盤になって徐々にペースを上げてきたのは、ディフェンディングチャンピオンの0号車のBMW Z4。巧みなドライビングであっという間にトップを奪い、そのままリードを広げて優勝をさらった。

第2戦富士 決勝結果

・GT500

1.No.39 DENSO KOBELCO SC430(脇阪寿一/石浦宏明組)110L 3:21’14.137
2.No.100 RAYBRIG HSV-010(伊沢拓也/山本尚貴組)+12.055
3.No.23 MOTUL AUTECH GT-R(本山哲/M・クルム組)+32.107
4.No.36 PETRONAS TOM’S SC430(中嶋一貴/R・ライアン組)+35.301
5.No.12 カルソニックIMPUL GT-R(松田次生/JP・オリベイラ組)+49.111
6.No.17 KEIHIN HSV-010(金石年弘/塚越広大組)+1’00.738

・GT300
1.No. 0 GSR 初音ミク BMW(谷口信輝/片岡龍也組)104L 3:21’52.575
2.No. 2 エヴァンゲリオン初号機アップル紫電(高橋一穂/加藤寛規組)+15.761
3.No.66 triple a vantage GT3(吉本大樹/星野一樹組)+17.259


((写真/記事:カーチャンネル))




2012年5月4日(金)

SUPER GT第2戦富士、最速タイムをマークしたのはNo.32 EPSON HSV-010!

5月3日、静岡県・富士スピードウェイにおいて、SUPER GT第2戦の予選が行われた。 早朝から激しい雨に見舞われた富士。午前中、2時間の練習走行が行われたが、時折コースアウトやクラッシュなどによる赤旗中断となり、文字通り水を差された展開になった。 午後からの予選では、幸いに雨も小康状態になり、まず1回目の予選でGT500、300両クラスとも上位10台を選出。それぞれがその後、スーパーラップ方式のタイムアタックに挑んだ。 すると、路面こそ完全にウェットコンディションのままではあったが、各車のアタックで次第にコース上の雨量が減り始めると、その状況に見合うタイヤを選択しているか否かによって、刻むタイムに差が出始めた。 結果、限りなく雨が少なくなった路面を味方につけたNo.32 EPSON HSV-010の中山友貴がベストラップをマーク。自身初となるGT500ポールポジション獲得に成功している。 一方、GT300では今シーズンデビューを果たしたFIA GT3車両のNo.3 S Road NDDP GT-R(関口雄飛/千代勝正組)が最速タイムをマークし、チームに初クラスポールポジションをプレゼントしたかに思われたのだが、 予選後の再車検でリストリクター適用違反が判明。タイム抹消となり、幻のPPとなる。 結果、これに変わってトップに立ったのが、No.11 GAINER DIXCEL R8 LMS(田中哲也/平中克幸組)だった。 終日、雨模様に見舞われた富士だが、天気予報では明日の決勝日は回復に向かうと言われているだけに、500km先のゴールを目指して激しい戦いが展開されると思われる。

第2戦富士 予選結果

・GT500
1.No.32 EPSON HSV-010(道上龍/中山友貴組)1’43.699
2.No.6 ENEOS SUSTINA SC430(伊藤大輔/大嶋和也組)1’43.765
3.No.39 DENSO KOBELCO SC430(脇阪寿一/石浦宏明組)1’43.778
4.No.23 MOTUL AUTECH GT-R(本山哲/M・クルム組)1’44.309
5.No.36 PETRONAS TOM’S SC430(中嶋一貴/R・ライアン組)1’44.638
6.No.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平組)1’44.937

・GT300
1.No.11 GAINER DIXCEL R8 LMS(田中哲也/平中克幸組)1’50.249
2.No.43 ARTA Garaiya(高木真一/松浦孝亮組)1’52.996
3.No.15 ART TASTE PORSCHE(T・ベルグマイスター/土屋武士/J・ベルグマイスター組)1’53.233


((写真/記事:カーチャンネル))

  • 予選の天候は、終日雨

    予選の天候は、終日雨

  • ウェットコンディションの中、GT500トップタイムを出したのは#32 EPSON HSV-010

    ウェットコンディションの中、GT500トップタイムを出したのは#32 EPSON HSV-010

  • 前回、優勝の#11 GAINER DIXCEL R8 LMSは、GT300クラストップタイムをたたき出した

    前回、優勝の#11 GAINER DIXCEL R8 LMSは、GT300クラストップタイムをたたき出した




2012年4月27日(金)

レースプレビュー・SUPER GT第2戦富士

SUPER GT第2戦は長丁場の富士500km!

ゴールデンウィーク真っ只中の5月3-4日、静岡・富士スピードウェイにてSUPER GT第2戦「FUJI GT 500km RACE」が開催される。2012年の開幕戦から1ヶ月あまり、実戦を経てライバルの動向をしかと見据えた今、次なる戦略を立てて激戦が繰り広げられることだろう。

未知数の富士で何が起こる?

今シーズンの開幕を前に、GT500では3メーカーがともに合同テストを行った時間、回数は僅かなもの。さらに、今回の舞台となる富士スピードウェイにおいては、GTA(GTアソシエイション)が主催する合同テストは行われていない。つまり、初戦でライバルのポテンシャルはある程度把握することができたものの、岡山とは大きく異なるハイスピードサーキットの富士をどう攻略してくるのか、ライバルの動向を予期するにはまだ十分ではない状態というのが、どのチームにとっても本音だと思われる。

さらに気になるのが、天候。開幕戦の岡山では不安定な雨の降り方に、予選で翻弄されたチームもあったが、加えて誤算だったのが気温の低さだった。さすがに弥生五月の季節ともなると、寒さの心配はないが、天候の急激な変化は富士でも起こりうる。曇天模様の中、多数のGT車両がエンジンをかけ始めたところ雨が降ってきた、などという話は過去にたくさんある。気温、路面温度、そして天気をうまく味方につけて、クルマのパフォーマンスを最大限に引き出すことも、ライバルを出し抜く手段として侮れない。

本領発揮は、レクサス? それともGT-R?

前回、岡山ではクルマのセットアップが定まらない中、安定した速さとレース巧者の戦いでNo.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平組)が追いすがるNo.100 RAYBRIG HSV-010 GT(伊沢拓也/山本尚貴組)をシャットアウト。新たに開発されたアップデートにおいて今ひとつ効果を発揮できていないのでは、とウワサされていたレクサス勢の中で、38号車はひと際目立った活躍を見せた。

では、高速サーキットの富士でパフォーマンス競争になった場合、どのメーカーが本領を発揮するのだろう? 今シーズンはレギュレーション変更によって、エアリストリクター径が拡大されていることから、タイムアップは間違いない。コースレコード更新はもちろんのこと、予選のタイムアタックでは新レコード達成を狙い、熾烈なタイム争いに期待したい。

なにしろ、レクサス勢にとってお膝元である富士で勝利すれば、今シーズンの序盤で大きな流れを作ることになるだけに、前回の覇者、38号車を筆頭に、虎視眈々とチャンスをつかみにくるだろう。その対抗馬としてはミシュランタイヤを装着するチャンピオンカー、No.1 S Road REITO MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ組)が濃厚か。晴れても雨になってもオールラウンダー的強さを持つだけに、まずは予選での仕事ぶりに着目したい。

GT300は参加条件が一部変更に

岡山での戦いを終え、GTAはGT300に対して参加条件の一部を変更。多くの車種がこの変更に何らかの影響を受けているようだ。この背景には、FIA-GT3規定とJAF-GT規定の存在が見え隠れする。第1戦では、FIA-GT3規定がそのままGT300クラスのBOPとして導入されたが、4月に入り、FIAが新たなGT3のBOPを発行。これによって、車重は軽くなるものの、その分リストリクターが絞られることになったのが、アウディR8やランボルギーニ・ガイヤルド、さらにBMW Z4 GT3やメルセデスSLS AMGなども含まれている。一方で、ポルシェはこの変更を受けないことから、開幕戦で見せた速さはそのまま富士でも通用しそうだ。

長距離レースは波乱ぶくみ?

昨年は東日本大震災の影響で、開催日程が大幅にずれ込んだSUPER GT。さらに、決勝レース距離が大幅に短縮されるなど、色々な形で影響を受けることになった。しかし、今シーズンはレース距離をこれまで同様に変更。今回の富士は500kmという長丁場になる。第3ドライバーの登録も可能のため、チームによっては3人体制で挑むことも考えられる。

距離が長くなると、レース展開はますます複雑化し、終盤ともなるとGT300とGT500の混走そのものが危険分子をはらんでいる。さらには、今シーズンから多くのGT300がFIA-GT3車両へとスイッチしていることによって、車両のストレートスピードが伸びている。これはすなわち、ストレートでのパッシングがGT500にとって決してたやすいことではない状況になっていることを意味する。いずれにせよ、富士では力と力、技と技がブツかりあうSUPER GTならではの迫力ある好バトルがあちこちで展開されることだろう。

主なスケジュール

・5月3日(木:予選日)
07:20 ? 08:10 オープンピット
09:00 ? 11:00 公式練習
11:50 ? 12:40 ピットウォーク
13:00 ? 13:30 公式予選 Q1
13:00 ? 13:15>>GT300
13:15 ? 13:30>>GT500
14:30 ?       スーパーラップ
16:35 ? 17:25 GTキッズウォーク

・5月4日(金:決勝日)
08:30 ? 09:00 フリー走行
09:10 ? 09:25 サーキットサファリ
10:35 ? 11:25 ピットウォーク
12:55 ?      ウォームアップ
14:00 ?      決勝 (110Laps)
17:15 ? 18:15 コースウォーク


((記事:島村元子))





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