SUPER FORMULA 2022 Round5
SUPER FORMULA 第5戦SUGO プレビュー
シーズン折り返しを前にした一戦。ドラマチックな戦いになるか?
今週末、杜の都・仙台からほど近い場所にあるスポーツランドSUGOで繰り広げられる全日本スーパーフォーミュラ選手権第5戦。今年は年間10戦で繰り広げられるため、今回のSUGO戦は、ちょうど前半の締めくくりの戦いに位置付けられることになる。4戦を終えた時点でウィナーは3名。毎戦、ドラマチックな展開になることが多いSUGOでは、新たなウィナー誕生となるのか、はたまた上位ランカーが強さを見せつけるのか。
難コースのSUGO、まずは予選から激戦必至!
SUGOの特徴というよりも、SUGOでレースが開催されるたびに言われるキーワードがある。それは”魔物が棲む”という言葉だ。”不意をつかれた”、あるいは”好事魔多し”とも言われるように、思わぬところで驚くような展開になることが少なくないからだろう。とはいえ、細かくデータを取って分析しているわけでもない。しかし、のちにレースを振り返ってみれば、思わぬハプニングがそのレースのカギを握る出来事につながっていることが多く、その内容もドラマチックというか、インパクトが大きいため、どうしても脚色染みた言葉として伝えられるのかもしれない。
しかしながら、その言葉に裏付けされるように、SUGOのコースは難コースとして知られており、セットアップを手掛けるエンジニア泣かせのサーキットでもある。1周のコース長が国内の他のサーキットよりも短く、あっという間にホームストレートにクルマが戻ってくるショートコース。またアップダウンに富みコーナーによっては抜きどころもある。しかし、タイトなコースサイド_つまりエスケープゾーンも決して存分にあるわけでもなく、コーナー飛び込みは一種の度胸試しのようなもの。それに一つ間違いが起こればクラッシュに繋がり、ドライバーにとってはギリギリの攻めの走りが求められる。今回も、展開次第で予選、決勝問わずアクシデントひとつで大きく流れが変わってしまう可能性もあるため、ドライバーには速さと強さに加え、”運の強さ”もいつも以上に必要になるのが、このSUGOとも言えるだろう。
となれば、まず問われるのが決勝グリッドの位置。つまり予選のアタックの出来がレースの行方を左右するのは言うまでもない。コースインのタイミングがちょっとでもずれてしまえば、自分のリズムでアタックすることは難しくなるだろうし、ライバルのことばかりを考えているうちに、自分のアタックどころではなくなる。とはいえ、ショートコースゆえに、いかに優位なコンディションでアタックを遂行
できるかどうか、ここはチーム総力戦としての見どころになるはずだ。コンディションが向上する後のタイミングでアタックしたいところだが、癖のあるコースでもし他者がトラブルを起こすようなことがあれば、自身のアタックは水泡に帰す。そのリスクをしっかりと踏まえた上でここぞというタイミングでアタックに臨まなければならない。特に、今シーズンからノックアウト予選はQ1、Q2の2回に変更されている。つまりポールポジションが決まるQ2には、合計12台が出走する。Q1の各組よりも台数が増えるというシビアなコンディションの中、アタックラップを決めなければならないため、ドライバーの勝負強さを垣間見る予選セッションになるだろう。
ル・マンウィナーが見せる走りにも注目!
SUGOの1週間前、フランスにおいて開催されたル・マン24時間レースには平川亮と小林可夢偉が参戦。ハードワークを戦い終えた二人の選手にとっては帰国後初の一戦になるわけだが、その中でも平川にとっては特別な一戦になるかもしれない。なにしろ、ル・マン24時間レースにおいて、トップクラスのハイパーカークラスに今年から参戦、3戦目となるル・マンで総合優勝を果たすという偉業をやってのけた。世界耐久レースの頂点とも言えるル・マンを制したことで、ドライバーとしての”何か”が変わったかもしれないだけに、今回はどのような戦いを披露してくれるのか、注目が集まる。
折りしも、レースウィーク直前の16日(木)には、東北地方も梅雨入りした模様と天気予報で伝えられたばかり。現在のところ、天候の崩れは心配する必要はなさそうだが、レースそのものが波乱含みの荒れた展開になるやいなや……。シリーズ後半戦を前にした、”まとめのレース”として、各ドライバーとも結果を残そうと闘志を燃やしているはずだ。
主なタイムスケジュール
6月18日(土)
09:10 – 10:40 フリー走行
11:45 – 12:30 ピットビューイング
14:00 – 公式予選(ノックアウト方式)
14:00 – 14:10 Q1(A組→上位6台がQ2へ)
14:15 – 14:25 Q1(B組→上位6台がQ2へ)
14:35 – 14:32 Q2
6月19日(日)
10:10 – 10:40 フリー走行
11:00 – 12:00 ピットビューイング
13:40 – 14:30 スタート進行
14:30 – 決勝(53Laps)