SUPER FORMULA 2022 Round4
SUPER FORMULA第4戦オートポリス プレビュー
SF、早くもシーズン3戦目が鈴鹿で開催
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今週末、全日本スーパーフォーミュラ選手権第4戦が大分・オートポリスで開催される。今シーズンは、7大会 全10戦で展開する戦いは、開幕から2ヶ月強ではや4戦を消化することになる。開幕を前に実施された公式テストを皮切りに、テンポよくレースが実施される中、ルーキーを含め、勢いに乗るドライバーがいる一方でいまだ思うようなレース展開ができず、厳しい戦いを強いられているドライバーもいるだけに、今回のオートポリス戦がなにか新たな転機となるか、さまざまな要素が入り乱れそうな感じだ。
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”年イチ”開催のオートポリス
風光明媚な大分・阿蘇山麓の外輪山を走り抜けたどり着くサーキット、オートポリス。観光地はじめ温泉地からもほど近く、観光気分が味わえるサーキットでもある。山々に囲まれ、盆地状の中にある全長4.7kmのコースはアップダウンに富み、低、中、高速コーナーがあちこちに配置され、チャレンジングなレイアウトになっている。テクニカルコースゆえに、タイヤへの負荷も大きく、またトラックエンジニアにとってはセッティングに悩むコースでもある。また、他の国内サーキットと異なる点として、ピットガレージの位置がコースの外側にあり、ピットからは視覚的に他のサーキットと逆周りになる。
”ひとクセ”あるオートポリスだが、スーパーフォーミュラが開催されるのは、シーズン中1度だけ。もちろん、事前のテストもない。頼りになるのは、これまでのレースデータのみということになる。各チームともSF19でのレースデータはあるものの、実のところ今年は装着するリヤタイヤが新しくなっており(構造が変わっている)、そのパフォーマンスをどう見極めていくかが大きなポイントにもなりそうだ。ここはまず、予選日の朝に行われる1時間30分のフリー走行でうまく調整していかなければならないだろう。
今回、新たに用意される新品タイヤは3セット。ここに前回鈴鹿大会までの持ち越し分として3セットが追加される。鈴鹿は決勝日がウェットコンディションとなりレインタイヤでの決勝だったため、未使用もしくはほぼ新品に近いユーズドタイヤを持つドライバーも多いと考えられる。これを踏まえると、朝のフリー走行の終盤では積極的にアタックシミュレーションを行うドライバーもいるのではないだろうか。また、タイヤのもちを確認するための試走もしたいところ。いずれにせよレースウィークの天候の推移を見極めつつ、チームは様々なメニューを用意してくるはずだ。
中盤戦の戦いで流れをつかむのは!?
ルーキードライバーの躍進が否応なしに目立つ今シーズン。予選アタックで見せる躍進が、他のドライバーに多かれ少なかれプレッシャーを与えている感じだ。とくに今シーズンは開幕戦の富士大会で第1戦、第2戦が開催されたが、このときは各日予選と決勝を行う形となり、フリー走行は金曜日の1回だけだった。これまで以上に時間が限られ、”短期決戦”スタイルで予選と決勝を戦うフォーマットをうまく味方につけたかどうか、そこで明暗が分かれた可能性もある。そんななか、ルーキーは経験値がないことを逆手に取り、思いっきりの良さで勝負に出たことが幸いしたのではないだろうか。ノックアウト予選でもQ1、Q2と駒を進め、荒削りながらも速さあるパフォーマンスを見せた。
続く鈴鹿戦では、通常のレースフォーマットということもあり、チームとしてのデータ量やドライバーの経験値が結果にも表れたようだが、今度は決勝日の雨_ウェットコンディションによる状況変化がまたカギとなり、レースの流れが変わった。結果として道筋を読むことが難しく、最後の最後まで見どころあるレースになったといえよう。SUPER GTのようなチーム戦ではなく、シングルシーターの戦いはシンプルだからこそ最後はコース上で競うドライバーの”腕一本”によって勝敗が決まるのだ。とはいえ、彼らを支える”縁の下の力持ち”としてのエンジニアリングも重要なポイントであることは言うまでもない。
第3戦を終え、ドライバーズポイントでトップにつけるのは、ディフェンディングチャンピオンの野尻智紀(TEAM MUGEN)。第2、第3戦でポールポジションを手にしており、どのサーキットでもキラリと光る速さを見せる強さを意識させるドライバーでもある。また、決勝でのレースの組み立てにおいても、駆け引きの旨さが際立つ。一方、ベテランの域に達しつつある平川亮(carenex TEAM IMPUL)もWEC(世界耐久選手権)との掛け持ちではあるが、過去にオートポリスでポールポジションを手にしているだけに、このレースで野尻より良い結果を手にして、ポイントランキング2位からの逆転、もしくはその点差を縮めるべく、尽力するはずだ。そして、ランキング3位以下は接戦状態。ワンチャンスで大きくポジションが変わるだけに、それぞれのパフォーマンスから目が離せない。
昨シーズンのオートポリス戦は決勝日が雨になり、霧が立ち込める難しいコンディションから最終的には赤旗終了を迎えるという幕引きだった。季節柄、天気が良ければ絶好のレース日和になるだけに、今シーズンはぜひとも晴天の下で見どころあるバトルを盛大に繰り広げてほしいものだ。
主なタイムスケジュール
5月21日(土)
09:40 – 11:10 フリー走行
12:30 – 13:10 ピットウォーク
14:50 – 公式予選(ノックアウト方式)
14:50 – 15:00 Q1(A組→上位6台がQ2へ)
15:05 – 15:15 Q1(B組→上位6台がQ2へ)
15:25 – 15:32 Q2
5月22日(日)
10:15 – 10:45 フリー走行
10:55 – 11:35 ピットウォーク
13:40 – 14:30 スタート進行
14:30 – 決勝(42Laps)