SUPER FORMULA 2022 Round3
SUPER FORMULA 第3戦鈴鹿 プレビュー
SF、早くもシーズン3戦目が鈴鹿で開催
今週末、全日本スーパーフォーミュラ選手権のシーズン3戦目が三重・鈴鹿サーキットで開催を迎える。富士での開幕大会での2戦から、わずか2週間。ドライバーはじめチームはその間に、岡山国際サーキットでのSUPER GT開幕戦でもレースをしており、その勢いに乗ったまま迎える一戦でもある。ベテラン、若手が思い思いに活躍を見せた開幕大会に続き、今大会もダイナミックなレース展開に期待が集まる。
異なるフォーマットへの素早い対応が求められる
今シーズンから全7大会10戦というレースフォーマットで戦うことになったスーパーフォーミュラ。その開幕ラウンドでは、土曜日、日曜日の各日に予選と決勝が実施され、文字通り短期決戦の戦いを繰り広げた。限られたスケジュールの中でクルマのセットアップから決戦を迎える中、チームとしての総合力はじめ、ドライバーの調整力が問われることとなり、真の実力が顕著に出るイベントだったと言えるだろう。レースの内容も見どころ多く、これぞシングルシーターの醍醐味、と思わせるものだった。
次なる舞台となる鈴鹿は、恒例の2&4レース。オートバイレースとの併催のため、土曜日に予選、日曜に決勝を行う従来のスタイルで実施される。現時点では週末の天気も安定しているようで、現地に足を運ぶファンにとってはうれしい限り。加えて、今年生誕60周年を迎えた鈴鹿サーキットでは、期間中、これを記念した様々なイベント用意しているという。
レース自体は、土曜、日曜の両日とも午前中にフリー走行が設けられていることから、各チームとも予選、レースに向けての下準備に充てる時間は確保できる。その中で今回の大会では、前大会から持ち越した3セットのタイヤ(新品、ユーズド含め)に加え、新たに供給される新品のスリックタイヤが3セット用意される。コンディションがドライの場合、まず、土曜日のフリー走行でほとんどのドライバーはアタックシミュレーションとして新品タイヤを装着し、走行するはず。そのときのベストタイムが予選に向けての指標となるだろう。
なお、予選フォーマットは、今シーズンもノックアウト方式が採用されているが、これまでのようなQ1、Q2、Q3という”三段階方式”から、Q2までの”二段階”にリニューアル。Q1をつまり、最終アタックとなるQ2には計12台が出走する。一方、これまでのフォーマットであれば、Q2からQ3に進めるのはわずか8台。今年は4台増えた形でポールポジションを争うことになるため、コース上の混雑は今まで以上となる。これまでのアタック方式に慣れ親しんできたベテランドライバーにとっては、アプローチの仕方に変更に順応する必要があり、新たな戦略にいち早く対応しなければならないだろう。とはいえ、全大会ですでに2戦予選を経験しただけに、もう合わせ込みの心配もないはず。アタックラップに向けてのコースインのタイミングはじめ、コース上のライバルとの”位置取り”など、アタックのために最高の状況を作り出すコツも見えてきたのではないだろうか。もちろん、ドライバー自身が最高のアタックに集中するためにも、チームが一丸となって、アタック中の”環境つくり”をフォローすることも重要なポイントとなるだろう。
ルーキードライバーの躍進続くか!?
開幕戦で目を見張ったひとつに、ルーキーチーム&ドライバーの躍進がある。TEAM GOHは今シーズンからシリーズ参戦を果たすチームであり、またドライバーふたり_佐藤蓮および三宅淳詞は今シーズンからフル参戦を果たすルーキーでもある。新規チームとはいえ、中のスタッフおよび指揮官たちは数多くのレースを戦ってきた百戦錬磨の強者が揃う。ふたりのルーキーを擁し、彼らが伸び伸びと戦える環境を与え、素質を伸ばすべくアドバイスしているという感じだ。今大会の鈴鹿は、ドライバーふたりにとって馴染みあるサーキットだけに、富士大会に続き、速さを遺憾なく発揮する可能性も高い。ベテラン勢に物怖じすることのないパフォーマンスにも注目したい。
一方、キャリア豊富なドライバーの面目躍如も待たれるところ。チャンピオン経験あるNo.64 山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)は、昨シーズンのチーム移籍後、なかなか思うようなパフォーマンスを見せることができていない。長いトンネルを抜け出すような力走が待たれるところだ。逆に昨シーズンのディフェンディングチャンピオンであるNo. 1 野尻智紀(TEAM MUGEN)は、さらなる高みを求めて強さを見せ続けている。自身に足りないものを補う形からレースを組み立てていくような、そんな粘りを武器に完成度の高い戦いを開幕戦で見せていたのが印象的だった。このほかのベテラン勢も、富士では試合巧者の戦いを見せただけに、今回の鈴鹿でも新旧ドライバーが入り乱れての攻防戦が見られるかもしれない。
■主なタイムスケジュール
4月23日(土)第1戦
09:50 – 11:20 フリー走行
12:50 – 13:30 ピットウォーク
15:10 – 公式予選(ノックアウト方式)
15:10 – 15:20 Q1(A組→上位6台がQ2へ)
15:25 – 15:35 Q1(B組→上位6台がQ2へ)
15:45 – 15:52 Q2
4月24日(日)第2戦
08:45 – 09:15 フリー走行
11:25 – 12:10 ピットウォーク
13:42 – 14:30 スタート進行
14:30 – 決勝(31Laps)