SUPER GT 2021 Round.5 - イベント・レースレポート

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SUPER GT 2021 Round.5

2021年9月15日

カルソニック IMPUL GT-R、5年ぶりの勝利を飾る


9月12日、宮城・スポーツランドSUGOにおいてSUPER GT第5戦決勝レースが行われ、秋晴れの下で83周の戦いを繰り広げた。レースは、予選3位スタートのNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(平峰一貴/松下信治組)が安定感ある強いレース運びを見せ、トップチェッカー。シーズン初勝利を果たしている。
 

前日の予選は薄曇りの一日だったSUGO。低い路面温度に予選アタックで苦しむチームもいたが、決勝日は朝から秋晴れの空がサーキット一面に広がった。また気温、路面温度も上昇し、夏日の中での決戦を迎えることとなる。午後1時30分、気温29度、路面温度46度の中、フォーメーションラップがスタートし、2周を終えたところでスタートする予定だったが、隊列が整わずにさらにエキストラフォーメーションへと突入。結果としてレース周回数が1周減算されて83周での戦いへと変わった。
 

レースは予選と同じく、ポールスタートのNo. 8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺組)がライバルを圧倒する速さで順調な滑り出し。予選2位No.16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(笹原右京/大湯都史樹組)と同3位のNo.12 カルソニックIMPUL GT-Rが鍔迫り合いを続けたこともあり、後続との差を瞬く間に広げて12周を終えた時点で12.3秒、15周目には20秒超という大きな差を築いた。一方、予選4番手のNo.17 Astemo NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット組)も加わった2番手争いは、一旦17号車が先行するも16号車がポジションを挽回。しかし12号車も諦めずに攻防戦に再び加わると、21周目には2番手へと浮上。徐々に精彩を欠き始めた16号車に代わり、17号車が3番手に上がり、周回を重ねていく。
 

次なる動きはルーティンのピット作業。27周終わりから複数のチームがピットインを実施、トップ3の中で一番早く作業にとりかかったのが17号車で29周終わりでのピットインとなった。すると、トップを快走する8号車がピットイン。その2周後には12号車も続いた。各車コンスタントにピットへ戻り、36周目には全車両のルーティンワークが完了。これで後半戦の戦いが幕を開けることになった。トップは変わらず8号車。12号車がこれに続き、3番手には17号車、そしてなんと4番手には予選10位から大きくポジションを上げたNo.1 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐組)が浮上する。1号車はピットインが可能となる27周終わりにピットイン。しかも同じタイミングでピットインした予選7位のNo.38 ZENT CERUMO GR Supra(立川祐路/石浦宏明組)をピット作業で先行する圧巻のパフォーマンスを見せた。
 

レース前半で圧倒的な速さを見せつけていた8号車だが、後半に入ると背後の12号車がペースアップ。その差を周回ごとに削り始め、42周目には約6秒まで迫ることに。終盤にかけて2台が熾烈なトップ争いを繰り広げることへの期待が膨らんだが、45周目を走行中の8号車に対し、なんとドライブスルーペナルティの裁定が下った。本来、ピットでのタイヤ交換時は、外したユーズドタイヤを平置きしなければならないにも関わらず、車体に立てかけてしまったことが問われてしまったのだ。ただ、チームではこの状況を把握できておらず、オフィシャルへの確認に時間がかかり、すぐにペナルティを消化せずコース上でステイアウトを続ける判断を下した。すると、コース上では46周目に1台の車両がトラブルから失火。最終コーナーからメインストレートへと向かう途中でクルマを止めてしまう。ボンネット周辺から黒煙が上がり、また火災も発生したことから消火作業が必要となり、セーフティカーがコースインする。一方、8号車はペナルティの消化ができないまま引き続き周回を続けたが、ピットレーンがオープンした時点でピットに戻るなど度重なるチーム内でのコミュニケーションミスにより、複数回のペナルティがその後も続き、大幅にポジションを落としてしまった。
 

消火作業がようやく終わり、レースは54周目にリスタート。8号車の首位陥落でトップに立った12号車を先頭に、17号車、1号車と続き、その背後にはSCランで差が縮まったNo.37 KeePer TOM’S GR Supra(平川 亮/阪口晴南組)、さらにNo.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(ヘイキ・コバライネン/中山雄一組)のSupra勢も追い上げを見せ、激しいポジション争いが繰り広げられた。そんな中、63周目を迎えたメインストレートで1台の車両がスローダウン。力なく1コーナー手前のストレートエンドのイン側にクルマを止めたことからFCY宣言が出て、車両回収が行われた。作業そのものは短時間で終了して翌周にはレース再開となったが、各車の差が再びほぼ皆無となる中、3位の1号車がすかさず17号車を逆転する。どうやら17号車はFCY解除の操作ミスがあり、1号車にその隙きを突かれてしまったという。逆に12号車は安定した速さで2位以下を引き離す走りを見せてチェッカーまで突き進み、最後は後続におよそ9秒近い大差を着けてゴール。悲願のシーズン初優勝を実現は、2016年8月の第5戦富士以来となる勝利でもあった。
 

サバイバル戦となった今大会の結果により、チャンピオン争いにおけるトップは1号車の山本(牧野は途中参戦により2位)に変わりはないものの、No.14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太組)に代わり、17号車が続くことになった。
 

一方、GT300ではNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組)が今季3度目のクラスポールポジションを獲得。予選では圧倒的な速さを誇るものの、念願である優勝がいまだ果たせていない61号車が、このSUGOでどんなレース運びを見せるのか、注目が集まったのは言うまでもない。
 

レースはオープニングラップからポールスタートの61号車が着実に後続との差を築き、予選2番手のNo.18 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/名取鉄平組)を引き離していく。一方、スタート直後からポジションアップを狙っていた予選5番手のNo.55 ARTA NSX GT3(高木真一/佐藤 蓮組)は、オープニングラップで4位に浮上すると、3周目には予選3位のNo.60 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT(吉本大樹/河野駿佑とのバトルを制して3位に。快進撃の55号車はなおも手綱を緩めることなく18号車を攻め立て、ついに21周目に逆転を果たす。この勢いで55号車はトップを目指してプッシュ。だが好調の61号車を攻略するまでには至らず、35周を終えてルーティンのピットインを行った。
 

これに対し、61号車はトップをキープしたまま37周終わりでピットイン。ほぼ似たようなタイミングでルーティンのピットインを済ませる他チームも多く、改めて後半戦のポジション争いが幕を開けた。レースは50周を過ぎてなおピットインをせずに周回を重ねる車両も見受けられたが、実質トップは61号車で変わらず。これに55号車、そしてライバルに先んじてピットインし、左タイヤ2本のみ交換する勝負に出たNo. 4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也組)が3番手に続いた。
 

そんな中、レースは46周の時点でGT500車両の1台が車両トラブルから火災を起こし、セーフティカー導入が行われた。54周にレースがリスタートすると、チャンスとばかり2番手の55号車がトップ61号車へ迫ろうとプッシュ。テール・トゥ・ノーズの末に2台は接触。これで61号車の左バンパーの一部が破損したが、大事には至らずそのままの順位で周回を重ねていった。その後、64周目にはメインストレート先でGT500車両の1台がマシントラブルでコースサイドに停止。今度はFCY宣言が出たが、わずか1周ほどで解除に。61号車の速さはレース再開後も変わることなく、気がつけば2位に大きな差を築く快進撃を終始披露した。
 

終盤、トップ61号車は2位55号車に対し、10秒強のマージンを確立。ついに待望のシーズン初勝利を挙げることになり、チームへ3年ぶりとなる勝利をもたらした。一方、55号車に次いで3位フィニッシュを果たしたのは、No.56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組)。81kgという厳しいサクセスウェイトをものともせず、安定した粘りの走りで終盤に3位へ浮上するという底力を見せつけている。今大会の結果により、61号車はシリーズランキングでもトップに浮上。そして僅か1点差で56号車が追う形となっている。
 

第5戦スポーツランドSUGO 決勝結果 各クラストップ3

GT500
1.No.12 カルソニックIMPUL GT-R(平峰一貴/松下信治組)1H56’41.101 83Laps
2.No.1 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐組)+8.511
3.No.17 Astemo NSX-GT(塚越広大/ベルトラン・バゲット組)+11.145
 
GT300
1.No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組)1H56’55.821 78Laps
2.No.55 ARTA NSX GT3(高木真一/佐藤 蓮組)+11.442
3.No.56 リアライズ 日産自動車大学校 GT-R(藤波清斗/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組)+13.633

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2021年9月12日

2年ぶりのSUGO戦、No. 8 ARTA NSX-GTが今季初ポール!


9月11日、宮城・スポーツランドSUGOにおいて、2021年SUPERGT第5戦SUGO大会の予選が行われ、No. 8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺組)が今シーズン初めてのポールポジションを獲得。2年ぶりの開催となるSUGOでの予選は、僅差によるグリッド争いとなり、盛り上がりを見せた。
 

昨シーズンは、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、ツインリンクもてぎ(栃木)、富士スピードウェイ(静岡)そして鈴鹿サーキット(三重)の3ヶ所に限定して実施されたため、SUGOそして大分・オートポリスでの開催は見送られていた。シーズンオフにコースやサーキット施設の一部改修を済ませたSUGO戦だけに、どのチームにとっても”未知数”がある中での一戦となり、まずは朝の公式練習から精力的な走り込みを行うことでライバルよりも有利に立とうとする動きも見られた。
 

まず、公式練習で速さをアピールしたのが8号車。これまでも存分に速さは出せているものの、肝心の結果で成果を残せずサクセスウェイトもライバルより軽い状態。このSUGOでの躍進はチームにとっても”マスト”の状態だっただけに、申し分のないスタートを見せることになった。
 

GT300クラスのQ1_A、B組の予選を経てGT500クラスQ1に入ると、まずターゲットタイムとなる1分10秒617をマークしたのがNo.17 Astemo NSX-GT。すると間髪入れず8号車が1分10秒392のタイムでトップを奪取する。その後も他車によるトップタイム更新が続く展開となったが、1分10秒275のタイムで最終的にQ1トップを奪ったのは、No.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra。以下、No.16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT、No.64 Modulo NSX-GTと続き、注目の8号車は4番手どまりだった。
 

GT300クラスのQ2後に行われたGT500クラスQ2。Q1よりも気温、路面温度がそれぞれ1度下がり、24度/27度のコンディションで最終セッションがスタートする。まず、64号車がQ1トップタイムに肉薄したが、その直後に8号車が1分10秒を切って1分9秒887のタイムをマーク! SUGOのコースレコードである1分09秒676に迫る好走を見せた。その後、各車もタイムアップを計り1分10秒前半台の激しいポジション争いを繰り広げたが、1分9秒台のタイムには届かず。結果、8号車が今シーズン待望のポールポジションを手にしている。2位に続いたのは16号車。前回の鈴鹿戦に続いてのフロントロウ獲得となった。3位にはNo.12 カルソニック IMPUL GT-R。一方、レクサス勢のトップは7位のNo.38 ZENT CERUMO GR Supraとなっている。
 

一方のGT300クラス。こちらはQ1をA、Bの二組に分けて実施。そこから各組上位8台がQ2に進出を果たした。Q1・A組ではNo.96 K-tunes RC F GT3が、B組はNo.7 Studie PLUS BMWがトップタイムをマークしたが、全16台が出走したQ2では、No.61 SUBARU BRZ R&D SPORTが前回の鈴鹿同様に速さを見せる。アタックを担当した61号車の山内は1分17秒479のタイムでシーズン3度目のポールポジション獲得となった。2番手には今シーズンのベストグリッドを手にしたNo.18 UPGARAGE NSX GT3。そして3番手には第2戦富士の勝者でもあるNo.60 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GTが続く結果となった。
 

第5戦スポーツランドSUGO 予選結果 各クラストップ3

GT500
1.No. 8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺組)1’09.887
2.No.16 Red Bull MOTUL MUGEN NSX-GT(笹原右京/大湯都史樹組)1’10.049
3.No.12 カルソニックIMPUL GT-R(平峰一貴/松下信治組)1’10.238
 

GT300
1.No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組)1’17.479
2.No.18 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/名取鉄平組)1’17.832
3.No.60 SYNTIUM LMcorsa GR Supra GT(吉本大樹/河野駿佑組)1’17.971
 
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2021年9月6日

SUPER GT 第5戦SUGOプレビュー


後半戦初戦、条件が異なる中で生まれるドラマに期待!
 

9月11、12日に宮城・スポーツランドSUGOで開催されるSUPER GT第5戦。ここからいよいよシーズン後半戦の4大会が始まる。前大会鈴鹿から1ヶ月も経たないうちに迎える今大会だが、一方でその舞台となるスポーツランドSUGOでの実施は2年ぶりとなるだけに、参戦するドライバーやチームスタッフはもとより、地元ファンにとっても待ち遠しい戦いになりそうだ。
 

サクセスウェイトが戦いを左右する!?

SUPER GT好きのファンなら、SUGOと聞いて思い浮かぶことがあるはず。それは「今回のレースではSUGOの魔物が出るのか、否か」。そう、SUGOの戦いはレース中にハプニングが起こりやすく、何かしら思いも寄らないドラマが起こると言われることが多く、いつしか「SUGOには魔物が棲む」と言われるようになった。スルリと勝利が手からこぼれることもあれば、”アンビリーバブル”な展開に、戦う者も観る者もテンションMAXになるようなレースを目の当たりにすることもある。それだけに何かしらのドラマが起こるのではないか、という期待が大きく膨らんでいくのだ。
 

その起因となるひとつが、サクセスウェイトであることも否めない。シーズン序盤から着実に好成績を手にしてきたチームには、その証としてのウェイトが搭載される。かつては”ウェイトハンディ”と言われたが、秀でたパフォーマンスを見せたから搭載されるウェイトだからこそ”サクセスウェイト”と今シーズンから呼ばれているが、実は、このウェイトこそが、SUGOの戦いのカギともなる。1周が3.7km強と他のサーキットに比べて距離が短いSUGOは、アップダウンを含む中高速コースのため、ライバルに比べて車重が重くなるチームは搭載ウェイトがボディブローのようにじわりと効き、総じて加速が鈍ることになる。クルマ本来のポテンシャルを完全に引き出すのは容易ではなく、歯がゆい状況で戦いに挑まなければならない。その中でレース中のバトルに挑むとなれば、ガマンの積み重ねが気持ちの焦りを呼び、ミスに繋がる可能性もある。コンパクトなコースにGT500のライバルだけでなく、多くのGT300車両が絡んでくるとなればなおさらのことといえるだろう。
 

もちろん、サクセスウェイトに苦戦する車両を尻目に戦うチームにとっては、絶好のチャンス到来になる。ただ、先述のように他サーキットよりコース幅も狭く、コースのあちこちでGT500&GT300が入り乱れる形で大渋滞になるSUGOだけに、油断は禁物。調子が良くても魔物は容赦ない、と心したほうがよさそうだ。
 

3メーカーのアプローチは?

2年ぶりのSUGO戦だけに、各チームにとっても事前の準備は相当入念なものとなるはず。現行車両での戦いが初となるだけにより一層力が入る。加えてSUGOのコースは、シーズン開幕を前にコースおよび施設の改修が行われた。結果的に安全面の確保が可能となり__たとえば、ピットロードの拡張はどのチームにとって大歓迎な点であり、決勝時の緊迫したピット作業を思えば、より安全に作業ができるとなればチームスタッフにとっても喜ばしいことだろう。その一方で、ピット作業後にコースへと復帰するピットロード出口/合流ポイントが大きく変わっていることが、どういう影響を与えるかも気になるところだろう。
 

しかし、全車両にとって現行車両での実戦データがなく、今大会が”デビュー”戦となる。その中でSUGOとの相性がいいメーカーは”トヨタ”。もちろん、GR Supraでのレースは今大会が初となるが、これまでのデータを参考にしっかりと分析を重ねた上で戦いに挑んでくるのは明白。当然のことながら、GR SupraによるSUGO初勝利をターゲットにしているはずだ。さらに、NSX-GTにおいても同じことが言えるだろう。コーナリングに強みを発揮する車両特性を活かしたアプローチに大きな期待が集まる。中でも今シーズンは速さを存分に発揮しながらもまだ納得のいく結果を残せていないNo.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺組)の勝利への思いはなおさら。加えて、前回の鈴鹿でポールポジションを獲得しながらも、決勝でブレーキングトラブルでレース序盤にリタイヤを喫したNo.64 Modulo NSX-GT(伊沢拓也/大津弘樹組)にとっても、その雪辱を果たす絶好のチャンスになるはずだ。そして、前大会で圧巻の強さを見せつけたNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)をはじめとするGT-R勢の復活にも注目したい。23号車だけでなく、鈴鹿で上位争いを展開しているだけに、引き続きSUGOでもその躍進を見せてくれるのではないだろうか。
 

■SUGOを得意とするGT300車両は?

鈴鹿戦では熾烈なトップ争いが印象的だったGT300クラス。実力が拮抗しているだけに、サーキットが変わっても、その場所に強い車両が激しい攻防戦を展開すると思われる。そして、SUGOでは、アップダウンとコーナリングに強いクルマが思うようなパフォーマンスを披露するのではないだろうか。中でもNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組)は、前回の鈴鹿でポールポジションを手にしながら、レースは10位入賞どまり。第2戦富士で表彰台に上がったものの、持ち前の速さをレースに活かすことができていないレースが先行している。それだけに、なんとしても! の思いが強い中で迎えるSUGOだけに、シーズン待望の優勝を目標に挑む一戦になるはずだ。
 

一方で、上位争いで安定感を見せてきたチームにとっては”凌ぐ”一戦になることだろう。とはいえ、最終的にチャンピオン争いを考えると、ガマンするだけではライバルに先行される可能性がある。いわゆる駆け引きをも意識したレース運びが必要となってくる。凌ぎつつも、タイトル争いをするライバルの動きを見極め、そつなくレースをまとめ上げる力が問われそうだ。
 

速さだけでは戦いを制することができないSUPER GT。ピット作業をはじめとするチームとしての総合力の強さが勝敗を左右するシビアな戦いは、シーズン後半戦に突入し、さらにヒートアップすること間違いなし。タイトル獲得への激戦が本格化する中で、まず最初に頭ひとつ飛び出してくるのは果たしてどのチームなのか。楽しみは尽きない。
 

■主なスケジュール

SUGO GT 300km RACE
 
9月11日(土)
09:20〜10:55 公式練習(GT300+GT500)
10:55〜11:05 公式練習(GT300専有)
11:05〜11:15 公式練習(GT500専有)
14:30〜14:40 公式予選Q1 GT300 A組
14:48〜14:58 公式予選Q1 GT300 B組
15:03〜15:13 公式予選Q1 GT500
15:23〜15:33 公式予選Q2 GT300
15:41〜15:51 公式予選Q2 GT500
 

9月12日(日)
10:00〜10:20 SGTドライバートークショー
11:30〜11:55 ドライバーアピアランス
12:10〜12:30 ウォームアップ
12:30〜13:30 スタート進行
13:30〜 決勝 300kmRACE(81周)





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