SUPER GT 2021 Round.4 概要 - イベント・レースレポート

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SUPER GT 2021 Round.4

2021年7月16日

SUPER GT第4戦もてぎ プレビュー


今季のもてぎは真夏の一戦に!

 

2ヶ月半ぶりにレースが戻ってきた今シーズンのSUPER GT。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点により、もともと5月開催予定だった第3戦鈴鹿が延期され、今大会までレースがしばし”お預け”となっていた。レースファンはもちろんのこと、ステアリングを握るドライバーはじめ、関係者が待ち望んだ一戦が今週末に開幕する。
 

タフな一戦が待ち受けるもてぎ

春の名残があった富士戦から一気に梅雨明け間近の真夏の一戦となる今大会。例年、SUPER GTのツインリンクもてぎでの開催は晩秋のため、今回はまさに”未知の世界”がドライバーやチームを待ち受けることとなる。ストップ&ゴーのサーキットとして知られるもてぎは、ブレーキに厳しいサーキットのため、真夏の一戦になることを考えると、かなりタフな状況が待ち受けていると思っていいだろう。仮に天候が崩れてウェットコンディションになったとしても、それはそれでタイヤ選択をはじめとする戦略に頭を悩ませるだろうし、いずれにしてもシーズン中盤の難関になること間違いなしだ。なお、7月12日には東京都に4度目となる緊急事態宣言が発令されたが、戦いの舞台となるツインリンクもてぎは、首都圏から近いとはいえ栃木県に位置することから現地は有観客開催の扱いとなる。もちろん、感染拡大防止の対策がしっかりと施された中でのイベント開催であり、これまで同様、レース関係者は事前に義務付けられたPCR検査をクリアして参加するなど、万全の体制を敷いている。
 

従来ならば、シーズン折返しを迎える頃ではあるが、先述のとおり第3戦鈴鹿が8月中旬に順延されたことで、今シーズンはまだ2戦を消化するに留まるSUPER GT。昨シーズンまで”ウェイトハンディ”と呼ばれていた獲得ポイントによって搭載されるウェイト__”サクセスウェイト”がボディブローのように効いてくるチームもあれば、逆にまだ戦績が残せていないチームは、序盤戦と変わらぬ戦闘力でもてぎを戦うことができる。ブレーキに過酷なコースレイアウトを考慮しても、今大会は巻き返しを狙っていきたいチームに大きなチャンスが巡ってきても不思議ではない。
 

中でも、前回の富士でポールポジションを獲得したNo.19 WedsSport ADVAN GR Supra。決勝ではコンディションとタイヤが思うように合わず、表彰台を逃して惜しくも7位入賞どまりだった。だが、この勢いをキープし、路面とタイヤがマッチすればもてぎでの表彰台も夢ではない。とはいえ、同じGR Supra勢で異なるタイヤメーカーを装着するチームも19号車の独走を許すはずはないだろう。特に、あと一歩で優勝を取りこぼしているNo.37 KeePer TOM’S GR Supra。連続3位が続いているだけに、是が非でも、の思いが募ることだろう。メインドライバーの平川亮は、6月に大分・オートポリスで開催されたスーパーフォーミュラを欠場し、WEC(世界耐久選手権)第2戦ポルティマオ(ポルトガル)開催後、トヨタGAZOO Racingのテストに参加。今シーズン投入されたGR010をドライブするなど、さらなるステップアップを意識したドライバーキャリアを築いていることから、日本のSUPER GTで自身2度目のシリーズチャンピオン獲得を手土産に……、という思いがあるやもしれない。また、平川とともにステアリングを握る阪口晴南の伸び代にも期待がかかる。本来、GT300クラスでの参戦が決まっていたが、コロナ禍で未だ来日が果たせていないサッシャ・フェネストラズの代役としてGT500出場のチャンスを獲得。物怖じしないキャラクターも相まって、第1戦岡山ではQ2に出走し、自らポールポジションを手にするなど、躍進ぶりは眼を見張るばかりだ。平川とのコンビネーションもいい相乗効果を生んでいるようで、フェネストラズには申し訳ないが今後の状況次第では、このコンビによるタイトル争いが展開されるかも知れない。
 

ライバルはNo.8 ARTAが大本命か

一方、もてぎをホームサーキットとするホンダ勢。第2戦富士では、荒れる展開を味方にNo.17 Astemo NSX-GTが勝利。この状況を一番悔しがったのは、同じホンダのNo.8 ARTAだったに違いない。昨シーズンはコロナの影響で、富士、鈴鹿、もてぎの3サーキット限定での開催となったが、うち2戦開催だったもてぎでは17号車と8号車が優勝。となれば、今大会でもNSX-GTが当然勝ちを狙ってくるのは言うまでもない。
 

その中でも8号車はトップを走りながらもレース中の運に見放された第2戦のリベンジ戦でもあるだけに、ミスのない完璧なレース運びを見せたいところだろう。また、同じホンダ勢として独走を許したくないのが、No.1 STANLEY NSX-GT。病気療養を終えて第2戦から復帰した牧野任祐と、不屈の精神で戦う山本尚貴のコンビがディフェンディングチャンピオンとしての強さと速さを発揮すべく、表彰台の真ん中を狙う一戦として捉えているはず。1号車、8号車ともにサクセスウェイトも14kg(8号車)、22kg(1号車)とまだ重いとはいえないだけに、予選から激しいポジション争いが見られるかもしれない。
 

そして、未だ表彰台が果たせていない日産勢。開幕戦からトラブルが続くNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rは、未だノーポイント。完走すら果たせていない。幾度となくタイトルを手にした松田次生とロニー・クインタレッリの”百戦錬磨”コンビは、虎視眈々と上昇のチャンスを伺っているはずだ。第2戦富士から長いインターバルを味方にして、ニスモがしかと今大会に向けて準備を進めているだろう。
 

GT300クラスは安定感が、勝利のカギ!?

GT300クラスで真夏のもてぎ戦を優位に戦うために必要となってくるのは、安定感。ブレーキがタフなコースレイアウト、そして気温上昇によるタイヤ摩耗など、さまざまなリスクを回避できる安定感が求められる。開幕戦以降、実力あるチームがつねに上位で結果を残しているため、今大会では速さよりも、この安定感を武器とするチームにチャンスが訪れるのではないだろうか。
 

タイトル争いのチームが、ポイントで取りこぼしのないよう”コツコツ”と地味な戦いをする、あるいは強いられることを念頭に、これまで彼らの背後に甘んじてきたチームの戦いぶりに注目したい。
 

太陽が照りつける暑い天気になっても、曇り空先行あるいは雨による不安定なコンディションとなっても、もてぎの一戦はこの先のシリーズ戦を占う上でターニングポイントとなること、間違いなし。これまでの戦略が通用しない、タフな”未知の戦い”は波乱の展開になるのか否か。これもまた大いに楽しみになることだろう。
 

主なスケジュール

MOTEGI GT 300km RACE

7月17日(土)
09:20〜10:55 公式練習(GT300+GT500)
10:55〜11:05 公式練習(GT300専有)
11:05〜11:15 公式練習(GT500専有)
14:15〜14:25 公式予選Q1 GT300 A組
14:33〜14:43 公式予選Q1 GT300 B組
14:48〜14:58 公式予選Q1 GT500
15:08〜15:18 公式予選Q2 GT300
15:26〜15:36 公式予選Q2 GT500
 

7月18日(日)
09:10〜09:30 SGTドライバートークショー
10:55〜11:20 ドライバーアピアランス
11:35〜11:55 ウォームアップ
13:10〜     決勝 300km RACE(63周)





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