ついに2015年度の王者が決定。その瞬間を見逃すな!
11月もまもなく中旬を迎えるとあって、朝晩の冷え込みはもちろんのこと日中に吹く風もどこかしら冷たくなってきた今日この頃。SUPER GTはいよいよ最終決戦を迎えることになった。11月14-15日、栃木・ツインリンクもてぎで開催されるSUPER GT第8戦では、ついに今シーズン最強のドライバーが決定する。
最終戦はノーウェイト・ガチンコバトル!
前回のオートポリス戦からわずか2週間。慌ただしい中で最終戦を迎えることになった今回がいよいよ最終決戦。まもなく火蓋が切られることになる。レギュレーションに則り、前回まではシーズンを通して得たポイントがハンディウェイトとして車両に搭載されてきたが、このもてぎはこれまでのウェイトをすべて降ろし、開幕戦以来となるノーウェイトでの一戦となる。一方でクルマはシーズンを通してさらなる進化を遂げており、1年の総括戦にもなるのがこのもてぎだ。季節を考慮すると気温や路面温度が低くなり、持ち込んだタイヤの性能をうまく引き出すことも問われる。ウェイトは無くなったものの、バランスのよいクルマに仕上がっているかどうかが戦いにおいて大きなキーポイントになるのは言うまでもない。
また、もてぎのコースレイアウトを考えると、特色あるサーキットでの戦いはやはり難しいというもの。ちなみに前回のオートポリスでは、タイヤへの攻撃性が高いレイアウトに加え、車両の搭載ウェイトの問題さらには低い路面温度など様々な要因が交錯。チームによっては本来の実力を思うように発揮できずに終わったところもあった。もてぎはタイヤのピックアップ問題はオートポリスほど起らないと考えられているが、ストップ&ゴーというレイアウトが各メーカーのクルマとの相性に影響がある模様。加速と減速の繰り返しでブレーキへの負担が増加するため、GT500においてはライバルよりも元々の車重が重いHonda勢にとって不利になるのではないかという声も聞こえる。いずれにせよ事前に万全の態勢を作れるか否か、まずは土曜日朝の公式練習における各車のポジション争いに注目だ。
僅差でのタイトル争い
現時点でランキングトップを行くのは、No.12 カルソニックIMPUL GT-R。そしてそれを僅か2ポイント差で追随するのがNo.1 MOTUL AUTECH GT-R。タイトル争いの可能性は6チームあるが、ランキング3位以降がタイトル獲得を達成するには、上位2台がノーポイントでレースを終えない限り実現しない、いわば“他力本願”が前提となる。もちろん、自身が優勝することが大前提となる。ちなみに、シーズン中盤にはランキングトップに踊り出て、その後トップを死守し続けた12号車だが、なんと今シーズンまだ1勝も挙げていない。これまでの7戦中4戦で表彰台に上がってはいるが、ここまで未勝利のままポイント重ねてこの地位についている。一方、2番手の1号車はというと、今シーズン第2戦富士そして前回の第7戦オートポリスで勝利し、勝ち星は2つ。仮にもてぎの結果によって12号車と1号車が同じポイント数になれば、優勝回数を優先するルールに則り、1号車にタイトルが転がり込むことになる。
実のところ、前回のオートポリスでは決勝直前まで12号車がダントツの速さ、強さを見せており、当然のことながら決勝でも一番勝利に近いポジションで周回を重ねていた。中でも12号車のジョアオ・パオロ・デ・オリベイラは、フォーミュラレースでのタイトルは保持しているものの、SUPER GTでは無冠。彼自身、GTでの戴冠に望みを抱いており、だからこそオートポリス戦で是が非でも優勝するのだという強い気持ちをアピールし続けていた。だがレース後半、12号車は1号車との攻防戦に巻き込まれ、接触を伴う壮絶なバトルの末にトップを奪取されてしまう。結果、1号車がシーズン2勝目を挙げることとなり、2位に甘んじた12号車は悔し涙に濡れた。
今回、たかが2点されど2点の僅差の決着は、決勝での結果次第。シンプルに1位でレースを終えれば、いとも簡単に決着がついて自動的にチャンピオンの座が手に入るため、タイトルを巡るガチンコバトルが激しく繰り広げられることになるだろう。その壮絶戦を有利にするためには、まず予選での好順位が必須。もともとGT-Rはもてぎのコースを得意とするが、抜きどころも少ないレイアウトゆえ、まずは予選からライバルをしっかり牽制しなければならない。たとえティル・トゥ・ノーズの展開になったとしても、後方車両が勢いをつけて逆転を果たすのは、そう容易いことではない。ライバルのミスなど、多少の運も必要になってくる。さまざまな要因をうまく駆使して戦いをリードする強さが問われることになるだろう。
タイトルが決定済みのGT300はランキング競争へ
今シーズン、安定していい波に乗り続けてきたNo.10 GAINER TANAX GT-R。前回のオートポリスでは予選で出遅れたものの、ハプニングが多発した戦いを粘り強く走破。2位でチェッカーを受けたことにより、メインドライバーのアンドレ・クートが最終戦を待たずしてドライバーズタイトルを獲得。併せてチームタイトルも手にする結果に終わった。このようにチャンピオン争いは決着がついたものの、ランキング争いは当然継続中。加えて、年間最多勝利を狙うチームが10号車とNo.3 B-MAX NDDP GT-Rの2台となり、こちらの行方が気になるところだ。3号車は第3戦タイと前回のオートポリスで勝利しており、終盤に入って再び波に乗っている。奇しくもGT500同様、GT300もGT-R勢同士の戦い。果たしていかなる展開が待ち受けるのか、大いに期待がかかる。
主なタイムスケジュール
11月14日(土)
06:50 – 07:35 オープンピット
08:50 – 10:35 公式練習
10:45 – 11:00 サーキットサファリ
11:45 – 12:30 ピットウォーク
14:00 – 14:35 ノックアウト予選_Q1
14:00 – 14:15 : GT300
14:20 – 14:35 : GT500
14:45 – 15:17 ノックアウト予選_Q2
14:45 – 14:57 : GT300
15:05 – 15:17 : GT500
16:20 – 16:50 GTキッズウォーク
11月1日(日)
09:00 – 09:30 フリー走行
10:45 – 11:45 ピットウォーク
13:40 - 決勝 53Laps
15:30 – 16:30 グランドフィナーレ
15:55 – 16:40 コースウォーク