SUPER GT 2015 Round.7 - イベント・レースレポート

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SUPER GT 2015 Round.7

2015年11月2日

SUPER GT第7戦オートポリス、No.12 IMPUL GT-R今季初ポール獲得!


いよいよシーズンも大詰めを迎えることとなった今シーズンのSUPER GT。第7戦の戦いの舞台となるのは、本州を離れ、九州・大分に位置するオートポリス。阿蘇の山間部にあるこのサーキットはアップダウンに富み、レイアウトもユニークなコースとして知られる一方、毎戦波乱に飛んだ展開になることでも有名。そんな中、予選でコースレコードを更新し、ポールポジションを手にしたのは、No.12 カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組)。Q2のアタックを担当したJ・P・デ・オリベイラがトップタイムをマーク、今シーズン初となるポールをチームにプレゼントした。

早朝のサーキットは気温が10度を切り、冷え込みを感じることとなったが、時間の経過とともに穏やかな日差しに恵まれた。まず朝の公式練習でトップタイムをマークしたのは、No.24 D’station ADVAN GT-R(佐々木大樹/ミハエル・クルム組)。セッション中、クルマの調整等、ピットでの作業に時間を取られ、存分な周回を重ねてはいなかったが、終盤に佐々木がニュータイヤを装着し、好タイムをマークしている。

一方でこのオートポリス戦からウェイトハンディの加算方法が変更となり、各チームとも獲得ポイント分をKg計算して搭載することに。現在ランキングトップのNo.12 カルソニックIMPUL GT-Rは51ポイントのため、51kgのウェイトとなるが燃料流量リストリクターを小さくすることで50kg分のウェイトを下ろすことができる。つまり、実ウェイトが1kgという好条件でレースを戦えるのだ。一方、ランキング2位以下は50kg未満となるため、獲得ポイントと同数のウェイトを搭載。この差がどう予選結果に響くのかに注目が集まった。

午後に入り、気温、路面温度が上昇。コンディションが変わる中、Q1の最後にトップタイムをマークしたのが24号車の佐々木大樹。コースレコード更新の1分33秒176をマークした。だが、Q2で本領発揮となったのは、12号車のデ・オリベイラ。2番手に続いたNo.38 ZENT CERUMO RC Fの立川祐路に0.165秒差をつけて、待ちわびたポールポジションを手にすることとなった。

一方、GT300はアップダウンの激しいコースレイアウトの特製を味方にしたNo. 2 シンティアム・アップル・ロータス(高橋一穂/加藤寛規組)がトップタイムをマーク。今シーズン2度目のポールポジションを手にした。2番手にはNo.31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/中山雄一組)が続き、3番手にはNo.55 ARTA CR-Z GT(高木真一/小林崇志組)と、トップ3がそろってJAF GT車両となっている。

第7戦オートポリス 予選結果

GT500(TOP6)
1.No.12 カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組)1′32.835
2.No.38 ZENT CERUMO RC F(立川祐路/石浦宏明組)1’33.000
3.No. 1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)1’33.181
4.No.24 D’station ADVAN GT-R(佐々木大樹/ミハエル・クルム組)1’33.564
5.No.64 Epson NSX CONCEPT-GT(中嶋大祐/ベルトラン・バゲット組)1′33.644
6.No.19 WedsSport ADVAN RC F(脇阪寿一/関口雄飛組)1’33.883

GT300(TOP3)
1.No. 2 シンティアム・アップル・ロータス(高橋一穂/加藤寛規組)1′43.001
2.No.31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/中山雄一組)1’43.002
3.No.55 ARTA CR-Z GT(高木真一/小林崇志組)1’43.431



2015年10月29日

SUPER GT第7戦オートポリス プレビュー


ますます秋が深まる今日この頃。ここ暫く雨が少なく比較的秋晴れに恵まれた本州地方だが、今週末の戦いを前に天気は早くも下り坂。いよいよ大詰めを迎える今シーズンのSUPER GT第7戦・オートポリスでの戦いの行方は、天候を含めて気になるところが満載だ。

セミ・ファイナル戦を前に、大接戦のチャンピオン争い。

早いもので、今シーズンの戦いも今週末のオートポリス戦と最終戦のもてぎの2戦のみ。しかもオートポリス戦と最終戦とのインターバルはわずか2週間しかない。終盤の短期決戦はドライバーやチームにとって、とてつもない大きなプレッシャーとなって襲いかかる。ましてやチャンピオンタイトルが目の前にぶら下がるチームにとっては、なおさらのことだ。前回、みちのく仙台・スポーツランドSUGOでの戦いは大波乱の戦いとなり、その中で勝利をつかんだNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTとて例外ではない。実のところ、100号車は開幕戦こそスタートダッシュの2位を手にしたが、以降エンジントラブルなどマシントラブルが重なり、苦汁を飲まされ続けるという厳しい戦いを強いられた。そこから一転、SUGOでは荒れに荒れた決勝での展開を味方にし、勝利をさらうというドラマを演じた。結果、100号車はシリーズランキングでも2位へとジャンプアップ。しかもトップとの差は僅か2ポイントに迫っている。

一方、そのトップを死守しているのがNo.12 カルソニックIMPUL GT-R。これまでの6戦で3戦表彰台に上がり、開幕戦から第5戦まではすべての戦いでポイントを重ねてきた。だが、前回SUGOではまるで緊張の糸がプツンと切れたかのようなまさかのペナルティが重なり、ノーポイントでレースを終了。チームはまさに今、体制の建て直しに躍起になっているのではないだろうか。加えて、ランキング3位につけるのは、No.46 S Road MOLA GT-RとNo.38 ZENT CERUMO RC Fの2台。2位の100号車とは4ポイント差だ。いずれにせよ、結果次第でいとも簡単に入れ替わる可能性がある激戦であることに違いない。そこで気になるのが、このセミ・ファイナルラウンドのオートポリスをどう戦うのか、ということだ。

ガマン、それとも大勝負!? 戦いの行方は?

SUPER GTには、レースで得た結果に合わせウェイトハンデが課されるユニークなレギュレーションがある。ノーウェイトで戦う開幕戦以降、第2戦からは獲得ポイント×2kgがウェイトとして車体に搭載される。だが、終盤戦を迎えるとこのレギュレーションに変更が加えられるのも、SUPER GTならではのレギュレーションであり、今回はポイントx1kgに変更される。これにそって上位車両のウェイトを見ると、12号車は51kg、100号車は49kg、そして46号車と38号車が45kgとそれぞれがかなりヘビィな搭載状態。50kg超の12号車は燃料流量リストリクターとの調整(リストリクターを1ランク絞る)するため、実際の搭載はわずか1kg。しかし、2位以下の車両はウェイトがそのまま搭載される。つまり、終盤戦だからとガンガン攻める争いをすれば、正直なところクルマへの負荷は相当大きく、結果を残せなくなる可能性が高くなる。そういう視点から考えれば、このオートポリス戦は決して無理をせず、万全のレース運びをし、トラブルフリーで限りなく上位でチェッカーを受ける…という簡単そうでかなりハードルの高い戦いが必要ということになる。バランスの取れた絶妙な戦いができるか否か。上位陣の“さじ加減”をしかと見守りたい。

一方、今シーズン思うような結果を残せていない、あるいはこのオートポリスで上位に入らなければ、最終戦を前にチャンピオン争いからドロップアウトする崖っぷちのチームは、大勝負に出てくることだろう。先述のとおり、トップ4台は最終戦に向けて、うまく調整した戦いが一番の目標。だが、その後塵を拝するライバルたちは彼らの条件を逆手に取って優勝を狙ってくるはず。それぞれの思いが交錯して、いつもとはひと味もふた味も異なるレース展開に期待がかかる。

オートポリスのコースは、アップダウンがキツく中高速コーナーを多く持つユニークなレイアウト。さらにタイヤへの攻撃性が高いことで知られ、つまりはタイヤへの負荷が大きいため、マネージメント力の高さが戦いの明暗を分けることにもなる。加えて、天候によってはそのサポートができるかどうか、変わってくる。予想以上に気温が低くなるのか、あるいは風もなく日差しが強くなってタイヤにより厳しくなるのか…。ドライバーのスキル、チームとしてのマネージメント力など、総合力によって好機を引き寄せることができるだけに、想像を超えるドラマを見ることになるかもしれない。

GT300は結果次第でチャンピオン決定

今シーズン、ランキングトップを快走するNo.10 GAINER TANAX GT-R。メインドライバーのアンドレ・クートのみが全戦出走しているため、チャンピオンタイトルを手にできるのは彼ひとりだが、なにしろ今シーズンの10号車は安定した強さが最大の武器となっている。予選で多少出遅れたとしても、決勝で着実な走り、安定感のある速さがウェイトハンディをものともせず、気がつけば表彰台に立っているというレースをいくつもしてきた。今回のレースで10号車が優勝すれば、この時点でクートのシリーズチャンピオンが決定するという、ライバルにとってはあとのない戦いになるだけに、それを阻止する動きがあちらこちらで見られることになるだろう。

主なタイムスケジュール

10月31日(土)
07:30 – 08:20   オープンピット
09:00 – 10:45   公式練習
10:55 – 11:15 サーキットサファリ
12:15 – 13:00   ピットウォーク
13:30 – 14:05 ノックアウト予選_Q1
 13:30 – 13:45 : GT300
 13:50 – 14:05 : GT500
14:15 – 14:47 ノックアウト予選_Q2
 14:15 – 14:27 : GT300
 14:35 – 14:47 : GT500
16:20 – 17:05 GTキッズウォーク

11月1日(日)
09:00 – 09:30 フリー走行
11:05 – 12:00 ピットウォーク
14:00 -     決勝 65Laps





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