SUPER GT 2015 Round.2 - イベント・レースレポート

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SUPER GT 2015 Round.2

2015年5月4日

SUPER GT第2戦富士、長丁場の一戦でNo. 1 MOTUL AUTECH GT-Rが完勝!


決勝日も抜け渡る青空がすっきりと広がった富士スピードウェイ。SUPER GT第2戦の500kmにおよぶ戦いは、チームの底力を終始見せつけたNo. 1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)が完勝を果たすという結果に終わった。途中、2番手との激しいバトルも見られたが、レースウィークを通してつねに安定した速さをアピールした強さが最後まで輝きを失うことはなかった。

 

初夏を思わせるような気温上昇を見せた前日の予選とは異なり、決勝日の富士は爽やかな青空が広がるものの、気温、路面温度はゆるやかに上がるだけに留まった。とはいえ500kmの長丁場では、やはり様々なドラマが展開されることになった。

 

まずはオープニングラップ、混戦状態の中で追突事故が発生。さらにはGT500とGT300が絡む接触事故が続き、荒れた序盤となった。さらには9周目の1コーナー。1台の車両が1コーナーでタイヤをバーストさせ、コース上にオイル漏れが発生。この処理のため、セーフティカーがコースインした。再スタートは16周目。すると今度はまたも1コーナーでGT500の2台が接触。ポジション争いに影響が出た。

 

そんな中、我関せずとばかり安定したハイペースを刻み続けたのが、ポールポジションからスタートしたNo. 1 MOTUL AUTECH GT-R。スタートドライバーのロニー・クインタレッリはつねに自身の走行セッションでトップタイムをマークするなど、絶好調。決勝でもその強さを堅持、その後方には、同じGT-RのNo.12 カルソニックIMPUL GT-Rを駆るジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが攻防戦に持ち込む態勢で追随したがなかなかバトルには持ち込めない。

 

迎えた1回目のルーティンワーク。トップ争いの2台のうち、最初に動いたのは前を走る1号車だった。クインタレッリから松田次生へとスイッチ。この翌周に12号車もピットインし、迅速な作業で安田裕信をコースへと贈り出した。1周先にコース復帰した1号車の松田が近づく中、12号車の安田は暫定トップを奪い取り、1コーナーへ。だがこのまま1号車を押え切れば…の思いが上回ったのか、安田は痛恨のオーバーラン! あっさり松田の先行を許してしまった。だが、安田も諦めることなくその後もトップに詰め寄る走りを見せ、逆転のチャンスを伺い続けた。

 

レースは中盤に入り、やや動きが膠着。タイヤやクルマのコンディションをキープさせる意味でもコンスタントに周回を重ねる時間が過ぎていく。だが、終盤が近づくと、再びチームそれぞれの動きに変化が見られるようになる。中でも2度目のピットインで、追い上げを狙ってよりいっそうソフト系のタイヤを装着するチームやペースアップを見せるチームなど、最後の最後までポジションアップを狙って奔走する姿が見られた。

 

そんな中、トップに君臨し続ける1号車は誰もが手を付けられないほどの強さでレースを牽引。文字通り圧勝で今シーズン初勝利を挙げている。一方で12号車も粘りの追走を続けたが、総じて逆転に持ち込めるチャンスはなかったといえる。結局110周の戦いを終える頃にはトップ2台の間に12秒近い大差が生まれることになった。上位陣はGT-R同士でも速さの異なる戦いとなったが、3位を手にしたNo.36 PETRONAS TOM’S RC Fはさらに大きく引離されてのチェッカー。ホンダ勢のトップはNo.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大/武藤英紀組)の4位に留まっている。

 

トップ争いがひとり旅となったGT500に対し、GT300は最後の最後まで手に汗握る攻防戦が上位争いの中で見られることになった。とはいえ、優勝したNo.10 GAINER TANAX GT-R(アンドレ・クート/千代勝正/富田竜一郎組)はGT500の結果以上に2位以下を大きく引離しての勝利。岡山ではポールポジションを獲りながら、決勝で結果を残せなかった悔しさを見事優勝で晴らしている。一方、2位のNo. 3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/高星明誠組)は終盤の怒濤の追い上げがレースを大いに盛り上げる結果に。テール・トゥ・ノーズ、サイド・バイ・サイドといった激戦をNo.11 GAINER TANAX SLS(平中克幸/ビヨン・ビルドハイム組)と繰り広げた末、2位を掴み取っている。

 

■第2戦富士 決勝結果

・GT500
1.No. 1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)2:56’20.204 110L
2.No.12 カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組)+11.559
3.No.36 PETRONAS TOM’S RC F(伊藤大輔/ジェームス・ロシター組)+49.317
4.No.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大/武藤英紀組)+1’31.149
5.No.39 DENSO KOBELCO SARD RC F(平手晃平/ヘイキ・コバライネン組)+1L
6.No.37 KeePer TOM’S RC F(アンドレア・カルダレッリ/平川亮組)+1L

・GT300
1.No.10 GAINER TANAX GT-R(アンドレ・クート/千代勝正/富田竜一郎組)2:56’35.486 100L
2.No. 3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/高星明誠組)+38.375
3.No.11 GAINER TANAX SLS(平中克幸/ビヨン・ビルドハイム組)+43.880

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  • 2015年5月3日

    SUPER GT第2戦富士、最速タイムでNo. 1 MOTUL AUTECH GT-Rがポールゲット!


    2015年SUPER GT第2戦の予選が5月2日に静岡・富士スピードウェイで行われ、コースレコードを更新して最速タイムをマークしたNo. 1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)が今季初のポールポジションを手にした。

     

    ゴールデンウィーク真っ只中のレースウィークは晴天に恵まれ、この日も予選日ながら多くの観客がサーキットへと足を運んだ。朝から気温もぐんぐんと上昇。公式練習では、路面コンディションが刻々と変化する中で順調にラップタイムを縮めるクルマが続出、午後からの予選に向けてさらなるタイムアップが期待された。

     

    迎えた午後からのノックアウト予選。午前のセッションですでに1分27秒台に突入していた1号車のクインタレッリ。そのパートナーである松田がQ1のアタックを担当し、1分28秒0で暫定トップに立った。加えてライバル達もこれに次ぐ好タイムをマーク。いよいよQ2での本格的なタイム合戦に注目が集まった。

     

    そのQ2。満を持してコースイン、アタックに入る各車の中で真っ先に1分28秒台のカベを打ち破ったのは、やはり1号車。アタッカーのクインタレッリは1分27秒552のタイムをマーク。ライバルの追随をシャットアウトし、今シーズン初のポールポジションを獲得することとなった。2番手にはNo.12 カルソニックIMPUL GT-R。アタッカーのジョアオ・パオロ・デ・オリベイラは途中までクインタレッリと変わらぬタイムを刻んでいたが、最終セクターでのタイム差がそのまま順位となったようだ。3番手にはレクサス勢のNo.38 ZENT CERUMO RC Fが食い込んでいる。

     

    一方、GT300クラスは朝の公式練習でトラブルが発生、存分に走行できなかったNo.31 TOYOTA PRIUS apr GTが予選で速さを取り戻す。すると、他を寄せ付けないタイムとなる1分36秒952をマーク。岡山に続いての連覇を狙って決勝スタートを切ることとなった。

    ・第2戦富士 予選結果

    GT500(TOP6)
    1.No. 1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)1’27.552
    2.No.12 カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組)1’27.877
    3.No.38 ZENT CERUMO RC F(立川祐路/石浦宏明組)1’28.312
    4.No.36 PETRONAS TOM’S RC F(伊藤大輔/ジェームス・ロシター組)1’28.335
    5.No.24 D’station ADVAN GT-R(佐々木大樹/ルーカス・オルドネス組)1’28.642
    6.No.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大/武藤英紀組)1’28.672

    GT300(TOP3)
    1.No.31 TOYOTA PRIUS apr GT(佐々木孝太/中山雄一/嵯峨宏紀組)1’36.952
    2.No. 3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/高星明誠組)1’37.028
    3.No.10 GAINER TANAX GT-R(アンドレ・クート/千代勝正/富田竜一郎組)1’37.242

     

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  • 2015年4月28日

    SUPER GT第2戦富士 プレビュー


    2015年シーズンの幕開けからはや1ヶ月。SUPER GT第2戦がゴールデンウィークの真っ只中に開催される。戦いの舞台は、静岡県・富士スピードウェイだ。「FUJI GT 500km RACE」の名の通り、開幕戦よりも200km長いハードな一戦となる。開幕戦の岡山で垣間見ることになった勢力図は果たしてホンモノなのか、あるいはこれからが真の実力発揮となるのか? 興味は尽きない。

    ■春の富士戦は、チーム総合力が問われる一戦

    ニューマシン投入から2シーズン目を迎えたSUPER GT。その開幕戦では、速さと戦闘力がより向上。ハードなトップ争いを披露することになった。また、先の見えない天候が各陣営を翻弄。戦略によって勝敗が大きく左右する結果につながった。パッケージとしてさらなる高みを見せる一方で、いつの時代も天候の行方は最大の不確定要素。その“第三の力”をものともせず、表彰台に上がったチームは実力の高さを証明したと言えるが、純粋にどのクルマが速く、そして強いのか? という答を出すにはまだ早急というもの。第2戦の富士は、およそ1.5kmもある長いストレートを持った高速サーキット。クルマのセットアップも難しい。そんな中で戦う一戦は、どのような展開を見せるのだろうか。

     

    なによりも、今回特筆すべき点は距離の長さだ。通常の+200kmの長丁場では、ルーティンワークのピットインが最低でも2度必要となる。安定した速さを提供するセッティングは当然のこと、決勝における勝負強さを確固たるものにするのは、やはりチームの総合力に大きく関係するといえる。レースマネージメント、タイヤコントロール、無駄のないピット作業…、次々と挙げられるキーポイントをどれだけ完璧にこなすか否か。戦闘力が拮抗する中、ライバルとの差別化はドライバー、そしてピットで待機するチームスタッフの各人が見せる仕事の完成度に尽きる。つまり、いかにライバルよりもミスなくレースを進行させることができるかによると言えるだろう。

    ■3メーカーのうち、速くて強いのは?

    開幕戦の岡山では、レクサス勢の1台、No.37 KeePer TOM’S RC F(アンドレア・カルダレッリ/平川亮組)が予選でポールポジションを獲得、レースでは再三トップが入れ替わる中、勝負強く戦い抜き、勝者となった。この若手&新コンビは、LEXUSのお膝元である富士でも勢いを持続させることができるのだろうか? ちなみに優勝の代償として搭載されるハンディウェイトは40kg。正直、ロングストレートを持つサーキットではやや厳しい条件といえる。その一方でリベンジに燃えるのが、同じ岡山で3位表彰台に上がったNo.38 ZENT CERUMO RC F(立川祐路/石浦宏明組)だ。22kgのウェイトを搭載する中、“富士マイスター”の異名を持つ立川は自身の最多優勝記録も更新中。序盤での勝利を目論むのは当然のことだろう。

     

    一方のライバル、ホンダ日産もしかり。ホンダは岡山でNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴/伊沢拓也組)が表彰台の一角を手にしているが、日産は7位が最高位だった。となれば、この富士で無様な姿をファンに見せるわけにはいかない、と虎視眈々とチャンスを狙ってくるはず。なにしろ、昨シーズンはGT-Rが予選でトップ3を独占し、優勝もGT-Rが手にしている。それぞれのメーカーが見せるレースの組み立て方、アプローチにも注目したい。

    ■GT300はJAF-GT vs FIA GT vs ハイブリッドの戦い?

    岡山の戦いを見る限り、予選での速さが光ったのは、FIA GT勢。だが、不安定な天候の影響を受け、総合力での強さを発揮したのがNo.31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/中山雄一組)だった。とりわけ、ラップタイムの安定感が大きなアドバンテージとなった。長距離レースの富士もその要素が問われることになるだろうが、安定した天候となれば、総合力での安定感はもちろん、クルマそのものの速さも問われることになるはず。様々な車種が入り乱れて激闘を繰り広げるGT300では、今シーズンから本格参戦を開始したGT300マザーシャシー車両の健闘にも期待したいところ。レースキャリアに長けたチームが知恵を集結させ、“黒船”やハイブリッドに真っ向勝負を挑む姿は、間違いなく、今シーズンの目玉になる。

     

    ここのところ、安定した天候に恵まれている日本列島。果たして、このレースウィークのお天気、そして熱き戦いの結果はいかに?

    ■主なタイムスケジュール

    5月2日(土)
    07:00 – 07:45 オープンピット
    08:50 – 10:35 公式練習
    08:50 – 10:15 : GT500 & GT300
    10:15 – 10:25 : GT300
    10:25 – 10:35 : GT500
    10:45 – 11:00 サーキットサファリ
    11:50 – 12:30 ピットウォーク
    14:15 – 14:50 ノックアウト予選_Q1
    14:15 – 14:30 : GT300
    15:35 – 14:50 : GT500
    15:00 – 15:32 ノックアウト予選_Q2
    15:00 – 15:12 : GT300
    15:20 – 15:32 GT500
    17:35 – 18:35 GTキッズウォーク
    4月5日(日)
    09:00 – 09:30 フリー走行
    12:00 – 12:40 ピットウォーク
    13:05 – 14:15 ウォームアップ走行、スタート進行
    14:15 -    決勝レース(110Laps)
    17:25 – 18:10 コースウォーク

     





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