SUPER GT 2015 Round.4 - イベント・レースレポート

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SUPER GT 2015 Round.4

2015年8月18日

SUPER GT第4戦富士、No.24 D’station ADVAN GT-Rが逆転勝利!


昨日の予選から天気が一転。富士スピードウェイは真夏の青空とじりじりと照りつける強い日差しになり、300kmの戦いは内容も同様にホットなものとなった。接触などのハプニングも多く、荒れた展開にもなったが、そんな中で手に汗握るバトルも多々見られ、中でもGT500の優勝争いが終盤の見どころとなり、詰めかけた3万6千人を超えるファンは、SUPER GTならではのバトルを目の当たりにしたともいえる。そんな激戦を制したのは、予選6位からスタートを切ったNo.24 D’station ADVAN GT-R(佐々木大樹/ミハエル・クルム組)。若手の佐々木はGT500初優勝。クルムにとっては11年ぶり、そしてチームは5年ぶりの勝利を味わうことになった。

午後3時に始まった66周にわたる決勝。気温31度、路面温度45度という条件の下、まず、ポールポジションからスタートを切ったNo.38 ZENT CERUMO RC Fの立川祐路が、安定した速さでレースを牽引する。逃げ切りの走りでなるべく後続車とのマージンを作りにかかった38号車。着実に差を広げ、レース3分の1を消化するころには、2位につけるNo.36 PETRONAS TOM’S RC Fのジェームス・ロシターと5秒以上の差を構築していた。一方、その36号車はトップを追随するところか、後方から追い上げを見せていたNo. 8 ARTA NSX CONCEPT-GTの野尻智紀との攻防戦に苦しむ。結果、勢いに乗る8号車は29周目に36号車を逆転。理想のレース運びでルーティンワークのピットインを行った。ところがピットで不運が待ち受ける。作業時間が大幅に長引き、大きくポジションダウン。さらに後半、GT300との接触に見舞われ、タイヤをパンク。緊急ピットインを強いられ、レース途中で戦線を離れることとなった。

ドライバー交代を済ませて仕切り直しとなったレース後半。トップは38号車がキープ。36号車に代わってNo. 1 MOTUL AUTECH GT-Rのロニー・クインタレッリが2位まで浮上し、猛プッシュを見せる。前日の予選ではタイヤのパフォーマンスに苦しみ、まさかの11番手に沈んだ1号車だったが、照りつける日差しを味方にして着実に上位へと食い込む意地を見せた。さらにその後方では36号車を挟んで、No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTの伊沢拓也とNo.24 D’station ADVAN GT-Rの佐々木大樹が好バトル。粘り強く攻めの走りを続けた24号車が100号車を逆転すると、その勢いで36号車をも料理。場内を大いに盛り上げた。

さらに24号車は1号車との差を1周ごとに詰めて、60周目にパナソニックコーナーで逆転。残すはトップの38号車のみとなった。ここまで快走を続けていた38号車だが、すでにタイヤのパフォーマンスは厳しい状況であり、24号車の猛追に為す術はなかったようで、61周目のメインストレートであっさりと先行を許してしまった。文字通り怒濤の追い上げを見せ、次々とライバルを蹴散らすことに成功した24号車。最後は2位以下に5秒近い差をつけてチェッカードフラッグを受けている。

一方、GT300はポールポジションからスタートを切ったNo.55 ARTA CR-Z GT(高木真一/小林崇志組)がより優勝への道を確固たるものにすべく、軽量化を敢行。そのためにクールスーツを外して戦いに挑んだという。その選択が奏功し、トップを快走し続ける。後半に入っても55号車の強さ、速さは不動。安定した走りでレースを制し、今季初勝利を達成している。


■第4戦富士 決勝結果
・GT500
1.No.24 D’station ADVAN GT-R(佐々木大樹/ミハエル・クルム組)1:44’07.199  66L
2.No.38 ZENT CERUMO RC F(立川祐路/石浦宏明)+4.704
3.No.12 カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組)+5.765
4.No. 1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)+6.995
5.No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴/伊沢拓也組)+12.617
6.No.15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT(小暮卓史/オリバー・ターベイ組)+20.781

・GT300
1.No.55 ARTA CR-Z GT(高木真一/小林崇志組)1:45’05.719  61L
2.No.65 LEON SLS(黒澤治樹/蒲生尚弥組)+9.310
3.No.11 GAINER TANAX SLS(平中克幸/ビヨン・ビルドハイム組)+13.393

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  • 2015年8月18日

    SUPER GT第4戦富士、No.38 ZENT CERUMO RC Fの立川が2戦連続ポールポジション


    2015年のシーズン前半戦の最後を迎えたSUPER GT。第4戦は静岡・富士スピードウェイが舞台。今季は第2戦に続いて2度目の開催となる。8月8日に行われた予選は薄曇りの中で行われ、予想していたほどの酷暑にもならなかった。これが影響したのか、これまでの強豪チームのいくつかが本領を発揮することができず、いつもとは違った構図が描かれることとなった。そんな中、しかと実力を見せつけたのが、No.38 ZENT CERUMO RC Fの立川祐路。前回第3戦タイ戦に次いで最速ラップをマーク。またしても自身の記録である最多ポールポジション獲得数を21回へと伸ばした。

    朝の公式練習を前に強い日差しが照りつけていた富士。だが次第に濁った色の空へと変わり、気温、路面温度もこれに併せて下降する。Q1のアタックでは、終盤にNo. 8 ARTA NSX CONCEPT-GTの野尻智紀がファステストラップをマーク。今季初となるNSXのポールポジションが決まるかに思われたのだが…。すかさず最後の最後になって、No.38 ZENT CERUMO RC Fの石浦宏明が1分28秒829の好タイムで逆転! Q2 でアタックを担当する立川祐路へ理想の形でバトンを引き渡した。

    迎えたQ2。気温、路面温度ともQ1よりさらに低くなったコンディションは、夏場に強さを発揮するチームが精彩を欠くという波乱を招いた。前評判の高かったミシュラン勢の2台がQ2進出を果たせなかったのが、最たる例だといえる。そんな中、台頭してきたのがレクサスRC−F勢とホンダNSX CONCEPT-GT勢。38号車の立川が1分28秒579の好タイムでトップにつけると、2番手にはNo.8 ARTA NSX CONCEPT-GTの松浦孝亮が奮闘。およそ0.2秒差で今季チームベストの結果を残した。3番手にはNo.36 PETRONAS TOM’S RC Fのジェームス・ロシター。上位5台をレクサスとホンダが締め、日産勢トップは、ミハエル・クルムがアタックを担当したNo.24 D’station ADVAN GT-Rの5位だった。

    一方、GT300ではハンディウェイトもなんのその、No.55 ARTA CR-Z GTの高木真一が激走。立川同様、高木もポールポジション獲得記録を更新し、GT300クラス3位タイへと浮上している。


    ・第4戦富士 予選結果
    GT500(TOP6)
    1.No.38 ZENT CERUMO RC F(立川祐路/石浦宏明組)1’28.579
    2.No. 8 ARTA NSX CONCEPT-GT(松浦孝亮/野尻智紀組)1’28.733
    3.No.36 PETRONAS TOM’S RC F(伊藤大輔/ジェームス・ロシター組)1’28.796
    4.No.39 DENSO KOBELCO SARD RC F(平手晃平/ヘイキ・コバライネン組)1’28.804
    5.No.15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT(小暮卓史/オリバー・ターベイ組)1’28.910
    6.No.24 D’station ADVAN GT-R(佐々木大樹/ミハエル・クルム組)1’29.124

    GT300(TOP3)
    1.No.55 ARTA CR-Z GT(高木真一/小林崇志組)1’37.975
    2.No.65 LEON SLS(黒澤治樹/蒲生尚弥組)1’38.020
    3.No.31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/中山雄一組)1’38.092

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  • 2015年8月18日

    SUPER GT第4戦富士 プレビュー


    早くも今シーズンの前半戦の締めくくりを迎えたSUPER GTシリーズ。第4戦の舞台は静岡・富士スピードウェイ。今年2度目の富士戦だが、前回の500kmとは異なり300kmのスプリントレース。夏休み真っ最中、厳しい暑さの中で見せる“ホット”な戦いから目が離せなくなりそうだ。

    ■久々の国内戦は真夏の連戦に

    前回第3戦は日本を離れてタイでのサーキットで開催されたこともあり、おほそ1ヶ月半のインターバルがあった。久々の国内戦を控えた7月末には宮城・スポーツランドSUGOで公式テストが行われており、着々と富士での一戦に向けてどのチームもしっかりと準備を進めているだけに、この富士はまた新たなる勢力図が見えてくるかもしれない。

    その背景にあるのが、まず真夏の暑さへの対処。レースウィーク中も厳しい暑さが続くという天気予報が出ており、強い日差しが降り注ぐ可能性が高い。近年、安全対策のひとつとして車内の温度管理が厳しくなり、エアコン装備も確保できているとはいえ、ドライブするのに依然厳しい環境であることには違いない。チームが万全の体制でドライバーを送り出したとしても、突発的トラブルでクールスーツが正しく作動しなかったり、ドリンクを飲むことができなくなることも考え得る。つまり、いつも以上にハイリスクで挑む一戦であることから、チームとしての総合力が大きく幅を効かせることになると思われる。

    一方で、そろそろ気になりはじめるのが、各チームにおけるハンディウェイト。この4戦では、まだチームがこれまでに獲得したポイントを2倍にした分のウェイトが搭載された状態。参考までに、暫定ランキングトップのNo.37 KeePer TOM’S RC Fは30ポイントを獲得しているため、60kgのウェイトを積む。ランキング上位の各車はしっかりと積まれたウェイトのまま、富士の長いメインストレートを走らなければならない。となれば、まだ今シーズン好成績に恵まれていないチームにとっては、軽い車両重量でスピードをしっかり稼げるとあって、この一戦は好機のほかならない。

    ■続くタイヤ戦争。富士はどこが来る?

    GT車両の足下を支える黒くて丸い4本のタイヤ。これこそがレースの行方を握る大きなキーポイントになることは言うまでもない。現在、GT500には4メーカー(ブリヂストン、ヨコハマ、ミシュラン、ダンロップ:順不同)が参戦するが、比較的、夏に強いとされるのがミシュランとされ、事実、厳しい暑さでの強さがデータとして残っている。残るライバルメーカーの逆襲を含め、今回はどのような展開を見せるのか、こちらも注目すべき要点になりそうだ。

    もちろん、チームやドライバーによるタイヤマネージメント能力も大事なポイント。タイヤのポテンシャルをしっかりと引き出せるような走り、戦略をもって真夏の一戦に挑むことは必須だ。

    ■GT300は、新たな優勝争いに?

    安定した強さを見せている車両は、GT500同様に搭載ウェイトがじわりじわりと効きはじめ、クルマのポテンシャルを引き出すことが難しくなるのがこの富士と思われることから、これまで勝ち名乗りを挙げたくともそのチャンスを逃してきた“次なるチーム”が起死回生を狙ってくると思われる。つまり、速さはあっても結果を残せていなかったチームが台頭するやもしれない。

    夏休みの一戦ということもあり、レースウィーク中はトークショーなどさまざまなイベントがいつも以上に用意されている。サーキットへと足を運ぶファンの方たちは暑さ対策をしっかりとした上で、ライブならではの醍醐味をしっかりと堪能していただきたい。

    ■主なタイムスケジュール

    8月8日(土)
    07:00 – 07:45   オープンピット
    08:50 – 10:35   公式練習
    10:45 – 11:00 サーキットサファリ
    11:50 – 12:30   ピットウォーク
    14:15 – 14:50 ノックアウト予選_Q1
     14:15 – 14:30 : GT300
     14:35 – 14:50 : GT500
    15:00 – 15:32 ノックアウト予選_Q2
     15:00 – 15:12 : GT300
     15:20 – 15:32 : GT500
    17:35 – 18:35 キッズウォーク


    8月9日(日)
    09:35 – 10:05 フリー走行
    11:30 – 12:10 ピットウォーク 
    15:00 -     決勝 66Laps
    17:05 – 18:05 コースウォーク





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