SUPER GT 2015 Round.6 - イベント・レースレポート

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SUPER GT 2015 Round.6

2015年9月21日

SUPER GT第6戦SUGO、No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTが待望の今季初勝利!


決勝を迎えた第6戦。朝のフリー走行では薄曇りだった天気も次第に回復。決勝時には青空が広がり、気温、路面温度ともにレースウィーク一番の暑さとなった。毎年、決勝は荒れた展開になることが多く“魔物が棲む”といわれるSUGOだが、ご多分にもれず今回も波乱に満ちたドラマが繰り広げられた。そんな中でつねに安定したレース運びを見せていたのが、予選2番手からスタートしたNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴/伊沢拓也組)。後半に逆転を果たすと以後、盤石の走りでトップを快走。待望の今季初優勝を達成した。

スタート直後の混乱は皆無。荒れると言われるSUGOのオープニングラップは平穏そのものだった。ベテラン本山哲が駆るNo.46 S Road MOLA GT-Rはみるみるうちに後続車との差を広げ、レースを牽引。これに100号車の山本、No.64 Epson NSX CONCEPT-GTのベルトラン・バゲットらが続いていく。さらに20周を過ぎると3番手の64 号車のバゲットが果敢な攻めで2番手を攻略。だがその直後、マシントラブルに見舞われスローダウン。緊急ピットインで修復作業を行なうも、サスペンショントラブルによるリタイヤとなった。また26周目、ポジション争いをしていた2台のRCFがバックストレッチで接触。うち1台のNo.39 DENSO KOBELCO SARD RC Fの平手晃平がガードレールにヒット、クルマのフロント部分を大破させてしまう。

レースはこのアクシデントを機にセーフティカーがコースイン。ルーティンワークのピットインにはまだ早いタイミングではあったが、ピットレーンオープンを機に続々とクルマが戻ってくる。だが、コンパクトなコースであるSUGOゆえ、ピットレーン上では大渋滞が発生。ピット前にうまく車両を止めることもままならない状態は騒動さながら。ピットの位置による泣き笑いを生み出してしまった。一方、レースは33周に再開、10秒近くあったトップ46号車のマージンは2秒弱へと縮まり、俄然トップ争いがヒートアップする。結果、2番手100号車の伊沢拓也が36周終わりのメインストレートで勝負をかけ、46号車の柳田真孝を1コーナーで逆転! トップを奪取した。これで勢いがついた100号車は快走を続け、次第に後続との差も広げていく。後退した46号車もチャンスを信じて追随するも逆転には至らず。こうして山本&伊沢コンビとしては初めて、そしてチームとしては2013年開幕戦以来となる待望の優勝を手にすることとなった。この勝利によって、ランキングにおいても2位へと急浮上。トップは依然としてNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組)が死守しているが、100号車トの差は僅か2点。3位以降も僅差のランキング争いを繰り広げている。

一方、GT300クラスは、ウェイトハンディもなんのその、ポールポジションスタートのNo.55 ARTA CR-Z GT(高木真一/小林崇志組)がスタートダッシュを見せたが、周回を重ねるごとにマザーシャシーの予選2番手、No.25 VivaC 86 MCの松井孝允が奮闘。徐々に差を詰め、7周目にトップへと立った。逃げる25号車に対し、55号車はその後もペースアップが厳しく逆に後続車の逆転を許してしまう。一方、代わって2位へと浮上したNo.31 TOYOTA PRIUS apr GTの嵯峨宏紀が追い付き、ゆさぶりをかけるが、重いウェイトでは逆転までには至らず。さらには、SC時のピットインでの大渋滞で明暗が分かれてしまう。最終コーナーに近い25号車は渋滞知らずの作業を済ませたが、31号車はその真っ只中にあり、大きく出遅れることに。これで25号車は後半を担当した土屋武士が後続に17秒近くという大量リードをキープ。参戦初年度となるマザーシャシーに初勝利をもたらすこととなった。

■第6戦SUGO 決勝結果

・GT500(TOP6)
1.No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴/伊沢拓也組)1:51’43.118  81L
2.No.46 S Road MOLA GT-R(本山 哲/柳田真孝組)+2.689
3.No.24 D’station ADVAN GT-R(佐々木大樹/ミハエル・クルム組)+38.585
4.No. 6 ENEOS SUSTINA RC F(大嶋和也/国本雄資組)+42.564
5.No.19  WedsSport ADVAN RC F(脇阪寿一/関口雄飛組)+42.968
6.No. 1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)+48.812

・GT300(TOP3)
1.No.25 VivaC 86 MC(土屋武士/松井孝允組)1:51’47.077  75L
2.No.31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/中山雄一組)+16.890
3.No.11 GAINER TANAX SLS(平中克幸/ビヨン・ビルドハイム組)+29.173

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  • 2015年9月21日

    SUPER GT第6戦SUGO、No.46 S Road MOLA GT-R今季初ポール獲得!


    今シーズン残り3戦となったSUPER GT。みちのく仙台に位置するスポーツランドSUGOは中低速コーナーが多く、またタイトかつショートコースのサーキットとして知られる。後半戦の戦いは、これまでの戦歴によって課せられるウェイトハンディにも差があるため、色々な意味で難しい一戦になるのは必至だ。そんな中、9月19日に行われた予選日は秋晴れに恵まれ気温が上昇。思わぬ蒸し暑さを感じる一日となった。そこで見事なトップタイムをマークしたのはNo.46 S Road MOLA GT-Rの本山哲。ポールポジション獲得数を自身通算7回目に伸ばしている。

    まず、朝の公式練習でトップタイムをマークしたのは、No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴/伊沢拓也組)。前回の鈴鹿戦からエンジンを乗せ換え、フレッシュな状態で迎える一戦ということもあり、また、ウェイトハンディが50kgを超え、燃料流量リストリクターを絞った代わりにウェイトが軽減した状況を味方につけることになった。さらにサーキットの路面が新しくなったことがタイムアップにも繋がっており、午後からの予選ではコースレコード更新の期待も高まった。

    午後に入り、気温、路面温度も少し落ち着いたが依然として蒸し暑さが先行。GT500のQ1は気温25度、路面温度32度でスタートする。朝トップタイムをマークした100号車の山本がここでも存在感をアピール、コースレコード更新で暫定トップにつけた。だが終盤、1分半を切ってNo.24 D’station ADVAN GT-Rの佐々木大樹が0.014秒という僅差でこれを上回り、トップを奪取。このままタイムアップとなった。

    迎えたQ2。Q1と似通ったコンディションの中、100号車の伊沢がまたもトップタイムをマーク。今シーズン初のポールポジション獲得に王手をかける。ところがここで一気にタイムアップを見せたのが、No.46 S Road MOLA GT-Rの本山。大ベテランは満を持してのアタックラップでトップに浮上。しかも2番手の100号車に0.212秒という差をつけることに成功した。

    一方、GT300はウェイトハンディが72kgという過酷な条件を負うNo.55 ARTA CR-Z GT(高木真一/小林崇志組)がコースレコード更新の最速タイムをマーク。Q2でアタッカーを務めたベテラン高木が2番手に0.301秒という大差をつけて、自身10回目となるポールポジション獲得を果たした。

    ・第6戦SUGO 予選結果

    GT500(TOP6)
    1.No.46 S Road MOLA GT-R(本山 哲/柳田真孝組)1’11.607
    2.No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴/伊沢拓也組)1’11.819
    3.No.64 Epson NSX CONCEPT-GT(中嶋大祐/ベルトラン・バゲット組)1’12.049
    4.No.37 KeePer TOM’S RC F(アンドレア・カルダレッリ/平川 亮組)1’12.204
    5.No.24 D’station ADVAN GT-R(佐々木大樹/ミハエル・クルム組)1’12.218
    6.No. 6 ENEOS SUSTINA RC F(大嶋和也/国本雄資組)1’12.231

    GT300(TOP3)
    1.No.55 ARTA CR-Z GT(高木真一/小林崇志組)1’19.107
    2.No.25 VivaC 86 MC(土屋武士/松井孝允組)1’19.408
    3.No.31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/中山雄一組)1’19.489

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  • 2015年9月17日

    SUPER GT第6戦SUGO プレビュー


    ここのところ一気に秋の気配が深まった感じだが、これに合わせるかのようにSUPER GTも終盤戦に向けてスイッチが入ることになる。全8戦で戦うシーズンの6戦目、舞台は杜の都・仙台にほど近いスポーツランドSUGOだ。天候はもとよりさまざまな要素を含む多くドラマを生むことで知られるSUGOでの一戦。果たして今年の戦いには、どのような筋書きが用意されているのだろう。

    ■チャンピオンシップ争いがいよいよ本格化

    真夏の厳しい戦いを経て終盤戦へと突入した今シーズンのSUPER GT。9月から月に1度、11月までの残り3戦でチャンピオンシップ争いがより一層激化する。その皮切りレースとなるのがSUGO戦だ。今シーズンの戦いを振り返ると、まずシーズン序盤で勢いに乗ったのが日産GT-R勢。そして夏場の戦いで底力を見せたのがレクサスRC-F勢だった。そして前回鈴鹿では、雨が降ったり止んだりの不安定なコンディションの中で驚異の速さをしかとアピールしたのが、ホンダNSX CONCEPT-GT勢。シーズン後半ともなると各メーカー、チームの状況もそれぞれ大きく異なることになり、一概に勢力図どおりの戦いになるとは言い切れないが、サーキットの特性とクルマのオリジナリティの相性によっては、ライバルより優位に立つチャンスもある。それこそが新たなドラマへの一歩になるかもしれない。

    加えて、これまでの戦いで多くのチームが搭載するウェイトハンディの影響も大きくなりそうだ。そもそもこのハンディはレースで得たポイント数を2倍し、それをウェイトとして車両に搭載するシステムだが、GT500の場合そのウェイトが50kg超になった時点で燃料流量リストリクターを絞ることと引き換えにウェイトを50kg分軽減することが可能となる。フルパワーは出せなくともウェイトが軽くなる分、アップダウンのあるSUGOのコースを少ないストレスで走ることができるのは、メリットとして挙げることができるだろう。もちろん、シーズン前半で存分に実力を発揮できず、ウェイトハンディも軽く、リストリクターの制限もないチームがさらに優位であることには違いないが…。

    ■SUGOに棲む“魔物”は現れるのか

    コース幅が狭く、コンパクトなレイアウトを持つSUGOでは、これまでも多くのデッドヒートを生み出してきた。メインストレートで3台の車両が横一列に並び、攻防戦を繰り広げたかと思えば、最終コーナーの上りで一気に前車へと追い付き、ストレートで一気に逆転! というシーンも過去には見受けられた。

    さらには思わぬ場所でのクラッシュやコースアウトなどのアクシデントも多く、荒れた展開になりやすいことから、「SUGOには魔物が棲む」とまで言われるようになった。よって、今年も最後の最後まで息の詰まる戦いになるのは必至と思われる。言い換えれば、どのチームにも成果を残せるチャンスがあるということであり、より完成度の高い戦いをしたチームがその頂点に立てるということにもなる。つまり、先の読めない戦いの中で誰よりもいち早く道筋をつけられるチームが、勝ち名乗りを上げることになるだろう。もちろん、ウェイトの関係で優勝を狙うのは難しい場合もある。だが、チャンピオンシップを考慮すれば、この一戦でできる限りポイントを稼ぐことを念頭に戦うはず。さまざまな思惑が交錯する戦いゆえ、思いもしないドラマがまた生まれるやもしれない。

    ■GT300は新たなる勇者が登場するか!?

    現在ポイントランキングトップはNo.10 GAINER TANAX GT-R。しかしBドライバーの千代勝正は海外レース参戦で第3戦を欠場。フル参戦中のA.クートがトップで、千代が2番手につけている。クルマ別に見ると、この10号車に次いで、No.3 B-MAX NDDP GT-RとNo.55 ARTA CR-Z GTと続き、それぞれしっかりウェイトハンディがある状態でSUGO戦に挑むことになる。

    課せられたハンディは、アップダウンのある中高速サーキットでの走りに多大な影響を及ぼす。当然のことながらクルマへの負荷も大きく、まずはタイムへと反映される。ひいてはクルマの信頼性への懸念もある。つまり、上位チームはまずレースを完走することを一番の目標として準備を進めてくる可能性も高くなる。となれば、逆に多くのチャンスが巡ってくるチームが現れる。そのチームがどこになるのか。これまであと一歩のところで勝利をつかみ損ねているチームか、はたまた、SUGOとの相性がバッチリの車両なのか…。いずれにせよ、新たなるウィナー誕生の期待が大きく膨らむ。

    ■主なタイムスケジュール

    9月19日(土)
    07:30 – 08:20   オープンピット
    09:00 – 10:45   公式練習
    11:55 – 12:55   ピットウォーク
    13:30 – 14:05 ノックアウト予選_Q1
    13:30 – 13:45 : GT300
    13:50 – 14:05 : GT500
    14:15 – 14:47 ノックアウト予選_Q2
    14:15 – 14:27 : GT300
    14:35 – 14:47 : GT500
    16:30 – 17:15 GTキッズウォーク

    9月20日(日)
    09:00 – 09:30 フリー走行
    11:25 – 12:10 ピットウォーク
    14:00 -     決勝 81Laps





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