SUPER GT 2015 Round.4
SUPER GT第4戦富士 プレビュー
早くも今シーズンの前半戦の締めくくりを迎えたSUPER GTシリーズ。第4戦の舞台は静岡・富士スピードウェイ。今年2度目の富士戦だが、前回の500kmとは異なり300kmのスプリントレース。夏休み真っ最中、厳しい暑さの中で見せる“ホット”な戦いから目が離せなくなりそうだ。
■久々の国内戦は真夏の連戦に
前回第3戦は日本を離れてタイでのサーキットで開催されたこともあり、おほそ1ヶ月半のインターバルがあった。久々の国内戦を控えた7月末には宮城・スポーツランドSUGOで公式テストが行われており、着々と富士での一戦に向けてどのチームもしっかりと準備を進めているだけに、この富士はまた新たなる勢力図が見えてくるかもしれない。
その背景にあるのが、まず真夏の暑さへの対処。レースウィーク中も厳しい暑さが続くという天気予報が出ており、強い日差しが降り注ぐ可能性が高い。近年、安全対策のひとつとして車内の温度管理が厳しくなり、エアコン装備も確保できているとはいえ、ドライブするのに依然厳しい環境であることには違いない。チームが万全の体制でドライバーを送り出したとしても、突発的トラブルでクールスーツが正しく作動しなかったり、ドリンクを飲むことができなくなることも考え得る。つまり、いつも以上にハイリスクで挑む一戦であることから、チームとしての総合力が大きく幅を効かせることになると思われる。
一方で、そろそろ気になりはじめるのが、各チームにおけるハンディウェイト。この4戦では、まだチームがこれまでに獲得したポイントを2倍にした分のウェイトが搭載された状態。参考までに、暫定ランキングトップのNo.37 KeePer TOM’S RC Fは30ポイントを獲得しているため、60kgのウェイトを積む。ランキング上位の各車はしっかりと積まれたウェイトのまま、富士の長いメインストレートを走らなければならない。となれば、まだ今シーズン好成績に恵まれていないチームにとっては、軽い車両重量でスピードをしっかり稼げるとあって、この一戦は好機のほかならない。
■続くタイヤ戦争。富士はどこが来る?
GT車両の足下を支える黒くて丸い4本のタイヤ。これこそがレースの行方を握る大きなキーポイントになることは言うまでもない。現在、GT500には4メーカー(ブリヂストン、ヨコハマ、ミシュラン、ダンロップ:順不同)が参戦するが、比較的、夏に強いとされるのがミシュランとされ、事実、厳しい暑さでの強さがデータとして残っている。残るライバルメーカーの逆襲を含め、今回はどのような展開を見せるのか、こちらも注目すべき要点になりそうだ。
もちろん、チームやドライバーによるタイヤマネージメント能力も大事なポイント。タイヤのポテンシャルをしっかりと引き出せるような走り、戦略をもって真夏の一戦に挑むことは必須だ。
■GT300は、新たな優勝争いに?
安定した強さを見せている車両は、GT500同様に搭載ウェイトがじわりじわりと効きはじめ、クルマのポテンシャルを引き出すことが難しくなるのがこの富士と思われることから、これまで勝ち名乗りを挙げたくともそのチャンスを逃してきた“次なるチーム”が起死回生を狙ってくると思われる。つまり、速さはあっても結果を残せていなかったチームが台頭するやもしれない。
夏休みの一戦ということもあり、レースウィーク中はトークショーなどさまざまなイベントがいつも以上に用意されている。サーキットへと足を運ぶファンの方たちは暑さ対策をしっかりとした上で、ライブならではの醍醐味をしっかりと堪能していただきたい。
■主なタイムスケジュール
8月8日(土)
07:00 – 07:45 オープンピット
08:50 – 10:35 公式練習
10:45 – 11:00 サーキットサファリ
11:50 – 12:30 ピットウォーク
14:15 – 14:50 ノックアウト予選_Q1
14:15 – 14:30 : GT300
14:35 – 14:50 : GT500
15:00 – 15:32 ノックアウト予選_Q2
15:00 – 15:12 : GT300
15:20 – 15:32 : GT500
17:35 – 18:35 キッズウォーク
8月9日(日)
09:35 – 10:05 フリー走行
11:30 – 12:10 ピットウォーク
15:00 - 決勝 66Laps
17:05 – 18:05 コースウォーク