SUPER GT 2015 Round.2
SUPER GT第2戦富士 プレビュー
2015年シーズンの幕開けからはや1ヶ月。SUPER GT第2戦がゴールデンウィークの真っ只中に開催される。戦いの舞台は、静岡県・富士スピードウェイだ。「FUJI GT 500km RACE」の名の通り、開幕戦よりも200km長いハードな一戦となる。開幕戦の岡山で垣間見ることになった勢力図は果たしてホンモノなのか、あるいはこれからが真の実力発揮となるのか? 興味は尽きない。
■春の富士戦は、チーム総合力が問われる一戦
ニューマシン投入から2シーズン目を迎えたSUPER GT。その開幕戦では、速さと戦闘力がより向上。ハードなトップ争いを披露することになった。また、先の見えない天候が各陣営を翻弄。戦略によって勝敗が大きく左右する結果につながった。パッケージとしてさらなる高みを見せる一方で、いつの時代も天候の行方は最大の不確定要素。その“第三の力”をものともせず、表彰台に上がったチームは実力の高さを証明したと言えるが、純粋にどのクルマが速く、そして強いのか? という答を出すにはまだ早急というもの。第2戦の富士は、およそ1.5kmもある長いストレートを持った高速サーキット。クルマのセットアップも難しい。そんな中で戦う一戦は、どのような展開を見せるのだろうか。
なによりも、今回特筆すべき点は距離の長さだ。通常の+200kmの長丁場では、ルーティンワークのピットインが最低でも2度必要となる。安定した速さを提供するセッティングは当然のこと、決勝における勝負強さを確固たるものにするのは、やはりチームの総合力に大きく関係するといえる。レースマネージメント、タイヤコントロール、無駄のないピット作業…、次々と挙げられるキーポイントをどれだけ完璧にこなすか否か。戦闘力が拮抗する中、ライバルとの差別化はドライバー、そしてピットで待機するチームスタッフの各人が見せる仕事の完成度に尽きる。つまり、いかにライバルよりもミスなくレースを進行させることができるかによると言えるだろう。
■3メーカーのうち、速くて強いのは?
開幕戦の岡山では、レクサス勢の1台、No.37 KeePer TOM’S RC F(アンドレア・カルダレッリ/平川亮組)が予選でポールポジションを獲得、レースでは再三トップが入れ替わる中、勝負強く戦い抜き、勝者となった。この若手&新コンビは、LEXUSのお膝元である富士でも勢いを持続させることができるのだろうか? ちなみに優勝の代償として搭載されるハンディウェイトは40kg。正直、ロングストレートを持つサーキットではやや厳しい条件といえる。その一方でリベンジに燃えるのが、同じ岡山で3位表彰台に上がったNo.38 ZENT CERUMO RC F(立川祐路/石浦宏明組)だ。22kgのウェイトを搭載する中、“富士マイスター”の異名を持つ立川は自身の最多優勝記録も更新中。序盤での勝利を目論むのは当然のことだろう。
一方のライバル、ホンダと日産もしかり。ホンダは岡山でNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴/伊沢拓也組)が表彰台の一角を手にしているが、日産は7位が最高位だった。となれば、この富士で無様な姿をファンに見せるわけにはいかない、と虎視眈々とチャンスを狙ってくるはず。なにしろ、昨シーズンはGT-Rが予選でトップ3を独占し、優勝もGT-Rが手にしている。それぞれのメーカーが見せるレースの組み立て方、アプローチにも注目したい。
■GT300はJAF-GT vs FIA GT vs ハイブリッドの戦い?
岡山の戦いを見る限り、予選での速さが光ったのは、FIA GT勢。だが、不安定な天候の影響を受け、総合力での強さを発揮したのがNo.31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/中山雄一組)だった。とりわけ、ラップタイムの安定感が大きなアドバンテージとなった。長距離レースの富士もその要素が問われることになるだろうが、安定した天候となれば、総合力での安定感はもちろん、クルマそのものの速さも問われることになるはず。様々な車種が入り乱れて激闘を繰り広げるGT300では、今シーズンから本格参戦を開始したGT300マザーシャシー車両の健闘にも期待したいところ。レースキャリアに長けたチームが知恵を集結させ、“黒船”やハイブリッドに真っ向勝負を挑む姿は、間違いなく、今シーズンの目玉になる。
ここのところ、安定した天候に恵まれている日本列島。果たして、このレースウィークのお天気、そして熱き戦いの結果はいかに?
■主なタイムスケジュール
5月2日(土)
07:00 – 07:45 オープンピット
08:50 – 10:35 公式練習
08:50 – 10:15 : GT500 & GT300
10:15 – 10:25 : GT300
10:25 – 10:35 : GT500
10:45 – 11:00 サーキットサファリ
11:50 – 12:30 ピットウォーク
14:15 – 14:50 ノックアウト予選_Q1
14:15 – 14:30 : GT300
15:35 – 14:50 : GT500
15:00 – 15:32 ノックアウト予選_Q2
15:00 – 15:12 : GT300
15:20 – 15:32 GT500
17:35 – 18:35 GTキッズウォーク
4月5日(日)
09:00 – 09:30 フリー走行
12:00 – 12:40 ピットウォーク
13:05 – 14:15 ウォームアップ走行、スタート進行
14:15 - 決勝レース(110Laps)
17:25 – 18:10 コースウォーク