SUPER GT 2014 Round.1
SUPER GT第1戦岡山、不安定な天候をものともせずNo.37 KeePer TOM’S RC Fが初勝利
4月6日、岡山県・岡山国際サーキットにおいて、SUPER GT第1戦決勝レースが不安定な天候の中で行われ、予選5位スタートのNo.37 KeePer TOM’S RC F(伊藤大輔/国本雄資組)が終盤に逆転を果たし、開幕戦の勝者となった。
前日から冬のような寒さとなった岡山国際サーキット。決勝日は朝のフリー走行直前になって雹(ひょう)混じりの雨が降り、ウェットコンディションの中で出走が始まった。その後、気まぐれな雨は止み、お昼のGT恒例ともいえるピットウォーク時には、春の陽気と澄んだ青空が広がっていたのだが、決勝に近づく頃には、再び冷たい風が吹きはじめ、薄曇りの空へと逆戻りしてしまった。
幸いにもドライコンディションでスタートを切った決勝レース。スタート直後から丁々発止の熱いバトルを展開したのは、2位争い。あちこちで接触などのシーンが見られた。そん中、ポールスタートのNo. 6 ENEOS SUSTINA RC Fは“我が道”を行く展開でしばしレースは進んでいったのだが、レースは3分の1を過ぎてにわかに天候が悪化。気温もぐっと下がり、あっという間に強い雨が路面を濡らしてしまった。
これでステアリングを握るドライバーたちはガマン大会を強いられることになったが、それを逆手にとって前車に迫る強者も現れる。それが、2番手まで浮上してきた37号車だった。1秒を切る差の中、2台は緊迫した戦いを展開。このままルーティンワークを迎えた。ドライバー交代を終えても2台は膠着状態ながらその僅差は変わらず。だが、その先に思わぬドラマが待っていた。55周目、6号車が一瞬スローダウン! すわ、マシントラブルかと思いきやその後はスピードもペースも回復。しかしながら、この一瞬の出来事をチャンスに変えたのが37号車だった。あっという間にライバルを抜き去り、リードを奪うことに成功する。
2位に交代した6号車も37号車を上回るハイペースで追随し、トップ奪還を目指したが、その夢は叶わず。結果、37号車が2014年の幕開けのウィナーとなり、同時にLEXUS RC Fの初勝利に花を添えることとなった。
2位6号車に続いたのは、予選2位スタートのNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/安田裕信組)。スタート直後からトップ奪取を狙って果敢な攻めを見せたが、他車との接触などでタイムロス。だがその後はしっかり踏みとどまり、3位表彰台を手にしている。
一方、GT300はポールポジションスタートのNo.31 OGT Panasonic PRIUS(新田守男/嵯峨宏紀組)がまさかの駆動系トラブルで失速、リタイヤに。それにとって代わってトップに立ったのが不安定な路面コンディションに強いNo.11 GAINER DIXCEL SLS(平中克幸/ビヨン・ビルドハイム組)だった。だが、不運にもタイヤバーストに見舞われ、大幅にタイムロス。緊急ピットインながらルーティンワークを同時に済ませることができたのは、不幸中の幸いだったといえる。これでトップの座が巡ってきたNo. 4 グッドスマイル 初音ミク Z4(谷口信輝/片岡龍也組)は、同じBMWのNo. 7 Studie BMW Z4(ヨルグ・ミューラー/荒 聖治組)とワン・ツーを形成。レース終盤、トップに7号車が迫るも逆転とはならず、このままチェッカー。3位には11号車が続いた。
■第1戦岡山 決勝結果
・GT500
1.No.37 KeePer TOM’S RC F(伊藤大輔/アンドレア・カルダレッリ組)1H57’15.816 81L
2.No. 6 ENEOS SUSTINA RC F(大嶋和也/国本雄資組)+5.026
3.No.12 カルソニックIMPUL GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/安田裕信組)+18.818
4.No.39 DENSO KOBELCO RC F(石浦宏明/オリバー・ジャービス組)+21.475
5.No.18 ウイダー モデューロ NSX CONCEPT-GT(山本尚貴/ジャン・カール・ヴェルネ組)+23.259
6.No.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大/金石年弘組)+31.039
・GT300
1.No. 4 グッドスマイル 初音ミク Z4(谷口信輝/片岡龍也組)1H58’28.101 77L
2.No. 7 Studie BMW Z4(ヨルグ・ミューラー/荒 聖治組)+0.329
3.No.11 GAINER DIXCEL SLS(平中克幸/ビヨン・ビルドハイム組)+1L
