SUPER GT 2013 Round7
SUPER GT第7戦オートポリス、ワンデーレースを制したのは、PETRONAS TOM’S SC430!
霧と雨による天候不良により、予定していた日程で予選を実施することができなかったSUPER GT第7戦オートポリス。日曜日のワンデーで予選、そして決勝を行うというタイトスケジュールの下で執り行われることとなった。まさしく短期決戦となった今回、レースを制したのは、予選10位からスタートを切ったNo.36 PETRONAS TOM’S SC430(中嶋一貴/ジェームス・ロシター組)だった。
通常、日曜朝に実施されるフリー走行に代わり、今回は午前9時からGT300、GT500別に各25分間の予選を実施。ノックアウト方式ではなく、1本勝負の緊迫したタイムアタックとなった。結果、ポールポジションを獲得したのはGT500クラスが前回の富士戦で待望のシーズン初優勝を果たして波にのるNo.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平組)、GT300がNo.3 S Road NDDP GT-R(星野一樹/佐々木大樹組)だった。
午前中は薄曇りで冷たく強い風が吹いていたオートポリス。時折晴れ間から青空が見えるなど、天候がやや回復するかに思われた。だが、雲の流れが早く、灰色の空が霧雨を運んでくるなど、前日同様落ち着かない不安定なコンディションが先行する。
午後2時、気温22度、路面温度24度の中、65周にわたる決勝レースがスタート。ポールスタートの38号車の平手は後続を引き離すべく、ハイペースで周回。あっという間に後続との差を広げた。一方その後方ではポジション争いのつば迫り合いが展開され、一触即発の好バトルが繰り広げられた。開始から1時間を前にパラパラと雨が降りはじめ、不安定な路面コンディションとなるもヒートアップしたバトルに変わりはなく、またトップ38号車は後続に14秒もの差をつけてレースを牽引した。
ルーティンワークが始まったのは、30周前後。2位以下の4台が一斉にピットインし、緊迫のピット作業が始まる。そこでチーム力を発揮したのがNo.18 ウイダー モデューロ HSV-010(山本尚貴/フレデリック・マコヴィッキィ組)だった。6位でピットインするも、ライバルに先行してコースに復帰、チーム総合力でポジションアップを果たす。一方、トップ38号車はやや遅めのタイミングでルーティンワークを消化。全車がピットインを済ませると、再びトップの座につき、20秒近い大差で周回を重ねていった。
レースは終盤に入ると、ミシュランタイヤを装着するNo.1 REITO MOLA GT-R(本山哲/関口雄飛組)や18号車のペースが今ひとつあがらず、逆にライバル達の先行を許してしまう。中でも36号車の中嶋の追い上げはすさまじく、ついに2番手まで浮上、さらにはトップをひた走っていた38号車立川にも詰め寄る好走を見せた。
そしてチェッカードフラッグまで残り2周となった63周目、ヘアピンカーブで勝負に出た36号車は迷うことなく38号車を逆転! 第2戦富士に続く今シーズン2勝目となる逆転勝利を達成した。2位には38号車。シーズン序盤から低迷が続いたが前回の富士から上り調子となり、シリーズランキングにおいてもトップの座を奪取。最終戦に向けて僅差でチャンピオン争いを繰り広げることになる。
一方、GT300も大逆転勝利のドラマになった。予選8番手にいたNo.4 GSR初音ミクBMW(谷口信輝/片岡龍也組)が安定した速さでライバル達を次々に蹴散らし、上位へと浮上。一方、ポールスタートの3号車は後半、電気系トラブルに見舞われ、まさかのリタイヤ。初優勝の夢が断たれてしまった。そんな中、4号車は前戦富士でシーズン初優勝を遂げた勢いにのって、ついにトップを奪い、その後は盤石の走りを披露。文句ナシの勝利で2連勝をあげている。
■第7戦オートポリス 決勝結果
・GT500
1.No.36 PETRONAS TOM’S SC430(中嶋一貴/ジェームス・ロシター組)65周 1:55’03.613
2.No.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平組)+2.622
3.No.17 KEIHIN HSV-010(塚越広大/金石年弘組)+2.811
4.No.1 REITO MOLA GT-R(本山哲/関口雄飛組)+11.227
5.No.18 ウイダー モデューロ HSV-010(山本尚貴/フレデリック・マコヴィッキィ組)+11.841
6.No.24 D’station ADVAN GT-R(安田裕信/ミハエル・クルム組)+12.326
・GT300
1.No.4 GSR初音ミクBMW(谷口信輝/片岡龍也組)62L 1:56’59.345
2.No.5 Exe Aston Martin(加納政樹/安岡秀徒組)+1Lap
3.No.52 OKINAWA-IMP SLS(竹内浩典/土屋武士組)+1Lap

