SUPER GT 2012 Round8
SUPER GT最終戦もてぎ、No.38 ZENT CERUMO SC430がポール・トゥ・ウィン!
朝のフリー走行で雨が降り始めたツインリンクもてぎ。午後2時からの決勝レースを前に完全なウェットコンディションとなり、53周の戦いはセーフティカーランによるスタートが切られた。
クリアスタートから早速後続車を引き離しにかかったのは、ポールポジションのNo.38 ZENT CERUMO SC430の平手晃平。2番手のNo.6 ENEOS SUSTINA SC430の伊藤大輔が失速する間に、予選3番手のNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rのミハエル・.クルムが2番手を奪い、トップに追随したが、その差は徐々に開いていった。
一方、ひと足さきにオートポリス戦でシリーズチャンピオン防衛に成功したNo.1 S Road REITO MOLA GT-R。着実にポジションアップを果たし、気がつけば2番手まで浮上。後方からプレッシャーをかける走りを見せた。だが、トップ38号車は一向にひるむことなく、力走。そこで、1号車が先にピットインを実施し、タイヤ無交換でコースへと復帰。このアクションによって上位争い中の他車も無交換を選択せざるを得なくなった。
終盤に入り、安定しない路面コンディションで強みを見せる1号車の柳田が38号車の立川に詰め寄り、一時は1秒を切る緊迫したバトルにもなったが、ストップ&ゴーのレイアウトで抜きどころの少ないもてぎではチャンスは訪れず。結果、38号車が開幕戦以来となるポール・トゥ・ウィンで完勝。1号車が2位で続き、3位にはタイヤ特性を活かして予選14番手から大きくポジションアップを果たしたNo.32 EPSON HSV-010(道上龍/中山友貴組)の手に収まった。
三つ巴でチャンピオン争いを展開したGT300。予選でポールを獲ったNo.33 HANKOOK PORSCHEの影山正美だったが、雨のレースでは思うようにペースアップを果たせず、後方からの猛追に苦戦する。一方で予選2位に甘んじたNo.911 エンドレス TAISAN 911は、横溝直輝が序盤から攻めの走りで逆転のチャンスを伺い、33号車のコースアウトを誘発した。これでトップに立った911号車は安定した走りを続け、ルーティンワークも難なくクリア。勝利したチームがチャンピオンというシンプルな条件に一歩近づくことになった。
なお、予選中のメカニカルトラブルで予選5位に甘んじたNo.66 triple a Vantage GT3(吉本大樹/星野一樹組)。スタートドライバーの星野が怒濤の走りであっと言う間にポジションアップ。遅いクルマを蹴散らして、ペースの上がらない33号車をもパス。ひたすらトップの911号車を追いかけた。だが、あろうことかルーティンワークを済ませてコースに復帰しようとした吉本がまさかのピットロード速度違反! ドライビングスルーペナルティをとられてしまい、万事休す。これでいっそう911号車による勝利の確率が高くなった。
レース終盤、911号車はNo.87 JLOC ランボルギーニ GT3(山西康司/山内英輝組)に詰め寄られるハードな展開に持ち込まれたが、冷静な走りで後続をシャットアウト。今季初勝利を挙げ、同時にシリーズチャンピオンを獲得! 劇的な結果を得ることになった。
■第8戦もてぎ 決勝結果
・GT500
1.No.38 ZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平組)1:44’17.503 53Laps
2,No. 1 S Road REITO MOLA GT-R(柳田真孝/R.クインタレッリ組)+0.138
3,No.32 EPSON HSV-010(道上龍/中山友貴組) +10.450
4.No.39 DENSO KOBELCO SC430(脇阪寿一/石浦宏明組)+24.682
5.No.19 WedsSport ADVAN SC430(荒聖治/A.クート組)+29.570
6.No.23 MOTUL AUTECH GT-R(本山哲/M.クルム組)+1’02.600
・GT300
1.No.911 エンドレス TAISAN 911(峰尾恭輔/横溝直輝組)1:45’11.563 51Laps
2.No.87 JLOC ランボルギーニ GT3(山西康司/山内英輝組)+0.735
3.No.88 マネパ ランボルギーニ GT3(織戸学/青木孝行組)+18.549
