SUPER GT 2012 Round5 概要 - イベント・レースレポート

スポーツカー専門 GTNET

  1. スポーツカーの中古車ならGTNET
  2. 国内イベント・レースレポート
  3. SUPER GT 2012
  4. Round5 概要

SUPER GT 2012 Round5

2012年8月17日

レースプレビュー・SUPER GT第5戦鈴鹿


SUPER GT最長の1000kmレース、4年ぶりの復活へ!

早いもので夏休みも大詰め。厳しい暑さが続くが、今週末はその暑さに負けないほどの“ホットな”戦いが三重・鈴鹿サーキットで繰り広げられる。8月18-19日に開催されるSUPER GT第5戦「International Pokka 1000km」は、伝統の一戦として知られるだけでなく、いつも思わぬドラマが待ち受けるレースでもある。後半戦の幕開けは、果たしてどのような戦いが繰り広げられるのだろうか?

今年の鈴鹿は、4年ぶりの1000kmレース

鈴鹿で開催される真夏の一戦として知られる「鈴鹿1000km」。なんと、今年で41回目の開催を迎えるという伝統の一戦でもあるのだが、実のところ近年は1000kmの長距離を確保できずにいた。さまざまな社会情勢の影響を受けていたためだ。2009年、アメリカから始まったリーマンショックを発端に、昨年の東日本大震災まで距離を700kmや500kmへと短縮。近年のマシンポテンシャルの向上とも相まって、通常のスプリントレースとさほど変わらぬ戦いを見せていた。しかし、今年は4年ぶりに1000kmレースが復活。もちろん、SUPER GTシリーズ戦での最長レースとなる。

ひと言で1000kmと聞いても、ピンとこない人も多いだろう。SUPER GTでは通常1レース250kmで開催することが多いことから、その約4倍のレースと考えればいいわけだが、1イベントで4レース分を戦うと思えば、どれほど過酷なレースになるか想像もつくのではないだろうか。
さらに、過酷な夏の暑さがドライバーの体力、集中力を奪っていくことも考えられる。このため、鈴鹿戦では第3ドライバーの登録も容認されており、主にルーキーがS-GTデビューのチャンスを掴むことが多い。一昨年はGTデビューのルーキーがポールポジションを獲得するというサプライズもあったが、果たして今年はキラ星のような活躍のチャンスがルーキーに訪れるのだろうか。

シリーズチャンピオンを意識したレースに

長丁場の戦いとはいえ、実力伯仲だけにレースは激戦必至。さらにシリーズ争いを考えると、この一戦は「絶対に」落としたくない、つまり上位フィニッシュがどのチームにとっても目標となる。厳しい条件下を戦う様子は、観客にとって迫力たっぷり、GTレースならではの醍醐味を存分に味わういいチャンスだが、戦う側はいつも以上にハードになる。ということで、レース結果にはボーナスポイントが与えられる。当然ながら後半戦に突入したシリーズ争いを考慮すれば、少しでもたくさんのポイントを獲得したい。とりわけ今シーズン、未勝利の実力チームなどはノドから手が出るほど欲しいのが、優勝ということになる。結果、火花が飛び散る激戦になることは避けられない。

その優勝争いだが、まずはGT-Rの初優勝に期待するファンも多いのではないだろうか。開幕から2戦連続でLEXUS SC430勢が勝利。第3戦セパンではホンダHSV-010 GTが完勝。そして、第4戦SUGOでは、再びSC430が優勝を果たしている。と書くと、GT-Rの存在が見えてこないが、さにあらず。確かに、優勝こそ果たしてはいないが、前回のSUGOでは不運とも言える同士打ちで戦線を離脱しただけで、その速さは直前の公式テストでも実証済み。搭載ウェイトではライバルより軽いため、この鈴鹿でのチャンスはライバルたちよりも多い。ここで大きく飛躍するのか、期待がかかる。

中でも、去年のディフェンディングチャンピオンのNo.1 S Road REITO MOLA GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ組)は去年も夏の3連戦でグンと勢いづき、チャンピオンロードを突破した経緯がある。今年は前回のSUGOでようやく表彰台に上がった1号車。もはや狙うは優勝のみ、の強い思いで戦いへと挑むことだろう。決勝での距離が長いだけに、予選順位そのものが戦いに反映されることは少ないと思われるが、予選でのタイムアタックにも注目してほしい。

GT300も混戦必至!?

先日の公式テストは鈴鹿ではなく、静岡・富士スピードウェイにて実施された。GT300ではこのテストで好走を見せたNo.16 MUGEN CR-Z GT(武藤英紀/中嶋大祐組)の躍進に着目したい。今シーズンからレース参戦が始まったハイブリッド車としては、No.31 apr HASEPRO PRIUS GT(新田守男/嵯峨宏紀組)が先輩格だが、この31号車もレースごとに実力をつけてきており、まさに実績に基づいた力強いレース展開を披露している。前回のSUGOがデビューレースだった16号車は長距離レースならではの信頼性にやや不安要素は残るものの、テストでの安定感を尊重し、真夏の過酷な戦いをどう生き抜くのかが楽しみだ。

一方、昨年の常勝チームNo.0 GSR 初音ミクBMW(谷口信輝/片岡龍也組)だが、今年はなかなか思うような結果が残せず、苦戦中。しかし、燃費の良さ、巧みな戦略などを駆使し、試合巧者としての結果を残すことを目論む。それは、多くのFIA GT車両においても同様のことが言えるはず。富士のテストでは、No.911 エンドレスTAISAN 911(峰尾恭輔/横溝直輝組)が驚異的な速さを見せたというだけに、GT500に負けじと劣らず、GT300でも激戦が繰り広げられることだろう。

伝統の1000kmレースは、お祭りモード満載!

これまでの1000kmは、ナイトランを含むものだった。レース終盤になるとクルマがライトオンされ、薄暮から完全に日が落ちると、まぶしいヘッドライト、そして高温に達したブレーキロータがオレンジ色の明かりを放つ幻想的なシーンを見ることができた。しかし、残念ながら今年はスタート時間が繰り上がり、12時30分に号砲を迎える。ナイトランの予定はないが、もうひとつの伝統は今回も実施される。それが大輪の花火だ。臨場感たっぷりのお祭りモードを体感することができる。

さまざまなドラマが待ち受ける鈴鹿1000km。スケジュールは以下のとおりだ。

主なスケジュール

・8月18日(土)
07:45 – 08:25 オープンピット
09:20 – 11:20 公式練習
 09:20 – 11:00 : GT500 & GT300
 11:00 – 11:10 : GT300
 11:10 – 11:20 : GT500
12:50 – 13:40 ピットウォーク
14:00 – 15:35 ノックアウト予選
<Q1>
 14:00 – 14:15 : GT300
 14:15 – 14:30 : GT500
<Q2>
 14:40 – 14:50 : GT300
 14:50 – 15:00 : GT500
<Q3>
 15:10 – 15:20 : GT300
 15:25 – 15:35 : GT500
17:55 – 18:35 キッズウォーク
18:30 – 20:00 ポッカ1000km復活祭

・8月19日(日)
08:00 – 08:30 フリー走行
10:00 – 11:00 ピットウォーク
12:30 –     決勝 (173Laps)





スポーツカーの中古車情報ならGTNET