SUPER GT 2025 Round1 概要 - イベント・レースレポート

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SUPER GT 2025 Round1

2025年4月10日

SUPER GT第1戦岡山 プレビュー


激戦必至の2025年シーズン、いよいよ開幕!
 
寒暖差が大きかった今年の初春。花冷えの日も少なくなり、ようやく本格的な春の陽気を感じられるようになった。そしていよいよ今週末には、待望のSUPER GTの2025年シーズンが開幕する。車種や装着するタイヤの違いこそあれど、イコールコンディションでのガチ勝負の面白さがあふれる緒戦の戦いに注目だ。
 

■打倒、36号車の3連覇

昨シーズン、GT500を制したau TOM’S GR Supra(坪井翔/山下健太)。今シーズンはカーナンバーを1に変えて新たな目標へと挑む。それが、3連覇だ。3連覇がかかるのは、坪井。SUPER GTにおける勝利数はすでに3回となり、今年王者になれば4度目の戴冠となるが、3連覇は誰も果たせていない偉業。大きな目標に向けてコンビ2年目の山下と強力タッグはライバルにとって一番の強敵となるだろう。オフシーズンでの公式テストでも着実にメニューを消化できているのか、トップタイムを刻むなど、順調そのもの。たとえ予選でポールポジションを獲れなくとも、決勝での強さは一目瞭然。今年も巧みなレース戦略を見せつけるのか。昨シーズンまでともに戦ったエンジニアから、若手エンジニアが抜擢され、ふたりのクルマを仕上げることになったが、チームとしての組織が強固なだけに、バックアップ体制にも抜かりはなさそう。
 

もちろん、1号車の強さを認めつつ、ライバルたちも黙ってはいない。昨シーズンランキング2位のNo.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)がその最優先候補ではないだろうか。コンビ結成6年目と円熟味を増すなか、5年ぶりのタイトル奪還に向けて粛々と準備を進めている。メンテナンスもホンダ直下のHRCが担当することになり、ワークスと変わりない立場となる。戦闘マシン、CIVIC も投入2年目で、昨年のデータを活かせる形となった。昨年の開幕戦ではデビューレースながら2位表彰台を獲得しており、今年こそはと反撃体制が整いつつある。そして、ニッサン勢からは、No.23 MOTUL AUTECH Z(千代勝正/高星明誠)に注目。23号車を長くドライブしてきたロニー・クインタレッリがGTを引退。代わって、高星がついにNISMOのエースカーをドライブすることになった。千代とはかつてともに3号車でタイトル争いをしており、コンビネーションに何ら心配はない。ブリヂストンタイヤも2年目となり、特長を活かしたセットアップ、走りを見せつつ、安定感ある戦いでChampion争いにガッツリと加わってくるのではないかと思われる。
 

もっとも、各メーカーの”イチオシ”チームに限らず、他チームも隙あらば表彰台の真ん中を狙う実力の持ち主。昨シーズンから予選でもコンマ1秒を切るような接戦もあったが、今シーズンはハード面での開発は凍結しているため、より接近したコンディションでのレースが展開されることになりそうだ。
 

■チャンピオンカーは、ゼッケン「0」に

昨シーズンはシーズン後半からメキメキと力を発揮し、チーム初となるチャンピオンをさらったVENTENY Lamborghini GT3(小暮卓史/元嶋佑弥)。ゼッケン88からGT300クラスチャンピオンだけが使用できる「0」をつけ、今シーズンを戦うことになった。小暮、元嶋のコンビは不動。速さと強さのバランスの良さで、今シーズン狙っていくのは、2連覇。なお、GT300クラスでの連覇は未だかつてないこと。ふたりが前人未到の記録に挑むことになる。
 

一方、チャンピオン争いで涙を呑んだチームも引き続き、手強いライバルになることだろう。車名がHYPER WATER Racing INGINGと新しくなった2号車は堤優威と平良響が引き続きドライブ。勝てそうで勝てない戦いが続き、またレース中のミスやトラブルもあっただけに、今シーズンの2号車に求められるのは、安定して好成績を残すこと。それが実現できれば、渇望する王座もぐっと近づくはずだ。そしてNo.65 LEON PYRAMID AMGは、再び蒲生尚弥と菅波冬悟がコンビを組むことになった。2号車同様、こちらの足元にもブリヂストンタイヤが装着され、レースでのタイヤ無交換などを得意とする。緻密な戦いぶりには実績があり、今シーズンも静かに闘志を燃やしている。
 

なお、今シーズンは新たなチーム参戦も見られるGT300クラス。No. 7 CARGUY Ferrari 296 GT3(ザック・オサリバン/小林利徠斗)、No.666 seven x seven PORSCHE GT3R(藤波清斗/近藤翼)といった新たな”黒船”の活躍からも目が離せない。また、No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)は新車を投入。昨シーズンは思うように結果を残せず、悔しい思いをしているだけに、復活の狼煙を上げるタイミングを待つばかりだ。
 

■予選フォーマットなど、変更点も

昨シーズン、予選では2選手の合算タイムを採用することになったSUPER GT。結果として予選落ちするチームがなくなるも、台数の多いGT300クラスでは、Q2予選で組合せを入れ替えるなど煩雑さが結果として目立つことになり、分かりづらい形となっていた。また、装着できるタイヤ本数も制限されており、タイムアタックの見せ方の難しさが露呈したと言ってもいいだろう。そこで、レースを運営するGTA(GTアソシエイション)は、再びノックアウト方式の予選へと戻すことに舵を切った。とはいえ、その詳細に少し変更が見られる。
 

GT500クラスでは、Q2進出可能な台数が2023年の8台から10台へと変更された。GT300クラスでは、A、B組の2組に分かれて予選を行なう場合、各組上位9台、計18台がQ2への進出が可能となった。2023年までは計16台だっただけに、プラス2台がQ2へのチャンスを得ることになる。
 

そのQ2でトップタイムをマーク、すなわちポールポジションを手にすると、各クラスとも1点が授与される。昨シーズンまでは、各クラス上位3位に対し、トップから順に3-2-1点が与えられていたが、今シーズンからはシンプルにポールポジションのみの授与となった。
 

そして、決勝結果に対して与えられる得点にも変化が。これは、GT300クラスに限ってのことだが、入賞対象を上位10台ではなく、15台へと拡大。それぞれにポイントが与えられるだけでなく、これまで20点だった優勝ポイントは25点まで引き上げられた。これを踏まえると、GT300クラスはますますポイント争いが激しくなり、最後までシリーズチャンピオンの座を巡る攻防戦が期待できそうだ。
 

このほかにも、細かなレギュレーションに改訂が見られる今しーずんのSUPER GT。レースを追うなかで説明を要する機会あれば、記していきたいと思う。
 

昨年の開幕戦では、予選、決勝ともに日差しに恵まれ、それが逆にタフな戦いを生むことになった。果たして今シーズンの緒戦はいかに。300km先のゴールを真っ先にくぐり抜けるのは、どのチームになるのだろうか。
 

主なスケジュール

OKAYAMA GT 300km RACE
4月12日(土)
09:30〜10:55 公式練習(GT300+GT500)
10:55〜11:05 公式練習(GT300専有)
11:05〜11:15 公式練習(GT500専有)
12:20〜13:20 ピットウォーク
14:00〜14:10 公式予選Q1 GT300 A組
14:18〜14:28 公式予選Q1 GT300 B組
14:33〜14:43 公式予選Q1 GT500
14:53〜15:03 公式予選Q2 GT300
15:11〜15:21 公式予選Q2 GT500
16:15〜17:00 キッズウォーク

4月13日(日)
09:40〜10:40 ピットウォーク
10:40〜11:05 ドライバーアピアランス
11:10〜11:25 オープニングセレモニー
11:40〜12:00 ウォームアップ
12:00〜13:10 スタート進行
13:10〜決勝 300km RACE(82周)





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