SUPER FORMURA 2025 Round10 本選 - イベント・レースレポート

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SUPER FORMURA 2025 Round10

2025年11月23日

富士でキャンセルされた第10戦、フラガが自身SF初優勝!


11月23日、午前9時50分に三重・鈴鹿サーキットにおいて全日本スーパーフォーミュラ選手権の第10戦決勝レースが号砲となり、予選2番手からスタートを切ったNo.65 イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)がトップでチェッカー。ルーキーにして最終大会で自身初優勝を飾っている。
 

2025年シーズン最後のイベントになる今回は、「瑶子女王杯 2025年全日本スーパーフォーミュラ選手権第10戦・第11戦・第12戦 第24回JAF鈴鹿グランプリ」として実施されているが、この日、まず最初に決戦を迎えたのは、第10戦。これは、10月12日に静岡・富士スピードウェイで予定されていた一戦の代替戦にあたる。当日、濃霧によって開催できなかったことを受け、鈴鹿大会に盛り込まれた。
 

なお、予選はすでに富士で行なわれた結果をそのまま採用。よって、ポールポジションからスタートしたのはNo. 5 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)。昨日の戦いを終えてランキング4番手ながらトップ3につけるライバルとの差を縮めている牧野としては、なんとしても勝利したいところ。だが、そこに立ちはだかったのが、予選2番手のフラガだった。
 

午後から最終大会の第12戦を控えるなか、第10戦は19周での戦い。距離が短いことからタイヤ交換のピット作業も行なわれない。僅差のポジション争いを展開するスーパーフォーミュラとしては、スタート直後の駆け引きに注目が集まることとなった。
 

気温16度、路面温度20度というコンディションのなか、フロントロウの牧野、フラガはともに好スタートを決めて1コーナーへ。牧野は巧みなライン取りでフラガを牽制したが、その動きを見たフラガはすぐアウト側へとラインを変更。”大外刈り”を決めて豪快に牧野を抜き去った。
 

オープニングラップはフラガ、牧野に予選3番手のNo. 6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、そしてタイトル争いで2番手につけるNo.15 岩佐歩夢(TEAM MUGEN)、前日に行なわれた第11戦の勝者No.16 野尻智紀(TEAM MUGEN)が順当に続く。一方、予選7番手に甘んじたランキングトップのNo.1 坪井 翔(VANTELIN TEAM TOMʼS)もポジションキープで周回を重ねた。
 

レースは、序盤こそ各車OTSを使って激しいポジション争いを見せたが、中盤に向けて動きは少なくなり、一定の間隔が空き始める。そのなかで折り返しを過ぎて4番手を走る岩佐のペースが徐々にアップ。OTSを巧みに使いながら3番手の太田に迫ろうと、その差を1秒内まで縮める。だが、互いにミスもなくペースもほぼ変わらないことから攻防戦までには持ち込めず。それは、トップでペースよく周回を重ねるフラガに対して手が打てない牧野も同様で、トップ3台は完全にバラける形でチェッカーを迎えることになった。結果、フラガが待望の初優勝。チームとしては2022年第7戦以来、またブラジル人としては、ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラが2016年第3戦富士以来となる勝利を果たすこととなった。
 

第10戦の結果を受け、タイトル争いは、後続からの猛追を制して7位を死守した坪井が依然トップをキープしているが、これに続く牧野と太田がランキングを上げて同ポイントで並ぶこととなり、その差を9.5点まで縮めた。なお、最終戦を前にタイトル争いに残ったのは、坪井、牧野、太田、岩佐の4人まで絞られることに。このあと、午後2時30分からの最終戦第12戦において王座をかけた戦いを待つのみだ。
 

【第10戦鈴鹿 決勝トップ3】

1.No.65 イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)31’45.406 19Laps
2.No. 5 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)+1.854
3.No. 6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)+3.324



2025年10月12日

ワンデーレース2日目、濃霧により決勝はキャンセル


10月12日、静岡・富士スピードウェイにおいて全日本スーパーフォーミュラ選手権第10戦の予選および決勝がワンデーレース形式で開催された。前日は終日雨模様の荒れた天候だったが、2日目はドライコンディションに回復。だが、午後に入って濃霧が発生。安全に走行することが難しく、レースがキャンセルされた。
 

シリーズ最終盤のなか、ワンデーレースを2戦続けて行なう富士大会。前日の第9戦は本降りの雨に見舞われ、セーフティカースタートから赤旗を繰り返し、14周の時点でレースは終了。規定周回数に達していないことから、入賞ドライバーにはハーフポイントが与えられる結果となった。
 

迎えた日曜日の第10戦。雨は上がったが鉛色の雲がサーキット上空をすっぽり包み込む。午前10時10分にスタートした公式予選Q1・A組はウェットパッチが残るダンプコンディションでのアタックになった。気温20度、路面温度23度のなか、早めの段階からペース良く走っていたNo. 5 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)
がトップで通過。これにルーキーのNo.65 イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)が続き、前日はQ1敗退に涙を飲んだNo. 8 福住仁嶺(Kids com Team KCMG)が3番手でQ2進出を決めた一方、昨日、ポール・トゥ・ウインを果たしたNo.37 サッシャ・フェネストラズ(VANTELIN TEAM TOMʼS)は、グリップ不足が響き、Q1敗退を喫している。続くQ1・B組は、さらに路面コンディションが回復するなか、1000分の1秒単位でタフなポジション争奪戦を繰り広げた。チェッカーまで残り1分40秒の時点でNo. 6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が暫定トップに。さらにアタックを続けたが1コーナーでタイヤをロックさせてオーバーラン。だが、その後もこのタイムを上回るライバルは現れず。チェッカーフラッグ後にNo.1 坪井 翔(VANTELIN TEAM TOMʼS)、No.16 野尻智紀(TEAM MUGEN)がタイムアップし、太田に続いた。
 

迎えたQ2には12台が出走。さらに霧が深くなるが路面はほぼドライに。続々と各車コースに向かうなか、今回は残り時間1分半を切ってもまだポジションが大きくは動かない。そのあとからアタックモードへと突入するや、それぞれがセクタータイムで最速を刻み始め、いよいよ本格的なアタックラップが始まる。残り30秒を切って、まずは牧野が1分22秒123のマークで暫定トップに。すぐに太田が0.1秒差で2番手に。さらに野尻、岩佐もベストタイムを更新。野尻はもう1周アタックを続けた。そんななか、No.65 イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)がチェッカーと同時にタイムを更新し、トップ牧野と0.076秒の僅差で2番手に浮上。これでトップ3が確定した。
 

ルーキーのフラガにとっては、シーズンベストリザルトからの決勝を迎えることになる。また、前日の予選でクラッシュを喫した岩佐は4番手からの逆襲を狙う。一方、ランキングトップの坪井は7番手からの追い上げを目指すこととなった。
 

【第10戦富士 予選トップ3】

1.No. 5 牧野任祐(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)1’22.123
2.No.65 イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)1’22.199
3.No. 6 太田格之進(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)1’22.263
 

正午をまたいで実施されたピットウォーク中は薄曇りだった富士スピードウェイ。しかしながら、午後2時過ぎから予定されていたスタート進行が近づくと霧が徐々に濃くなり、充分な視界の確保が難しくなってくる。結果、セッションが10分単位で延期され、あっという間に1時間半が経過する。そして午後3時35分、天候の回復が見込めないため、レースをキャンセルすることが発表される。前日の第9戦がSC先導のまま赤旗終了、そして今日の第10戦は濃霧による中止となり、ドライバーだけでなくファンにとっても”消化不良”の富士大会となったといえる。なお、現時点で中止になったレースについて言及はなく、シリーズ戦としては、11月22〜23日に三重・鈴鹿サーキットで開催される第11、第12戦がシーズン最終イベントになる予定だ。
 





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