今シーズンも大詰め！富士で今季4度目のワンデーレースを開催
 

早くもシーズン終盤戦へと突入する今年の全日本スーパーフォーミュラ選手権。今週末は静岡･富士スピードウェイを舞台に第９、10戦が開催される。タイトル争いが加速するなか、レースウィークはワンデーレースが土曜、日曜それぞれに実施されるため、見どころの多い展開になりそうだ。
 

2ヶ月のインターバルを経て迎える終盤戦

前回第8戦SUGO大会がが開催されたのは、8月上旬。レース自体は2ヶ月のインターバルを挟んでの実施となる。暑さを感じる時期から季節は移ろい、秋へ。日によっては気温が上がって真夏日になる地域もまだまだあるが、この週末の御殿場は接近中の台風23号の影響を受け、日替わりで天気が大きく変化しそうだ。現時点で土曜日が雨模様となっており、日曜日は回復する予報となっている。また、これに併せて気温にも差が見られるため、第9戦、第10戦で異なるレース模様となりそうだ。
 

ファンにとっては、異なるコンディションでのレース展開が見られるとあれば楽しみも倍増。しかしながら、クルマを走らせるドライバーはもちろん、そのクルマを準備するエンジニアたちとしては、青息吐息といったところだろうか。チャンピオンシップ争いが佳境を迎えるだけでもシビアなのに、そこへきて不安定な天候の影響を受けやすくなると言うのだから、プレッシャーも増長しそうだ。もともとタイトなスケジュユールに加え、目まぐるしく変化するコンディションに順応するスキルも必要となるため、集中力の高さがモノを言うことになるだろう。まずは、金曜日に実施される1時間x2回のフリー走行でしっかりとセットアップを進めなければならない。ちなみに、金曜日の天候は曇。気温はやや低めだが、ドライコンディションでのセッティング確認は可能のようだ。
 

第9戦が行なわれる11日（土）は、午前中にノックアウト予選を実施。それからおよそ3時間後には決勝がスタートする。翌日12日（日）の第10戦も同じ時間帯でのスケジュールとなるが、決勝は、第10戦のほうが周回数が5周多くなる。前述のように、今大会は各日で天候が異なる可能性が高く、第9戦はウェットレースになるやもしれない。一方、翌日に向けて天候回復が見込まれるため、第10戦はドライでの戦いが期待できる。1度のレースウィークで2回のレースが行なわれる今大会だが、加えてコンディションも異なる戦いになりそうなだけに、いつも以上にドラマチックな結末が待ち受けるのではないだろうか。
 

いっそうシビアになったタイトル争い

第8戦を終えて、ランキングトップに君臨するのはNo.1 坪井　翔（VANTELIN TEAM TOMʼS）。ディフェンディングチャンピオンらしく速さと強さを兼ね備えたパフォーマンスを披露するなか、今年は2度の優勝を達成。だが表彰台に上がらないレースもあり、本人としては決して満足していないはずだ。一方、ランキング2位は第8戦SUGOで待望の自身初優勝を遂げたNo.15 岩佐歩夢（TEAM MUGEN）。FIA-F2からF1を目指すなか、昨年日本へと活動の拠点を戻し、スーパーフォーミュラに参戦。チャンピオン経験ある野尻智紀のチームメイトとして戦い、速さは見せてきたが2位どまりで優勝には手が届かなかった。今シーズンは第3戦もてぎと第5戦オートポリスでリタイヤを喫するも、チェッカーを受けたレースはすべてトップ3の結果を残すという表彰台の”常連”となっており、現時点でトップ坪井とはわずか5点差だ。そしてランキング3位がNo. 6 太田格之進（DOCOMO TEAM DANDELION RACING）。トップ坪井とは8点差となる。今年は日本に加え、アメリカでのIMSA･ウェザーテック･スポーツカー選手権に挑戦する太田だが、今月頭にはインディカーをドライブするチャンスにも恵まれた。世界を股にかけるドライバーとして勢いを見せるなか、スーパーフォーミュラでも一気に加速して逆転でタイトルを奪うかもしれない。
 

類稀なる僅差のタイトル争いとなった今シーズンのスーパーフォーミュラ。まずは富士での2戦が最終戦に向けての流れが出来上がると言っても過言ではないだろう。予選でポールポジションを獲得し、決勝で勝利すれば23点が手に入る。つまり、今週末をパーフェクトに戦えば、フルマークの46点が転がり込むというわけだ。果たしてどのドライバーが大量得点を獲得するのか。”下剋上”を目論むドライバーの出現含め、あらゆる可能性があるレースの行方から目が離せない。
 

■主なタイムスケジュール

10月10日（金）
11:00 – 10:00　フリー走行1回目
14:20 – 15:20　フリー走行2回目
 

10月11日（土）
10:10 – 10:20　第9戦 予選Q1・A組
10:25 – 10:35　第9戦 予選Q1・B組
10:45 – 10:52　予選Q2
11:45 – 12:25　ピットウォーク
14:05 – 15:00　スタート進行
15:00 – 第9戦 決勝レース 36周/最大75分
 

10月12日（日）
10:10 – 10:20　第10戦 予選Q1・A組
10:25 – 10:35　第10戦 予選Q1・B組
10:45 – 10:52　予選Q2
11:35 – 12:15　ピットウォーク
14:05 – 15:00　スタートセレモニー
15:00 – 　　　　第10戦 決勝レース 41周/最大75分