SUPER GT 2023 Round.8
第8戦もてぎ、逆転勝利を目指すNo. 3 Niterra MOTUL Zがポール!
11月4日、栃木・モビリティリゾートもてぎにおいて、SUPER GTの今シーズン最終戦となる第8戦予選が行なわれた。早朝は霧雨が降り、ウエットコンディションでの幕開けとなったが、午後の予選はドライコンディションへと回復。そのなかで、逆転チャンピオンを目指すNo.3 Niterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)がトップタイムをマーク。決勝に向けて弾みを着ける結果となった。
サポートレースの予選を前に、霧に包まれていたもてぎ。セッションがディレイするなど、天候回復が待たれた。サポートレース中はウエット宣言が出ていたが、幸いにも、午前9時25分の公式練習を前にドライコンディションでの走行が可能となった。走りはじめは、路面回復を待ってコースインする車両も見られたが、完全ドライになると、各車が午後からの予選に向けて、セットアップに勤しんだ。なお、このセッションでトップタイムをマークしたのは、No.3 Niterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)。タイトル争いでランキング2位につける3号車は、まずトップタイムでランキングトップのNo.36 au TOM’S GR Supra(坪井翔/宮田莉朋)にプレッシャーをかけた。
午後に入ると、穏やかな日差しが照りつけ、気温、路面温度ともにぐんぐん上昇。午後2時20分、気温23度、路面温度29度と季節外れのような陽気の下で予選Q1がスタートする。3号車は高星がトップ通過を果たしたのに対し、36号車の宮田は5位で通過。さらに、日も傾き始めたQ2でも、3号車の勢いは変わらず。千代が1分35秒539の好タイムを叩き出した。一方、36号車の坪井は1分36秒214に留まり、3位に。No.17 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治)が2位に割って入る結果となり、3メーカーがトップ3を分け合う形となった。
この結果により、ポールポジション獲得に与えられる1点を計上した3号車は、ランキングトップの36号車と6点差に詰めることに成功。決勝で、スタートグリッドどおりの順位でゴールした場合、3号車が逆転王者となるだけに、タイトルに向けて、3号車と36号車の一騎打ちに注目が集まるとともに、17号車のシーズン初優勝の可能性にも期待が寄せられた。
一方、GT300クラスでは、ランキングトップのNo.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)に対し、ランキング2位のNo.2 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)は、まずポールポジション獲得が優勝への必須条件。すると、公式練習からトップタイムをマークし、52号車を牽制。その勢いで予選Q1では平良がB組のトップタイムを刻み、続くQ2では堤も最速タイムを叩き出すというパーフェクトなパフォーマンスを披露した。前回、オートポリスでも公式練習からつねにトップタイムをマークしていた2号車は、2戦連続でのポールポジション獲得を果たすこととなった。あとは、決勝でトップチェッカーを受け、優勝……つまり”ポール・トゥ・ウィン”でなければ王座に着くことはできない。一方、52号車は7番手からのスタートとなるが、2号車が優勝できなければ、10位以内どころかノーポイントでも戴冠が実現する。とはいえ、今シーズン2勝目で有終の美を飾りたいはず。戦略を武器に、どのようなレース展開を繰り広げるのか、気になるところだ。
なお、GT500クラスのホンダ系チームでは、NSX-GTに代わり、来シーズンからはCIVIC Type-R GTでの参戦が始まる。このため、最終戦でのラストランからも目が離せない。
第8戦モビリティリゾートもてぎ 予選結果 各クラストップ3
GT500
1.No. 3 Niterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)1’35.539
2.No.17 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治)1’35.931
3.No.36 au TOM’S GR Supra(坪井翔/宮田莉朋)1’36.214
GT300
1.No. 2 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)1’45.633
2.No.88 JLOCランボルギーニGT3(小暮卓史/元嶋佑弥)1’45.785
3.No.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)1’45.787