SUPER GT 2023 Round.8 概要 - イベント・レースレポート

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SUPER GT 2023 Round.8

2023年11月2日

SUPER GT第8戦もてぎ プレビュー


シーズン最終戦、タイトル目指し激戦必至
 

4月に開幕した2023年のSUPER GTシリーズも、いよいよ最終戦を迎えようとしている。本格的に秋が深まるなか、舞台となる栃木・モビリティリゾートもてぎにおいて、各ドライバー、チームはどのようなパフォーマンスでチャンピオン、あるいはチームベストの戦いに臨むのか。11月4、5日は、激戦必至の様相になりそうだ。
 

開幕戦以来となる、ノーウェイト決戦

戦績によって、サクセスウェイトと言う名の”ハンディ”を負うのがSUPER GTの特徴。クルマに速さがあっても、ウェイトを搭載し、燃料流量リストリクターの口径が絞られるなど、厳しい条件下でライバルとの戦いを凌ぎ、チャンピオンを目指すことが求められる。前回第7戦では、そのウェイトも半減し、そして最終戦を迎える今回、ようやくすべてのウェイトから解放され、開幕戦以来となるノーウェイトでの戦いが再開する。
 

今シーズンのチャンピオン争いで、ランキング暫定トップはNo.36 au TOM’S GR Supra(坪井翔/宮田莉朋)。予選Q1で思うようなアタックラップが取れず、Q2進出を逃して予選12位からのスタートだったが、クルマの特性、チームとしての強さを最大限活かした戦略を味方にして、大逆転勝利を達成。大量得点を得て、ランキングトップに躍り出た。もてぎでの最終戦を前に、チームドライバーの宮田はスーパーフォーミュラの新たなチャンピオンに輝き、またチームメイトの坪井もトヨタ勢としては宮田に続く2位、総合では4位入賞を果たしており、ふたりの運気は上昇気流の真っ只中にあると言っても過言ではない。一発の速さ、レース中の強さが整うコンビによる、チャンピオンへの道は、どんなストーリーになるのか、期待が膨らむ。
 

一方、オートポリスでは3位に甘んじ、ランキング争いでも2番手に降格したNo. 3 Niterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)。トップ36号車とは7点の差がある。チャンピオンを手にするには、自分たちが決勝で4位以上がマスト、しかも36号車がノーポイント、そしてランキング3番につけるNo.16 ARTA MUGEN NSX-GT(福住仁嶺/大津弘樹)が2位以下でなければならない。内容としては、かなり厳しい条件だと思われるが、かつてもてぎでは、チャンピオン争いを繰り広げる2台が優勝争いを展開するなか、最終ラップの最終コーナーで突然スローダウンして停車し、ノーポイントという衝撃のラストを迎えたこともあるだけに、”レースはチェッカーを受けるまでわからない”と考えるのが的確だ。16号車の場合は、トップ36号車と16点差という大きな開きがある。自力優勝ありきで、かつ、36号車は8位以下、加えて3号車が4位以下でなければならない。相当なハードルの高さであることに違いはないが、まずは、予選ポールポジション獲得で加算できる1点をターゲットに、予選最速タイムを目指してスタートラインに立つ。
 

ホームサーキットでNSX-GTがラストラン

2014年からNSX-GTを投入してきたホンダ。今シーズンがそのラストシーズンとなる。そのラストレースの舞台は、ホームサーキットであるもてぎ。最高の舞台が整うなか、ホンダ勢が有終の美を飾ろうと、必勝体制で挑んでくるのは言うまでもない。これまでの全7戦中、NSX-GTの勝利は第5戦鈴鹿(16号車)と第6戦SUGO(ARTA MUGEN NSX-GT・野尻智紀/大湯都史樹)の2勝。ライバルに決して引けを取ってはいない。しかも、目下、もてぎで5連勝中。加えて、ポールポジションも直近5戦で3回手にしている。こうなれば、是が非でもポールポジションを手中に収め、トップチェッカーでレースを終える……その目標実現に、力のあるホンダ系チームがモチベーションを高めて臨んでくるはずだ。なかでも、チャンピオン争いの権利こそないが、第6戦SUGOでトップチェッカーを受ける力があったNo.17 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治:再車検で失格)あたりは、そのリベンジも兼ねてラストランでの勝利を渇望していると思われる。
 

なお、GT500で長らく活躍してきた立川祐路(No.38 ZENT CERUMO GR Supra)が、今シーズンをもってSUPER GTから引退を表明している。もてぎでは、土曜日のピットウォーク中に引退セレモニーを実施予定。トヨタの勝利に貢献し続けてきたベテランのラストランからも目が離せない。
 

GT300は、大量リードのトップランカーに全力でライバルが挑む

GT300クラスのトップランカーは、No.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)。第7戦SUGOでは理想的なレース展開を見せ、クラストップのチェッカーを受ける直前、ガス欠症状が出てその横を2番手のクルマが通過……一度は手から勝利がこぼれ落ちたと思われたが、トップ通過の車両が再車検で失格となり、再び勝利が舞い戻った。まさに”九死に一生を得た”かのようなレース展開ではあったが、ポテンシャルの高さとドライバーのスキルの高さが相まって、続く第8戦オートポリスでは、ポールポジションスタートのNo.2 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)に対して鮮やかな逆転劇を披露。2連勝を果たし、文句なしのランキングトップに立った。涙の2位表彰台となった2号車が2番手につけているが、その差はなんと20点と大きい。
 

52号車の大量リードにより、タイトル争いは2号車との一騎打ちとなる。条件としては、2号車がまずポールポジションを手にして1点を計上しなければならない。というのも、仮に52号車がノーポイントに終わり、2号車もポールポジションを獲れないまま優勝した場合、2台は同ポイントとなるものの、勝利回数で52号車に軍配が上がる。つまり、2号車に与えられたミッションは、シンプルに「ポール・トゥ・ウィン」となる。極めて高い目標ではあるが、堤と平良という若手の勢いあるドライバーふたりの力が炸裂すれば、今シーズンベストな戦いも実現可能。すべての力を注ぎ、最高の走りをしてもらいたい。
 

GT500に限らず、GT300もそれぞれの思いが真っ向からぶつかる戦いとなることだろう。晩秋近づくもてぎで、今シーズン最後の勝者となるのは果たしてどのチームなのだろうか。
 

主なスケジュール

MOTEGI GT 300km RACE GRAND FINAL
 
11月4日(土)
09:25〜10:50 公式練習(GT300+GT500)
10:50〜11:00 公式練習(GT300専有)
11:00〜11:10 公式練習(GT500専有)
11:20〜11:40 FCYテスト
11:55〜12:35 ピットウォーク
12:05〜12:25 立川祐路選手引退セレモニー
14:20〜14:30 公式予選Q1 GT300 A組
14:38〜14:48 公式予選Q1 GT300 B組
14:53〜15:03 公式予選Q1 GT500
15:13〜15:23 公式予選Q2 GT300
15:31〜15:41 公式予選Q2 GT500
16:10〜16:40 キッズウォーク
 

1月5日(日)
09:20〜10:00 ピットウォーク
10:35〜10:55 ドライバーアピアランス
11:30〜11:50 ウォームアップ
11:50〜13:00 スタート進行
13:00〜決勝 300km RACE(63周)





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