SUPER GT 2023 Round.7 概要 - イベント・レースレポート

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SUPER GT 2023 Round.7

2023年10月6日

SUPER GT 第7戦AP プレビュー


シーズン大詰め、ウェイト半減でレースがどう動く!?
 

今年は9月も暑さが厳しい日が続き、前回のSUGO戦もタイヤ選択等を含めて難しいレース戦略となったSUPER GT。次なる第7戦の戦いは、10月14、15日に大分・オートポリスにおいて開催される。シーズンも残すところあと2戦。年に一度となるオートポリスでの戦いも、過去に様々なドラマを生み出しているだけに、今年もどのような展開が待ち受けるのか、大いに気になる。
 

■サクセスウェイトが半減する今大会

”ガチ勝負”の開幕戦を経て、毎戦入賞を果たしたチームに課せられ続けたサクセスウェイト。前回のSUGO大会までは、獲得したポイントを2倍し、ウェイトの単位である”キログラム”に変換したものをウェイトとして各車に搭載してきた。だが、今大会からは倍率が等倍となり、各車はこれまで獲得したポイントそのままのウェイトを搭載して戦うことになる。ちなみに、GT500では暫定シリーズランキングトップのNo. 3 Niterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)が51点を獲得しているため、オートポリスにおける3号車のサクセスウェイトは51kgとなる。GT500では、参加台数全15台が第6戦までに入賞を果たしているため、どの車両もウェイトを搭載しているが、トップ3号車に続き、ランキング2位につけるNo.36 au TOM’S GR Supra(坪井翔/宮田莉朋)は49kgと僅差。この2台にとっては、まだまだウェイトの存在が大きくのしかかることになるだろう。とは言え、条件的に厳しい戦いの中で確実にポイントを積み重ねるという、緻密な戦いを見せて1点でも2点でもライバルより多く計上すれば、タイトルへの道がより明確になることも事実。ウェイトが重くて苦しいから、とノーポイントに甘んじるのではなく、「重くても1点を」という粘りと執着がチャンピオンへの近道になることは間違いない。
 

ランキング2位の36号車とランキング3位につけるNo.23 MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ)との差は9点と少し差がつくが、3位以降がこれまた接近しており、同4位のNo.16 ARTA MUGEN NSX-GT(福住仁嶺/大津弘樹)と同5位No.14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)がともに37点で続き、23号車との差は3点となる。さらに、残り2戦の戦いで表彰台、しかも優勝という好成績を収めることができるのであれば、タイトル争いの可能性があるチームがぐんと増える。かつては、勝つかノーポイントか、の戦いでタイトル争いを繰り広げたチームも多かったが、近年は確実にポイントを計上しつつ、僅差の戦いでライバルに先んじる展開でタイトル獲得に臨むチームも少なくない。つまり、今回のオートポリスの結果を見なければ、まだタイトル争いのチームを絞り込むことはできない、ということになる。それだけに、ウェイトが半減したオートポリスの戦いこそが、”落とせない”一戦になるというわけだ。
 

■タイヤ選択が明暗を分ける!?

「暑さ寒さも彼岸まで」という慣用句にあるとおり、これまでにないほどの残暑が続いた9月も秋分を終えると、一気に朝晩の空気が変わり、秋らしい天気へと変わった。10月5日には、富士山での初冠雪が確認され、平年より3日、昨年より5日遅い観測だったというが、いよいよ秋も本番というところだろう。そんな中で迎えるオートポリスだが、サーキットが位置するのは、阿蘇山に連なる外縁部。気温がぐっと下がる時期は、朝晩のサーキットへと向かう山道が霧立つことも珍しくない。
 

レースウィークの天候も気になるところだが、それ以上にエンジニアたちを悩ませるのが、タイヤ選択だろう。もともと、高低差が大きく、コースに盛り込まれた中高速コーナーはスピード感もあり、チャレンジングなレイアウトというイメージがある。結果として攻めの走りを引き出すこととなり、アプローチも難しく、当然のことながら、タイヤへの負荷が大きくなる。当日の気候に見合うタイヤ選択も難しい判断となるが、さらに戦いの行方をより混沌とさせるのが、レース距離ではないだろうか。これまで300kmレースで開催されてきたオートポリス戦だが、なんと今シーズンは450kmを競うことになる。もちろん、このサーキットでの450kmは初となるだけに、各チームはタイヤ選択はじめ、ピットインのタイミング、ライバルとの駆け引きなど、より緻密な戦略を用意し、レース展開に準じてよりよい条件での戦いに持ち込みたい。コースの上ではステアリングを握るドライバーがライバルとの攻防戦に火花を散らすことになるが、そのバトルを見守るピット側も、エンジニアや監督の”頭脳戦”とメカニックたちの”テクニック勝負”で臨まなければならない。まさに、チーム一丸となって、勝ちを狙いにいく戦いがよりハードなものとなりそうだ。
 

■混沌としたタイトル争いが続くGT300

前回、レース中のフルコースイエローをうまく味方につけたNo.18 UPGARAGE NSX GT3(小林崇志/小出峻)。セーフティカー導入を前にルーティンのピット作業を済ませたことで、一気にクラス上位にポジションアップを果たし、最終周にはライバルのマシントラブルも味方してクラストップチェッカーを受けた。残念ながら、その後の再車検において最低地上高違反が判明、レース失格となってしまったが、ランキングでは2位につけ、タイトル争いにおいては依然として優位な立場にある。一方、ランキングトップは、一度は”ガス欠”で優勝を逃したNo.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)。18号車の失格により、2位から繰り上げ優勝となり、シーズン初勝利かつランキングトップといううれしい結果を手にしたが、シリーズタイトルを巡る戦いは、GT500クラス以上に混沌とした状況にあるともいえる。
 

トップ52号車と18号車のポイント差は10点。ランキング3位以降も数点差で複数のチームが王座を虎視眈々と狙っている。また、GTA-GT300車両とFIA-GT3車両とでは、戦うアプローチも異なるため、レース展開を読むことが難しい。これこそがGT300の特徴であり、魅力でもあるわけだが、レースを観るファンとしては、長いレース展開で、”一体どのチームがトップなのか!?”と分かりづらい展開になる可能性もある。そこは、各チームの戦略をチェックしつつ、2度目のピット作業を終えてどのチームがトップを走ることになるか、レースの流れにも注意しながら観ることをオススメしたい。
 

大きくチャンピオン争いの行方が動くであろうオートポリスの戦い。ここのところ、再車検での結果変更が続いてきたが、今大会こそは、表彰台でシャンパンファイトを披露したドライバーたちの笑顔がそのまま変わらずに終わって欲しい。
 

■主なスケジュール

AUTOPOLIS GT 450km RACE
 
10月14日(土)
09:25〜10:50 公式練習(GT300+GT500)
10:50〜11:00 公式練習(GT300専有)
11:00〜11:10 公式練習(GT500専有)
11:20〜11:40 FCYテスト
11:55〜12:15 サーキットサファリ
12:30〜13:15 ピットウォーク
15:00〜15:10 公式予選Q1 GT300 A組
15:18〜15:28 公式予選Q1 GT300 B組
15:33〜15:43 公式予選Q1 GT500
15:53〜16:03 公式予選Q2 GT300
16:11〜16:21 公式予選Q2 GT500
16:45〜17:15 キッズウォーク
 

10月15日(日)
10:00〜10:50 ピットウォーク
11:10〜11:35 ドライバーアピアランス
12:00〜12:20 ウォームアップ
12:20〜13:30 スタート進行
13:30〜決勝 450km RACE(97周)





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