SUPER GT 2023 Round.1
’23年シーズン開幕!岡山のポールはMOTUL AUTECH Zに!
4月15日、岡山国際サーキットにおいて2023年SUPER GT第1戦が開幕。春の不安定な天候によってウェットコンディションとなった予選は、雨量と装着タイヤが明暗を分ける結果になった。ポールポジションを手にしたのは、No.23 MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ)。ベテラン松田が自身2度目、13年ぶりにトップタイムを刻むパフォーマンスを披露した。
長らく続いた新型コロナウイルス感染拡大防止のガイドラインも撤廃され、ほぼ2019年シーズン同様のレースイベントとなった今大会。今シーズン最初の公式セッションから雨模様となったのは残念だったが、各車新たなカラーリングをまとい、来場したファンにお披露目するかのようにコースへと繰り出した。
午前9時10分に始まった公式練習では、GT300との混走時からコースアウトする車両が続出。そんな中、開始から30分ほど経った時点でNo.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)がモス”S”で雨の影響か。挙動を見出してコースアウト。タイヤバリアにヒットし、空中を回転しクラッシュする。幸い、ドライブしていた中山は大事なかったが、激しく破損した車両回収のためにセッションは赤旗となり、一時中断。再開後はさらに天候が悪化したため、午前10時34分に赤旗となり、そのままセッション終了となった。
なお、公式練習では存分な走行が確保できず、持ち込みタイヤの見極めはじめ予選に向けて十分な準備もできなかったことを受け、午後からのノックアウト予選は、各セッションとも時間が5分延長されることになった。
フルウェットコンディションの中、まずGT300・A組のQ1がスタート。午後2時の時点で気温は14度、路面温度は15度。タイヤのウォームアップに時間を要することから各車両が慌ただしくコースインしていく。だが、本格的なアタックラップを前に雨脚が強くなったため赤旗が提示され、このままセッションが終了する。その後、GT300・B組Q1を経て、午後2時53分にGT500クラスQ1がスタートする頃には、雨が一旦落ち着く。しかしながらやはりタイヤが温まるには時間が必要のため、各車しっかりとウォームアップに時間をかけてアタックモードへと突入した。チェッカーが振られるタイミングでトップに躍り出たのはダンロップユーザーのNo.64 Modulo NSX-GT(伊沢拓也/太田格之進)。しかし次々とこのタイムを更新するクルマが出て、最終的にQ1トップ通過を果たしたのは、ベテランのロニー・クインタレッリがドライブするNo.23 MOTUL AUTECH Zだった。
続くQ2も似通ったアタックコンディションとなる。できる限り条件のよい状態でのアタックを狙うドライバーたちは、他車とのポジション取りにも気を遣いながらコースインすることとなる。セッション折返しを前にトップに立った23号車の松田は、ラップを重ねるごとにタイムアップ。セッションが終わってみれば2番手のNo. 3 Niterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)に対して1.175秒という大差をつけてポールポジションを手にした。なお、松田にとっては、2010年第4戦セパン大会以来となる自身2度目の快挙に。結果、NISMOの2台がフロントローを独占、3番手にQ1から好調だった64号車が続き、4番手には過去2大会連続で岡山を制しているNo.14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)がつけた。
GT300クラスでは、Q1・B組でトップを奪ったNo.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)が、Q2でも安定した速さを見せて、最速タイムをマーク。アタックを担当した蒲生が、自身4度目のポールポジション獲得を果たした。No. 52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)、No. 2 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)が続く結果となり、ブリヂストンユーザーがトップ3を独占している。
予選日の夜には一旦雨は上がったものの、決勝日の天気も不安定という予報があることから、決勝レースも再び波乱の展開になりそうだ。
第1戦岡山 予選結果 各クラストップ3
GT500
1.No.23 MOTUL AUTECH Z(松田次生/ロニー・クインタレッリ)1’27.860
2.No. 3 Niterra MOTUL Z(千代勝正/高星明誠)1’29.035
3.No.64 Modulo NSX-GT(伊沢拓也/太田格之進)1’29.347
GT300
1.No.65 LEON PYRAMID AMG(蒲生尚弥/篠原拓朗)1’36.038
2.No. 52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)1’36.749
3.No. 2 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)1’36.751