SUPER GT 2023 Round.1 概要 - イベント・レースレポート

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SUPER GT 2023 Round.1

2023年4月14日

SUPER GT第1戦岡山 プレビュー


23年シーズン号砲! 勢力図に変化は見られるか!?
 

桜の開花が例年以上に早く感じられた2023年の春。いよいよ待ちに待ったSUPER GTのシーズンが幕を開ける。戦いの舞台は”晴れの国”・岡山国際サーキット。不確定要素もまだ残る中、サクセスウェイトのない、イコールコンディションでのガチバトルは開幕戦ならではの面白みが満載となるだけに、見逃す手はない!
 

伝統あるチームが変わった!?

長年”カルソニックインパル”の名前で親しまれてきたTEAM IMPUL。昨シーズン、平峰一貴とベルトラン・バゲットのふたりによって悲願のシリーズチャンピオン、しかもNissan Z GT500のデビューイヤーにタイトルを掴み取ったことは、まだ記憶に新しい。今シーズンもこの”青いイナズマ”は健在だが、ファンにとっては新たな”変化”を受け止めなければならないシーズン初戦となるはずだ。
 

というのも、IMPULといえばカルソニック、そしてカーナンバーは12、というのがレースファンにしっかりと刻み込まれている認識。だがしかし、チャンピオンタイトルを手にした以上、12というナンバーは一旦脇に置き、今シーズンはディフェンディングチャンピオンの証として栄光のナンバー1をつけることになった。加えて、総監督の星野一義氏が現役ドライバーだった時代からスポンサードしてきたカルソニックが社名変更を行なったことから、車名もマレリへと変わった。これにより、今シーズンはNo.1 MARELLI IMPUL Zとして参戦を果たすことになる。長年親しんだ車名とゼッケンが変わってしまうのはさみしいものの、”新生”IMPULの活躍にはさらなる期待が集まるだけに、昨シーズン以上に楽しみをもって見守ることができそうだ。
 

各チームの顔ぶれは?

チャンピオンチームのIMPUL含め、4台体制の日産勢はドライバーのコンビも変わらず昨シーズンを踏襲する。デビューイヤーの昨シーズンは、全8戦で3勝をマーク。一発の速さだけでなく、レース中の強さも目立つ活躍だっただけに、さらに体制を強化して鉄板の布陣で戦いに臨んでくることだろう。中でも、日産のエースカーでありながら勝利に貢献できず苦汁をなめたNo.23 MOTUL AUTECH Z (松田次生/ロニー・クインタレッリ)は、虎視眈々と復活を狙っているはずだ。
 

一方、日産と同じくシーズン3勝を挙げたホンダ勢。しかしうち1勝は第2戦大荒れの富士でハーフポイントの勝利だっただけに、手放しでは喜べない内容だった。そのホンダは5チームのうち3チームでドライバーをシャッフルするなど編成を改めた。昨シーズンまで異なるチームだったARTAとTEAM MUGENがタッグを組み、ARTAとして2台体制を確立。ARTA MUGEN NSX-GTの8号車には野尻智紀と大湯都史樹、そして16号車に福住仁嶺と大津弘樹が収まることになった。大湯と大津は昨シーズンまでダンロップタイヤで開発を進めてきたドライバーで、ブリヂストンタイヤでのGT500は初挑戦となる。だが、速さあふれる若手ドライバーとしてのパフォーマンスで2台体制となったARTAに新風を巻き起こすことになりそうだ。また、ホンダ勢としては、NSX-GTラストイヤーとなるシーズンでもある。どのチームも是が非でもタイトルを手に、有終の美を飾ろうと意気込んでいることだろう。
 

そして6台体制と一番参戦台数が多いトヨタ勢は、TEAM TOM’Sでドライバー変更が行われた。昨シーズンまでSUPER GTに参戦していた再び海外でのレース参戦に拠点を移したサッシャ・フェネストラズが”卒業”。かわって、ホンダ勢として参戦してきた笹原右京がジュリアーノ・アレジとともにNo.37 Deloitte TOM’S GR Supraをドライブする。一方の36号車はau TOM’S GR Supraとして坪井翔と宮田莉朋が新コンビを結成。速さと勝負強さを併せ持つ両者がタッグを組んだことで、ライバルたちの警戒レベルも急上昇。前評判に恥じない戦いを見せてくれるに違いない。一方、No.14 ENEOS X PRIME GR Supra(大嶋和也/山下健太)は2021、22年と連続で開幕戦の岡山を勝利している。昨シーズンは最後までタイトル争いに残ることができなかった悔しさを晴らすシーズンにしようと意気込む。山下は、1週間前に富士スピードウェイで開幕したスーパーフォーミュラで3年ぶりの表彰台へと上がっただけに、この上昇気流を活かすパフォーマンスを見せてくれることだろう。
 

新シーズンは新燃料で幕開け

昨シーズンの最終戦を終えてすぐに始まったのが、新燃料を使用しての走行テスト。今シーズンからGT500クラスでは全15台にカーボンニュートラルフューエル(CNF)である「GTA R100」が供給される。エンジン本体は昨シーズンと同じものであるため、各メーカーはテストを重ねてCNFへ適応できるよう調整を続けてきた。燃費などまだまだ未知数な部分もあるが、戦いを重ねて行く中で”これからのGTレースの在り方”が次第に確立されていくい違いない。
 

百花繚乱のGT300。安定感がカギに!?

GT500では開幕戦からCNF導入が始まる一方で、GT300においては導入延期が開幕戦を前に発表されている。もともとGT500と違い、豊富な車種、エンジン型式であるために、新燃料への対応には時間がどうしてもかかってしまう。エンジンへの負荷が心配されることもあって、導入は第3戦の鈴鹿からを予定している。
 

その中で開幕戦を制するのはどのチームになるのか。昨シーズンは劇的な結末によってクラスチャンピオンの奪還に成功したNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R。今シーズンは、ベテランのジョアオ・パオロ・デ・オリベイラとルーキーの名取鉄平による新コンビで挑むことになる。フルシーズン参戦のチャンスを手にした名取は伸び代が未知数とはいえ、大先輩の”JP”に引っ張られる形で”大化け”しそう。クルマ、チーム、タイヤとすべてのポイントにおいて進化から深化に向かうチームにとって、新チャレンジで新たな風が吹きそうな感じではないだろうか。この他、日本人コンビとして最強なのはNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝)。ポールポジションを量産した昨シーズンだったが、優勝回数含め、あと一歩でトラブルに泣くレースもあり、消化不良のシーズンになってしまった。今年はそのリベンジになるはずだ。ただ、事前の岡山での公式テストで車両をクラッシュさせているため、開幕戦ではどこまで帳尻をあわせてくるか。こちらも気になるところだ。このほか、LEXUS LC500hをベースとした新型車両もお目見えする。”黒船”軍団と国産車両との戦いも健在。今シーズンもタイヤ競争とともに条件が異なる中でのバトルで盛り上がることだろう。
 

主なスケジュール

OKAYAMA GT 300km RACE

4月15日(土)
09:10〜10:35 公式練習(GT300+GT500)
10:35〜10:45 公式練習(GT300専有)
10:45〜10:55 公式練習(GT500専有)
12:30〜13:30 ピットウォーク
14:00〜14:10 公式予選Q1 GT300 A組
14:18〜14:28 公式予選Q1 GT300 B組
14:33〜14:43 公式予選Q1 GT500
14:53〜15:03 公式予選Q2 GT300
15:11〜15:21 公式予選Q2 GT500
17:00〜17:50 キッズウォーク
 

4月16日(日)
09:50〜10:50 ピットウォーク
10:50〜11:15 ドライバーアピアランス
11:30〜11:45 オープニングセレモニー
12:00〜12:20 ウォームアップ
12:20〜13:30 スタート進行
13:30〜     決勝 300km RACE(82周)





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