スーパーGT 2018 Round.7 - イベント・レースレポート

スポーツカー専門 GTNET

  1. スポーツカーの中古車ならGTNET
  2. 国内イベント・レースレポート
  3. スーパーGT 2018
  4. Round.7

スーパーGT 2018 Round.7

2018年10月23日

No.1 KeePer TOM’S LC500、鮮やかな逆転勝利を達成


10月21日に開催された2018年 SUPER GT第7戦オートポリス「AUTOPOLIS GT300km RACE」の決勝は、絶好の秋晴れに恵まれ、65周のレースを展開。序盤にセーフティカーが導入され、これによる各チームでは明暗が分かれる結果を導くことにもなったが、その中で予選5番手スタートのNo.1 KeePer TOM’S LC500(平川 亮/ニック・キャシディ組)が着実なポジションアップを見せ、終盤に鮮やかな逆転劇を披露。今シーズン待望の初勝利を上げた。
 
パレードラップを経て幕を開けたオートポリスの決戦。ポールスタートを切ったNo. 8 ARTA NSX-GTの伊沢拓也がポジションキープでオープニングラップを終える一方、予選4番手からスタートしたNo.36 au TOM’S LC500の中嶋一貴が瞬く間にNo.100 RAYBRIG NSX-GTのジェンソン・バトン、そしてNo.17 KEIHIN NSX-GTの小暮卓史を捉えて2位へと浮上。11周目には逃げる8号車の背後に迫り、12周目に入るメインストレートで鮮やかな逆転劇を披露する。これで36号車は一気に加速。すぐさま後続との差を築き上げた。
 
だが、それからほどなくしてGT300車両のコースアウトによるセーフティカーランが導入され、36号車のマージンが水泡に帰す。20周から24周終了までのセーフティカーランを経て、レースは25周から再開。トップ争いの中でもっとも早く100号車がピットインし、バトンから山本尚貴へとスイッチ。これを皮切りに各車もルーティンのピット作業を行った。一方、トップの36号車は29周を終えてピットイン。その後、2ストップ作戦を敢行したNo.19 WedsSport ADVAN LC500が暫定的にトップへ立ったが、関口へと代わった36号車は2位をキープしたまま後半戦へと向かう。
 
19号車が41周終わりでルーティンのピットインを行うと、36号車は再びトップに。その背後では予選で圧倒的な速さをアピールしていたNSX-GT勢に代わり、36号車の僚友であるNo.1 KeePer TOM’S LC500(平川 亮/ニック・キャシディ組)が予選5位から浮上し、ライバルを出し抜いた19号車が3番手、そして予選8番手だったNo.38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明組)が4番手までポジションアップを果たし、LC500勢が上位を独占する。
 
安定した速さでレースを牽引する36号車。だが背後につける1号車は徐々にその差を縮め、ついに60周の第2ヘアピンで逆転に成功。そのまま2台が僅差のままチェッカーを受け、TOM’Sがワン・ツーフィニッシュを果たしている。
 
チャンピオン争いでランキング暫定トップだった100号車は5位でフィニッシュ。トップランカーはキープしたが、優勝した1号車が同ポイントとなり、チャンピオン争いがますます激化することとなった。
 
一方のGT300クラス。下馬評どおりJAF-GT勢が予選で躍進し、レースでもポールポジションからスタートを切ったNo.25 HOPPY 86 MC(松井孝允/坪井 翔組)がレース序盤からリードを築いた。だが、ドライバー交代後にはペースが思うように上がらず苦戦。さらに、ルーティンワークのピット作業を終えてコースに復帰したばかりのNo.55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一/ショーン・ウォーキンショー組)と接触。スピンを喫して大きくポジションを落としてしまった。そんな中、終始申し分のない態勢でレース運びを見せたのが、No.96 K-tunes RC F GT3(新田守男/中山雄一組)。ピットインを遅らせることでポジションを上げる戦略が的中。ライバルよりも完成度の高いレースをしてみせた。結果、96号車は第3戦富士以来となる今季2勝目を達成している。
 

・第7戦オートポリス 決勝結果 各クラストップ3
GT500
1.No.1 KeePer TOM’S LC500(平川 亮/ニック・キャシディ組)1:56’02.296 65Laps
1.No.36 au TOM’S LC500(中嶋一貴/関口雄飛組)+0.436
2.No.19 WedsSport ADVAN LC500(国本雄資/山下健太組)+12.614
 
GT300
1.No.96 K-tunes RC F GT3(新田守男/中山雄一組)1:56’44.520 61Laps
2.No.87 リーガルフロンティア ランボルギーニGT3(佐藤公哉/元嶋佑弥組)+17.228
3.No.34 Modulo KENWOOD NSX GT3(道上 龍/大津弘樹組)+26.403
 
GN_GT7_F_1021_PH1

GN_GT7_F_1021_PH2



2018年10月21日

SUPER GT第7戦オーポリ、ポールはNo. 8 ARTA NSX-GTの手に!


10月20日、すっかり秋の装いが深まる中、大分・オートポリスにおいてSUPER GT第7戦「AUTOPOLIS GT 300km RACE」の予選が行われ、シリーズランキング争いで現在2番手につけるNo. 8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/伊沢拓也組)がコースレコードを大きく更新する好タイムをマーク。結果、今シーズン2度目となるポールポジションを手に入れることとなった。
 
午前9時にスタートした公式練習、このとき、気温11度、路面温度は15度という肌寒さを感じる状況だった。しかしセッション中はつねに日差しに恵まれたこともあり、気温も路面温度もじわりじわりと上昇、その大幅な変化に各車セッティングを見直しを迫られた。また、セッション中は赤旗中断になったことで予選に向けて存分な走行準備を進められなかったチームもいるなど、慌ただしい中で時間が経過した。
 
午後に始まったノックアウト予選Q1。気温15度、路面温度34度と、とりわけ路面コンディションが朝とは異なる中、アタック合戦が始まる。Q1でトップタイムをマークしたのはNo.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/小暮卓史組)。この時点でこれまでのレコードタイムが新たに更新され、その中で17号車は1分32秒650のタイムを刻むこととなる、これに続いたのは8号車、No.1 KeePer TOM’S LC500(平川 亮/ニック・キャシディ組)の2台。いずれもランキング争いで激しいポジションを繰り広げている。一方、暫定トップにつけるNo.100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン組)は、バトンが先にアタッカーを努め、5番手でQ1を突破し、Q2の山本へと託した。
 
続くQ2。Q1では全セッションタイムのうち、開始から5〜6分経過してようやくコースインする車両がほとんど。互いに牽制するかのようにアタックを開始、Q1同様、17号車が速さを見せた。だが、そのタイムを上回ってきたのが8号車。残り時間1分ほどのタイミングで1分31秒441の最速タイムをマーク。かつてのコースレコードを大幅に上回る驚異的な結果でポールポジションを獲得した。
 
一方、GT300クラスは、Q1でNo.60 SYNTIUM LMcorsa RC F GT3(吉本大樹/宮田莉朋組)が暫定トップに立ったが、Q2でNo.25 HOPPY 86 MC(松井孝允/坪井 翔組)がGT500同様に、GT300クラスのコースレコードを更新。1分42秒498のタイムで今シーズン2度目となるポールシッターに収まった。
 
・第7戦オートポリス 予選結果 各クラストップ3
GT500
1.No. 8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/伊沢拓也組)1’31.441
2.No.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/小暮卓史組)1’31.989
3.No.100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン組)1’32.151
 
GT300
1.No.25 HOPPY 86 MC(松井孝允/坪井翔組)1’42.498
2.No.10 GAINER TANAX triple a GT-R(星野一樹/吉田広樹組)1’42.976
3.No. 5 マッハ車検 MC86 Y’s distraction(坂口夏月/平木湧也組)1’43.073
 

GN_GT7_Q_1020_PH2

GN_GT7_Q_1020_PH1



2018年10月13日

SUPER GT第7戦オートポリス プレビュー


セミファイナル戦は秋深まるオートポリスで!
 
ひと雨ごとに秋が深まる中、ついに今シーズンのSUPER GTもセミファイナル戦を迎えようとしている。その舞台となるのは、九州・大分県にあるオートポリス。GT500、GT300両クラス合計で44台が一堂に会し、白熱のバトルを繰り広げることになる。長い間、ランキング上位につけるチーム、そしてドライバーを苦しめていたハンディウェイトも半減されることから、戦いに変化は表れるのだろうか。いずれにせよ、近づく最終戦に向けて各チームは”待ったなし”の戦いに挑むこととなる。
 
■ウェイトは獲得ポイント×1kgに
SUPER GTのレギュレーションで定められているハンディウェイトの定義として、これまで全戦にエントリーしているチームを対象にウェイト係数が半減されることになっている。つまり、オートポリス戦で搭載されるウェイトは、これまでの獲得ポイント×1kgになる。これに基づき、現時点でシリーズランキングトップに立つNo.100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン組)のウェイトは、獲得ポイントが61点なので61kgとなる。暫定ランキング2位のNo. 8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/伊沢拓也組)は49点につき、49kg…といった具合だ。ただし、GT500の場合、搭載ウェイトの上限を50kgに定めているため、超過の場合は燃料流量リストリクター径による性能調整が課せられる。結果、100号車は調整91.8kg/hのリストリクターの使用が適用され、61kgのウェイトハンディが17kgマイナスの44kgへと軽減されることとなった。つまり、100号車は通常のリストリクター径を使用するランキング2位の8号車とわずか5kgしか違わないのに、パワーダウンしたクルマで戦うことが強いられる。
 
そして忘れてはならないのが、オートポリスの立地条件。阿蘇山麓に位置するこのサーキットは、日本で一番標高が高いレーシングコースでもある。マラソンで言う”高地レース”に例えるにはやや大袈裟ではあるが、出力が絞られた車両でアップダウンの多いコースを攻略するのは正直至難の業になるのは言うまでもなく、100号車にとっては”凌ぐ”戦いになりそうだ。一方、中高速をメインに編成されるコースレイアウトはNSX-GTが好むところ。仮に100号車自身がSUGOに続いて連勝優勝を果たせば、ライバルの結果次第とはいえ戴冠達成も夢ではない。もちろん、同じNSX-GT勢にもチャンスがあるわけだからそう簡単なことではないが、まずは着目すべき点でもある。
 
■オートポリスは”相性”がはっきり出るサーキット
オートポリスでSUPER GTのシリーズ戦が開催されたのは、過去13回。過去のデータから面白いデータが出ているので、紹介しよう。まず、予選ポールポジションを最多獲得しているのは、GT500の場合、レクサス(過去はトヨタ)が7回とダントツ。これに対し、ライバルの日産およびホンダはともに3回ずつとなっている。ちなみに、レクサス/トヨタでの最多ポールポジションドライバーは、立川祐路。今大会でも獲得回数更新はもちろんのこと、今季は2位が最高位だけに、初優勝目指してパートナーの石浦宏明とともにチャンスを狙っているはずだ。
 
一方、レース結果も特徴がある。メーカー別最多勝利は日産。しかも7勝とライバルを大きく引き離している。予選に強いレクサス/トヨタはというと、4勝。また、ホンダは2勝に留まっており、”あと一歩”が遠い状態だ。なお、最多勝ドライバーは今年No.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rを駆る本山哲。このベテランドライバーも立川同様ここしばらく勝利から遠ざかっているだけに、現状打破を願っていることだろう。
 
■GT300はFIA-GT3 vs 日本勢の戦いか
前回のSUGO戦では出場台数に制限が設けられたが、オートポリス戦には29台がエントリー。第2戦、第5戦の富士戦で勝利しているNo.55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一/ショーン・ウォーキンショー組)がランキングで暫定トップに立っている。続くランキング2番手につけるのが、No.31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/平手晃平組)。優勝こそないが、第2戦、第4戦で2位、さらに第5戦で3位とシーズン中に3度表彰台に上がっており、その安定感はライバルと比べても飛び抜けている。なお、No. 0 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也組)も31号車と同ポイントでつけているが、驚くべきは過去全6戦すべてでポイントを獲得している点。こちらは55号車や31号車と違い、コツコツとポイント加算するという粘り強い戦いを継続させている。
 
トップ3に続く他車も僅差でつけるGT300クラスでは、今大会でウェイトが軽減されることが戦いにも少なからずとも影響を与える可能性が高い。確かにアップダウンに富むコースレイアウトに挑む今回は、ウェイトが足かせとなり、厳しい戦いになるのは間違いない。だが、どの車両もほぼ似通った条件で戦うことを考えれば、”ハンディウェイト”なりのバトルを展開するのではないかと思われる。
 
そんな中、テクニカルなレイアウトを味方にできそうなのが、JAF-GT、マザーシャシー勢。コーナリングでスピードをしっかり稼ぎ、エンジンパワーで攻めるFIA-GT3との戦いは見どころになるはずだ。いずれにせよ、残り2戦となった今シーズンのSUPER GT。取りこぼしのない戦いをするため、全チームが激戦に挑むことになるだろう。
 

■主なタイムスケジュール
10月20日(土)
07:10 – 07:50 オープンピット
09:00 – 10:45 公式練習
09:00 – 10:25 : GT500 & GT300
10:25 – 10:35 : GT300
10:35 – 10:45 : GT500
10:55 – 11:15 サーキットサファリ
12:00 – 12:50 ピットウォーク 
14:30 – 15:05 ノックアウト予選_Q1
14:30 – 14:45 : GT300
14:50 – 15:05 : GT500
15:15 – 15:43 ノックアウト予選_Q2
15:15 – 15:25 : GT300
15:33 – 15:43 : GT500
16:50 – 17:35 GTキッズウォーク
 

10月21日(日)
10:30 – 10:55 選手紹介
11:00 – 11:55 ピットウォーク
12:25 – 12:45 ウォームアップ走行、スタート進行
14:00 -     決勝レース(65Laps)





スポーツカーの中古車情報ならGTNET