スーパーGT 2018 Round.1 - イベント・レースレポート

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スーパーGT 2018 Round.1

2018年4月9日

超激戦が続く中、初戦を制したのはNo.17 KEIHIN NSX-GT!


2018年シーズン最初の戦いを迎えたSUERP GT。岡山国際サーキットを制したのは、ポールポジションから会心のスタートを切ったNo.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/小暮卓史組)。最後の最後まで激戦が続く中でトップを死守。チームとして、また塚越自身にとって7年ぶりの2勝目を達成し、初戦で表彰台の真ん中に立った。

SUPER GT第1戦の決勝日を迎えた岡山国際サーキットは、前日に続いてこの日も極めて肌寒い天気に。また、短時間ながらみぞれ混じりの雨が降るなど、不安定な雲行きの一日となった。幸いにしてレース中はドライコンディションをキープ、タフな戦いを見守った。なお、大混戦の開幕戦はスタート直前からヒートアップ。レギュレーションの厳格化によってジャンプスタートのペナルティを取られる車両が続出し、ポジションの変動が見られたが、クリアスタートでホールショットを奪った17号車の小暮があっという間に2位との差をつけ、順調に周回を重ねていった。

一方、スタート直後、大きくポジションアップを果たしたNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rのロニー・クインタレッリと、No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rのジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ。2、3位につけて表彰台を狙ったが、のちにジャンプスタートのペナルティを受け、ドライブスルーを強いられることに。代わってNo.1 KeePer TOM’S LC500のニック・キャシディ、No. 6 WAKO’S 4CR LC500のフェリックス・ローゼンクヴィスト、そしてNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rの本山哲が浮上した。この中で一番勢いがあったのは1号車のキャシディ。予選9番手から瞬く間にライバルを蹴散らし、ポジションアップに成功。その流れでトップの17号車小暮へと迫り、サイド・バイ・サイドの展開へ。接触混じりの激しいバトルにもひるまない17号車だったが、1号車は2度目のアタックでトップを奪取。2台の次なる戦いは、ルーティンワークのピットインへと持ち込まれた。

40周終わりで17号車がピットイン。41秒で作業を終えて塚越がコースへ。すると1号車はその4周後にピットに戻ってくる。作業時間は45.6秒と長く、平川がコースに復帰する前に17号車だけでなく、No.100 RAYBRIG NSX-GTの山本尚貴も先に1コーナーを通過した。なお、100号車は2台に先立ちピット作業を終えていたが、タイヤ無交換作戦を敢行。結果、1号車より前で後半戦を戦う権利を手に入れることに成功した。さらに事実上3位復帰となった1号車は、その後ペースアップした6号車の大嶋にも逆転され一旦4位へと後退。だが、僅差のバトルで再び3番手に復活する。しかし2番手100号車との差は10秒以上と大きく、3番手のままチェッカーを受けることになった。また、100号車も逃げる17号車との車間距離をつねに1秒半前後でキープして逆転のチャンスを終始伺ったが、最後まで差を詰め切れなかった。とはいえ、トップ17号車も思わぬハプニングに遭遇。フロントグリルにカーボン製のパーツのようなものが突き刺さっているようで、クラッシュした他車のパーツの残骸だと思われたが、なんとか堪えてトップチェッカー! これに100号車が続いてホンダ勢がワン・ツーフィニッシュを達成。1号車は3番手でレースを終えた。なお、タイヤ無交換で好成績を手にした100号車だが、バトンはフル参戦となる今シーズンの初レースでさっそく表彰台に上がることになった。

GT300クラスは、予選3番手No.11 GAINER TANAX GT-Rの安田裕信が序盤にトップへ浮上。だが、中盤に入ると予選2番手だったNo.21 Hitotsuyama Audi R8 LMSのリチャード・ライアンが逆転、トップを奪取した。ところが、ドライバー交代したばかりの富田竜一郎がABSトラブルに見舞われコースアウト。さらにその後も車両トラブルでスローダウンし、戦列を離れてしまった。

これにより、レース後半からはNo.25 HOPPY 86 MCの松井孝允がトップで周回を重ねていくが、2番手No.18 UPGARAGE 86 MCの小林崇志との差は僅か。ともに同じ車両、タイヤ無交換と戦略も変わらないため、まさしくガチ勝負の状態。しかし、タイヤコンディションの差があったのか、25号車は18号車のハードプッシュに逆転を許してしまう。これを境に18号車は2位以下との差を広げることに成功したが、逆に25号車は予選20番手から大きくジャンプアップを果たしたNo. 7 D’station Porscheのスヴェン・ミューラーに詰め寄られ、またも順位を下げてしまう。結果、18号車が今季最初のウィナーとなり、2位は驚愕の走りを見せた7号車が獲得。25号車は3位で戦いを終えている。


・第1位岡山 決勝結果 各クラストップ3
GT500
1.No.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/小暮卓史組)1:55’14.381  82L
2.No.100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン組)+1.610
3.No.1 KeePer TOM’S LC500(平川 亮/ニック・キャシディ組)+5.582

GT300
1.No.18 UPGARAGE 86 MC(中山友貴/小林崇志組)1:56’23.935
2.No. 7 D’station Porsche(藤井誠暢/スヴェン・ミューラー組)+5.476
3.No.25 HOPPY 86 MC(松井孝允/坪井 翔組)+10.283



2018年4月8日

SUPER GT開幕戦、No.17 KEIHIN NSX-GTが最速タイムをマーク!


ついに2018年SUPER GTシリーズが開幕。岡山国際サーキットを舞台に、4月7日には予選が行われた。「OKAYAMA GT300km RACE」のアタックでトップタイムを見せたのは、No.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/小暮卓史組)。ドライコンディションだったQ1から一転、Q2ではフルウェットコンディションでのスタートとなった。しかし、瞬く間に天候が回復。路面コンディションも刻々と変化するという極めて難しい状況だったが、その中で17号車がトップタイムをマーク。ポールポジションを手にした。

およそ1ヶ月前、同じ岡山で公式テストを開催したときも肌寒い天候となったが、今回は終日低い気温と冷たい風に見舞われ、各車とも持ち込みタイヤをどううまく使うかが最大の課題となっていたようだ。Q1開始直後に薄曇りから灰色の雲が広がり、気温も急激に低下。その中で力強い走りを見せたのが、今年GT500クラスにステップアップを果たした高星明誠。No.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rを駆り、与えられたチャンスを最大限活かすパフォーマンスを見せてトップタイムを刻むこととなった。この勢いのままQ2のアタックを迎えたいところだったが、Q1セッション終盤にはポツリポツリと雨が落ち始め、Q2はウェットタイヤを装着してのアタックに。結果、絶妙のタイミングでアタックを行ったNo.17 KEIHIN NSX-GTの塚越広大がトップタイムをマーク。2番手には同じくホンダのNo. 8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/伊沢拓也組)が続いた。3番手には新チームからの参戦となるNo.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-Rを駆る本山哲がつけている。

一方、GT300クラスでは、今シーズンからSUPER GTに参戦するチャンスを掴んだイタリア人ドライバーが快挙の走り。マルコ・マッペリ選手がドライブするNo.88 マネパ ランボルギーニ GT3は、13番手でQ1を通過したが、Q2を担当したマッペリ選手が大きくジャンプアップ。ウェットコンディションでの初アタックでトップタイムをマークする底力をアピールした。2番手にはNo.21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(リチャード・ライアン/富田竜一郎組)、3番手にNo.11 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信組)が続いている。また、Q1でトップタイムをマークしたNo.25 HOPPY 86 MC(松井孝允/坪井 翔組)は、5番手に留まった。

・第1戦岡山 予選結果 各クラストップ3
GT500
1.No.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/小暮卓史組)1’26.905
2.No. 8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/伊沢拓也組)1’27.058
3.No.3 CRAFTSPORTS MOTUL GT-R(本山 哲/千代勝正組)1’27.486

GT300
1.No.88 マネパ ランボルギーニ GT3(平峰一貴/マルコ・マッペリ組)1’33.925
2.No.21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(リチャード・ライアン/富田竜一郎組)1’34.082
3.No.11 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信組)1’34.798

 

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2018年4月6日

SUPER GT第1戦岡山 プレビュー


2018年シーズンの幕開けは、岡山から!

いよいよSUPER GTの2018年シーズンが幕を開ける。今週末、岡山の岡山国際サーキットにおいて「OKAYAMA GT 300km RACE」が開催され、モンスターマシンが新たな戦いのフィールドへと解き放たれる。熟成が進むGT500マシンによる激戦、そしてGT300へと挑戦する新たな戦闘車両の存在など、気になる話題がたっぷり。果たして初戦を制するのは、どのチーム?

■LC500は岡山との相性抜群
昨シーズンのシリーズチャンピオンとなったKeePer TOM’S LC500の平川亮/ニック・キャシディ組。史上最年少コンビによる王座奪取のシナリオは、開幕戦岡山大会から始まった。余談だが、これまで開幕戦を制したチームがシリーズタイトルを手にしたことはなかったのだが、KeePer TOM’S LC500はその後も着実なレース運びを見せ、最終戦でチャンピオンを手にしてジンクスを見事に打破した。伸び盛りの若手コンビは今年も健在。カーナンバー1をつけ、岡山戦の連覇を狙ってくるのは言うまでもないだろう。

一方、岡山と相性がいいのはKeePer TOM’S LC500だけではない。昨年の決勝ではLC500勢が上位6位までを独占。その勢いのまま第4戦まで勝ち続け、最終的にシリーズ全8戦のうち5勝を挙げたのは記憶に新しい。オフシーズンのテストでもその実力に不安は見られず、岡山での公式テスト時もトップタイムを奪ったのは、LC500だった。だがそれはチャンピオンカーではなく、No.6 WAKO’S 4CR LC500。コンビを組むのは、ベテラン大嶋和也とSUPER GTデビューを迎えるフェリックス・ローゼンクヴィスト。岡山のテストでは、スケジュールが会わなかったローゼンヴィストが欠席。大嶋ひとりがクルマに乗り込み、ひたすらマイレージを重ねることとなったが、その分、あらゆるメニューにトライし、とことんテストをすることができた、と大嶋自身は存分に手応えを得た様子。コースレコードを上回るベストタイムに対しても、まだまだタイムが出る、と余裕を見せていた。

■あのドライバーはどんな走りを見せる!?
岡山での公式テストに限らず、今年はシーズンオフの間から多くのファンがサーキットに詰めかけ、タイミングによっては一時騒然となることがあった。なにしろF1チャンピオンがついにSUPER GTへシリーズ参戦を果たすのだから、仕方のない話ではあるのだが。そのチャンピオンとは、ジェンソン・バトン。2017年、夏の鈴鹿1000kmに第3ドライバーとしてスポット参戦を果たし、その後の動向が注目されたが、新年早々の東京オートサロンの場において自らSUPER GTへのフル参戦をアナウンス。バトンファン、ホンダファンからの熱い注目を集めることになった。

ドライブするのは、チームクニミツのNo.100 RAYBRIG NSX-GT。岡山テストでは、相棒の山本尚貴がほとんどドライブせずにバトンがほとんどのメニューをこなす、という予想外の行動に出て、ライバルチームを驚愕させた。山本そしてチームにとっては、ふたりのドライバーによって戦うSUPER GTだからこそ難しい問題であったはずだが、少しでも早く完成度の高いレースを行うために下した決断だったのではないかと思われる。その甲斐あってか、テスト時には上位タイムをマーク。あとは実戦でSUPER GTならではの戦い方を取得するのみ。モータースポーツ界の頂点で戦ってきたドライバーの手腕に期待が集まる。

バトンの参戦に加え、今シーズンは小林可夢偉もフル参戦が決定。これで中嶋一貴同様、WEC(世界耐久選手権)、SUPER FORMULA、そしてSUPER GTへ出走することとなる。可夢偉はヘイキ・コバライネンとコンビを組むが、現時点でクルマの仕上がりにまだ不安が残っているとのこと。だが、元F1ドライバーのコバライネンはSUPER GT参戦2年目となる2016年のチャンピオンだけに、ふたりの実力をもってすればすぐさま上位争いを繰り広げる最強コンビとなる可能性も高いだろう。

■GT300は今シーズンも百花繚乱!
岡山の公式テストでは、コースとの相性が良いとされるマザーシャシーや、JAF GT勢が好タイムをマーク。開幕戦に向けて順調にメニューを消化していたようだ。一方で、FIA GT勢に目をやると、BMW M6 GT3、Audeli R8 LMSもスピードを見せており、今年も混戦模様になる気配がする。

そしてより注目が集まるのが、今年デビューを果たす車両ではないだろうか。今年は、Hondaが初めてリリースするGT3マシン、NSX GT3が2台お目見えすることとなった。さらにNISSAN GT-R NISMO GT3が2018年型のニューモデルを投入。ルックスもGT500と遜色ない車両が多くなったGT300クラスのバトルからも目が離せない。

■主なタイムスケジュール
4月7日(土)
07:00 – 07:50 オープンピット
09:00 – 10:45 公式練習
09:00 – 10:25 : GT500 & GT300
10:25 – 10:35 : GT300
10:35 – 10:45 : GT500
10:55 – 11:15 サーキットサファリ
12:25 – 13:20 ピットウォーク
14:45 – 15:20 ノックアウト予選_Q1
14:45 – 15:00 : GT300
15:05 – 15:20 : GT500
15:30 – 15:58 ノックアウト予選_Q2
15:30 – 15:40 : GT300
15:48 – 15:58 : GT500
17:15 – 18:00 GTキッズウォーク

4月8日(日)
09:45 – 10:25 ピットウォーク
10:45 – 11:10 SUPER GT選手紹介
12:45 – オープニングセレモニー
13:05 – 13:25 ウォームアップ走行
13:25 – 14:40 スタート進行
14:40 –     決勝レース(82Laps)





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