スーパーGT 2018 Round.3 - イベント・レースレポート

スポーツカー専門 GTNET

  1. スポーツカーの中古車ならGTNET
  2. 国内イベント・レースレポート
  3. スーパーGT 2018
  4. Round.3

スーパーGT 2018 Round.3

2018年5月23日

強さを発揮したNo. 8 ARTA NSX-GT、ポール・トゥ・ウィン達成


2018年 SUPER GT第3戦鈴鹿「SUZUKA GT 300km -FAN FESTIVAL-」の決勝を迎えた三重・鈴鹿サーキット。5月20日に行われた52周の決勝レースは、ポールポジションからスタートを切ったNo. 8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/伊沢拓也組)がレースを巧みにコントロール。レース後半、激しいトップ争いを繰り広げる中、今季初勝利をポール・トゥ・ウィンで飾っている。
 

前日に吹き荒れた強風も鳴りを潜め、快晴に恵まれた決勝日。例年よりやや低い気温、そして冷たい風が吹いたものの安定したレース日和となった。当初午後2時40分からのスタートを予定していたが、サーキット内のシステム調整に思いの外時間を擁し、実際のスタートが切られたのは、40分遅れの午後3時20分だった。気温21度、路面温度34度の中、全車クリアスタートを切るとすぐさま激しいポジション争いが始まる。その中で、ポールスタートの8号車は、スタートドライバーの伊沢が快調に飛ばし、後続との差を着実に築き上げていく。一方、予選2位をキープしたNo.100 RAYBRIG NSX-GTのジェンソン・バトンだったが、予選4番手からポジションアップしてきたNo.1 KeePer TOM’S LC500のニック・キャシディが猛追。一触即発の僅差で周回を重ねていた。
 

レースは13周目、No.39 DENSO KOBELCO SARD LC500のヘイキ・コバライネンがデグナー2つ目でスピンアウトを喫す。これを受け、コースにはセーフティカーが出動。各車ペースダウンし、整列を整える事態となる。トップ快走中の8号車にとっては、構築したマージンを一気に喪失するアンラッキーな出来事になったが、再スタート後もトップを死守して中盤戦へ。なお、上位争いの中で真っ先にコースインしたのは100号車。セーフティカーラン後のリスタートで1号車に逆転されたことを受け、ルーティンのピットインを行い、後半を山本に託すこととなった。結果的にはチームの英断が奏功。その後、トップ3が同一周回にピットイン。冷えたタイヤでコースに復帰した際、すでにタイヤが温まっていた100号車が12m1号車を次々と逆転。レース序盤同様、再びトップ8号車の背後につけ、逆転の機会を伺うことになった。
 

一時は0.5秒近くまで縮まった2台の攻防戦。8号車と100号車、2台のNSX-GTはともにソフトタイヤを装着中。だが、100号車は5周早くピットインしており、タイヤマネージメントが次第に厳しくなっていく。結果、タイヤのピックアップも始まり、じわりじわりとトップとの差が開いていく。よって8号車がシーズン初優勝を達成。100号車は開幕戦岡山大会に続いて2位表彰台に上がることとなった。なお、3位には序盤のポジションアップをキープした1号車が入っている。
 

一方、GT300クラスは後半の激しいバトルがレースを大いに盛り上げた。GT500クラス同様、クラスポールからスタートしたNo.96 K-tunes RC F GT3の新田守男がトップをキープ。コツコツと後方との差を積み重ねていたところにSCランとなり、仕切り直しとなったが、予選3位から2位へと浮上していたNo.0 グッドスマイル 初音ミク AMGは、ピットイン時にタイヤ無交換でコースに復帰。優勝を狙っての博打を打ったが、終盤に入ると後続の度重なる猛追に”白旗”状態。最終的に8位まで順位を下げてレースを終えている。これで96号車の首位は安泰。チームに初勝利をもたらした。一方、2位争いは0号車の後退によってさらに激化。4-5台が一列になって攻防戦を展開し、その中から怒涛の追い上げでポジションを上げたのが予選2位のNo.25 HOPPY 86 MCだった。厳しいバトルを制し、2位を奪還。そして3位に続いたのはNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORTだった。
 

■第3戦鈴鹿 決勝結果 各クラストップ3
GT500
1.No. 8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/伊沢拓也組)1:45’36.770 52L
2.No.100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン組)+2.793
3.No.1 KeePer TOM’S LC500(平川 亮/ニック・キャシディ組)+11.387

 
GT300
1.No.96 K-tunes RC F GT3(新田守男/中山雄一組)1:48’14.458
2.No.25 HOPPY 86 MC(松井孝允/坪井 翔組)+15.885
3.No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組)+22.555
 

GN_GT3_F_0520_PH01



2018年5月21日

SUPER GT第3戦鈴鹿、ポールはNo. 8 ARTA NSX-GTの手に!


5月19日、2018年 SUPER GT第3戦鈴鹿「SUZUKA GT 300km -FAN FESTIVAL-」の予選が三重・鈴鹿サーキットで開催。晴天ながら冷たい強風が終日吹き付ける不安定な天候となったが、この日行われた予選ではコースレコード更新が続出。その中でトップタイムをマークしたのが、No. 8 ARTA NSX-GT。Hondaがお膝元のサーキットで躍進する活躍を見せている。
 

前夜に雨が降り出した鈴鹿界隈。だが早朝には幸いにして雨も上がり、青空がサーキット一面に広がった。午前9時、公式練習がスタート。強風の影響を受けてか、セッション中は3度の赤旗中断に見舞われる一方、各車セッション終盤にはタイムを縮めることに成功。その結果、これまでのコースレコードを上回る好走を見せた。
 

迎えたノックアウト予選。タイミングを見計らい続々とコースイン。その中で驚くべきタイムをマークしたのが8号車だった。セッション終了まであと2分半ほど残る中、8号車のアタッカー、伊沢拓也が1分44秒806のタイムをマーク。これまでのコースレコードを2秒半も縮める躍進を見せる。他のドライバーも同様に、全15台が揃ってコースレコードを更新するという結果となったが、無情にも上位8台のみがQ2進出を果たすことになった。
 

そのQ2でさらに速さをアピールしたのが、伊沢の僚友である野尻智紀。8号車はライバルよりもやわらかいタイヤをチョイスしたようで、コースインするタイミングを他車より遅らせてアタックに取り掛かる。一方、午前の練習走行でトップタイムをマークし、また昨年の鈴鹿戦で優勝したNo.64 Epson Modulo NSX-GTがトップバッターでコースインしたが、勢い余ったのかダンロップコーナーでまさかのスピン。セッションの行方が気になったが、幸いそのまま継続され、終盤にかけて本格的なアタック合戦を迎える。計測3周目でアタックを開始した野尻。刻んだタイムは、なんと1分44秒319! 1周あとにアタックしたNo.100 RAYBRIG NSX-GTの山本尚貴は0.154秒落ちの2番手となった。そして3番手に続いたのはNo.17 KEIHIN NSX-GTの塚越広大だった。
 

一方のGT300クラス。残り1分半からアタック合戦が始まり、その中からNo.96 K-tunes RC F GT3の中山雄一がトップタイムを叩き出した。チームにとっては、初となるクラスポールポジションだった。
 

・第3戦鈴鹿 予選結果 各クラストップ3
GT500
1.No. 8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/伊沢拓也組)1’44.319
2.No.100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/ジェンソン・バトン組)1’44.473
3.No.17 KEIHIN NSX-GT(塚越広大/小暮卓史組)1’44.834
 

GT300
1.No.96 K-tunes RC F GT3(新田守男/中山雄一組)1’55.531
2.No.25 HOPPY 86 MC(松井孝允/坪井 翔組)1’56.140
3.No. 0 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也組)1’56.388



2018年5月18日

SUPER GT第3戦鈴鹿 プレビュー


真夏から初夏へ。今年の鈴鹿は300kmの戦い!

 

ゴールデンウィーク中に開催された第2戦からわずか2週間強。なのに、2018年SUPER GTシリーズは早くも第3戦を迎える。決戦の場所となるのは、三重・鈴鹿サーキット。「SUZUKA GT 300km Fan Festival」を銘打ち、新たなスタイルでの一戦が行われる。灼熱の太陽の下で繰り広げられた1000kmレースから、初夏の日差しを浴びて疾走する300kmレースは、果たしてどのようなドラマを生み出すのか。
 

■序盤戦ならではの拮抗バトルに注目
伝統の鈴鹿1000kmが昨年をもって幕を引いたことにより、SUPER GTの鈴鹿戦は今年から新たな戦略が求められる一戦へと生まれ変わった。戦いを重ねるごとに増えていくハンディウェイトもまだ大きな足かせになることもなければ、厳しい暑さへの対処がカギを握ることも少ない。いわば、岡山、富士を経て迎える流れの中での戦いになるわけで、特筆すべき点はこれといってないように思われる。
 

だからこそ均衡する戦闘力から垣間見ることができる熾烈な戦いによりいっそう注目が集まるのは言うまでもない。GT500は、開幕をHonda NSX(No.17 KEIHIN NSX-GT)が、そして第2戦を日産GT-R(No.23 MOTUL AUTECH GT-R)が制している。となれば、次に勝ち名乗りを上げるのは、やはり6台のLEXUS LC500のうち、いずれかの1台ということになるのだろうか。これまで2戦の戦いを振り返っても、表彰台の真ん中こそ逃してはいるが、岡山で1台、富士では2台が表彰台に上がっている。となれば、優勝まで”あと一歩”及ばなかっただけで、ライバル達の後塵を拝しているわけではないことも明らか。であればこそ、この鈴鹿で表彰台争いを制し、その真ん中に立つ可能性もグンと高まるものと考えられる。
 

■対抗馬は、NSX勢か
LEXUSのお膝元でもある富士大会でLC500は優勝こそ逃したものの、アベレージとしてはライバルを上回るパフォーマンスをしっかりとアピールした。となれば、この鈴鹿で本領発揮を目論むのは、どのメーカーなのか。それはズバリ、NSX勢と見る。今や、フォーミュラレース並に僅差のタイム競争を見せるSUPER GT。緻密に計算されたデータをもとに、着実なパフォーマンスを披露することで結果を手にしているといっても過言ではないだろう。加えてレース結果によって積載されるウェイトをも踏まえて戦略を立てなければならない。それはまるで戦うごとに細かくなっていくジグソーパズルのようだ。似通ったパズルをひとつひとつ間違いのないように配置することの難しさ…。まるで神経戦のような細かな争いだとも言える。
 

NSX勢は、ホンダのお膝元である鈴鹿でのテストでしっかりとデータを収集しており、鈴鹿戦の狙いは優勝であることは言わずもがな。ライバルを牽制するためにも、予選を前にした朝の練習走行からどのようにアプローチしていくのかが見どころになることだろう。
 

■GT300クラスは、またしてもマザーシャシー優勢に!?
GT500がメーカー同士の争いであるなら、GT300は百花繚乱の車両が混戦模様を展開中、と言えるのではないだろうか。なにしろそれぞれ個性豊かなクルマが集結、それが一堂に会して戦うのだから、ただでさえ見どころたっぷりになるのは当然だ。
 

事実、開幕からの2戦、その決勝結果を見る限り、JAF GTやマザーシャシーが強かったとか、あるいはFIA GT3勢が速かった、という住み分けはどんどん減ってきており、各車がそれぞれ自分たちのパフォーマンスを高レベルで引き出すことがでできるようになっていると思われる。つまり、ライバルとの戦いである一方、毎戦異なるサーキットで自分たちのポテンシャルを最大限引き出すためのノウハウが蓄積されたことで、よりレベルの高い攻防戦を繰り広げるようになったと考えていいだろう。
 

これまでの1000kmでは相手に対して裏をかくような戦略も存在し、長距離レースの楽しみでもあった。だが、第3戦として開催される鈴鹿は、シーズン序盤戦から中盤につながっていくターニングポイントといえるだけに、注目度の高い一戦になりそうだ。
 

■主なタイムスケジュール
5月19日(土)
07:10 – 07:50 オープンピット
09:00 – 10:45 公式練習
09:00 – 10:25 : GT500 & GT300
10:25 – 10:35 : GT300
10:35 – 10:45 : GT500
10:55 – 11:10 サーキットサファリ
12:15 – 13:00 ピットウォーク
14:35 – 15:10 ノックアウト予選_Q1
14:35 – 14:50 : GT300
14:55 – 15:10 : GT500
15:20 – 15:48 ノックアウト予選_Q2
15:20 – 15:30 : GT300
15:38 – 15:48 : GT500
17:15 – 18:05 GTキッズウォーク
 

5月20日(日)
10:00 – 10:45 ピットウォーク
11:05 – 11:35 SUPER GT選手紹介
13:05 – 13:25 ウォームアップ走行
14:40 -     決勝レース(52Laps)
 





スポーツカーの中古車情報ならGTNET