スーパーGT 2018 Round.2 - イベント・レースレポート

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スーパーGT 2018 Round.2

2018年5月8日

スタート奪取を決めたNo.23 MOTUL AUTECH GT-Rが今季初勝利!


早くも今シーズン2戦目の戦いを迎えたSUERP GTシリーズ。舞台となった静岡・富士スピードウェイでは、決勝日に5万5千人もの観客が足を運び、500kmにわたって繰り広げられたモンスターマシン同士の激しいバトルに酔うこととなった。その中で、戦いを制したのが予選3位スタートのNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)。オープニングラップのホールショットを奪うと、後続を置き去りにする力走を披露。2度のピット作業もそつなくこなし、最終的には2位以下を10秒近く引き離す完勝を果たしている。

 

予選日の天候が優れず、視界不良により充分な走行時間を確保できなかったことを受け、決戦直前のウォームアップ走行が5分間延長に。各チームは限られた時間の中でセットアップの最終確認等を行い、ダミーグリッドについた。晴れてはいるものの、冷たい風が強く吹き、気温18度、路面温度36度というコンディションの下、フォーメーションラップがスタート。その1周後、レッドからグリーンへとシグナルが変わり、110周の戦いが幕を開けた。ここで早くも動いたのが、予選3番手だった23号車のクインタレッリ。予選2番手、No. 6 WAKO’S 4CR LC500の大嶋和也が予選ポール No.38 ZENT CERUMO LC500の立川祐路を追う傍らから割って入り、1コーナー手前で2位に浮上。さらにダンロップコーナーでアウト側から38号車を逆転し、瞬く間にトップを手にした。逆に38号車は後続からのプッシュに遭い、No.39 DENSO KOBELCO SARD LC500のヘイキ・コバライネンの先行を許す羽目に。すると39号車はさらにスピードアップしてトップ23号車を猛追。その勢いで攻防戦をモノにし、トップを奪取した。

 

レースはその後、35周前後から1回目のルーティンが始まり、ドライバーが交代。多少前後のポジションが入れ替わる感じではあったが、39号車がそのままトップをキープした。なお、今回コバライネンのパートナーを務めたのは、GT500初参戦となる坪井翔。今季はGT300クラスでフルエントリーしているが、39号車を駆る小林可夢偉がWEC(世界耐久選手権)参戦のため、今大会を欠席。坪井が代役としてステアリングを握ることになった。その坪井はルーキーらしからぬ冷静なレース運びを見せ、自らのスティントを完遂。トップのまま75周まで走り、再びコバライネンへとステアリングを委ねた。
 

この時点までトップを守り抜いた39号車だったが、まださらなるドラマが待っていた。その1周後、ピットインした23号車が最速のピット作業とアウトラップの速さを武器に、39号車を逆転! コバライネンもコースに復帰したばかりの23号車を追うが、クインタレッリは逃げる一方。その差はいつしかじわりじわりと広がり、100周を迎える頃には10秒以上もの大差となっていた。結果、23号車は39号車に対し、9.7秒の差をつけて完勝。総合力の高さを遺憾なく発揮して勝利を掴んだ。なお、チームドライバーの松田は、この勝利で自身の持つGT500クラス最多勝を通算20勝へと更新した。2位の39号車に続いたのは、38号車。終盤、後続からの攻防戦に苦しみながらも、維持の走りで3位の座を死守している。
 
一方、GT300クラスでは、No.55 ARTA BMW M6 GT3の高木真一が、ポールスタートから”テッパン”のレース運びを披露。後続を引き離すことに成功する。ルーティンでステアリングを引き継いだショーン・ウォーキンショーも安定したペースでポジションキープに成功。逆にライバル勢は予選2位スタートのo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組)がエンジントラブルにより戦線離脱。55号車に追い風の吹く展開に恵まれたこともあり、55号車は独走態勢で今季初勝利。ベテラン高木にとっては、自身のクラス最多勝利を更新する優勝となった。2位にはタイヤのウォームアップの良さを味方にしたNo.31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/平手晃平組)が続き、3位はNo.11 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信組)が序盤のアクシデントを跳ね除ける怒涛の走りで手にしている。
 

・第2戦富士 決勝結果 各クラストップ3
GT500
1.No.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)2:52’02.048 110L
2.No.39 DENSO KOBELCO SARD LC500(ヘイキ・コバライネン/坪井翔組)+9.738
3.No.38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明組)+23.450
 
GT300
1.No.55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一/ショーン・ウォーキンショー組)2:52’07.982 102L
2.No.31 TOYOTA PRIUS apr GT(嵯峨宏紀/平手晃平組)+25.929
3.No.11 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信組)+34.470



2018年5月2日

SUPER GT第2戦富士 プレビュー


第2戦富士は500kmの総合力戦に!

 

早くも今シーズン2戦目を迎えるSUPER GTシリーズ。平成最後のゴールデンウィーク真っ只中の5月3、4日には、「FUJI GT 500km RACE」が静岡・富士スピードウェイで開催される。初夏の天候へと近づく中、500kmという長い距離をどのような戦いで挑むのか。新たなシーズンが本格的に稼働する中、チームとしての総合力が問われる一戦になることは間違いなさそうだ。

 

■勢いに乗るNSX-GT。岡山の再現なるか!?
開幕戦の岡山大会は季節外れの寒さに翻弄された各チーム。クルマとタイヤのコンビネーションがうまく合わず、レースマネージメントに苦しむことになったところが多かったように見受けられた。だが、そんな中、スピードと強さを遺憾なく発揮していたのが、ホンダのNSX-GT勢。予選では猫の目のようにコロコロと変化してウェットコンディションのアタックになったものの、No.17 KEIHIN NSX-GTの塚越広大が渾身のアタックでポールポジションをゲット。さらに、決勝ではスタートドライバーを務めた小暮卓史が執拗なまでの後方からのプッシュにもめげず、しっかり応戦。実に理想的なレース運びでポール・トゥ・フィニッシュを達成した。さらに、ホンダ勢として、予選、決勝ともワン・ツーを手にしており、申し分のない開幕スタートを切っている。

そんな中で迎える富士戦だからこそ、その勢いを是が非でも継続したいところ。総体的にもこれまで長らく課題としてきたクルマとしてのパフォーマンスが向上し、新型エンジンとのコンビネーションと相まってグンと飛躍を果たしたイメージがあるだけに、この流れを逃す手はないと考える。とはいえ、富士ならではの長いメインストレートが戦いのキーポイントとなるだけに、一筋縄ではいかないことも確か。逆に、この富士戦でライバル達を上回るパフォーマンスをしっかりと披露することができれば、今シーズンのNSX-GTはとてつもなく怖い存在になり得るという考え方もできるというものだ。

 

■本領発揮なるか、LC500
富士戦で俄然元気になるのが、このサーキットがお膝元となるレクサス勢。開幕戦の予選では、No.6 WAKO’S 4CR LC500(大嶋和也/フェリックス・ローゼンクヴィスト組)がレクサス勢最高位の4番手を獲得するも、2番手が7番手どまりとやや精彩を欠く結果に終わった。とはいえ、不安定な天候、路面コンディションでのタイムアタックだったこともあり、本当の実力勝負でなかった部分もあるだけに、今回の富士で安定したコンディションでの予選が実現すれば、そろそろ本領発揮となる可能性もある。というのも、岡山では予選9番手に甘んじたディフェンディングチャンピオンのNo.1 KeePer TOM’S LC500(平川 亮/ニック・キャシディ組)が、決勝では底力を見せて3位フィニッシュを達成。レース中は高い戦闘力で一時トップに立つスピードを見せているだけに、現時点での死角はなさそうだ。

そして忘れてはならないのが、日産勢の反撃。開幕戦では日産勢で唯一ヨコハマタイヤを装着するNo.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/高星明誠組)がQ1でトップタイムをマーク。開発が進むヨコハマタイヤと路面のコンディションがマッチすれば、富士でも台風の目として存在感ある1台になることだろう。そしてミシュラン勢の猛攻にも注目が集まる。いかなる状況下でも、なんとか結果を残すという底力は侮れない。

 

■富士での主役はマザーサシーからGT3へ?
近年、GT500以上に筋書きの読めないレース展開を見せるようになったGT300クラス。さまざまな車両ながら実力が拮抗し、まさに百花繚乱の激しいバトルを繰り広げるレースになっている。また、車体の大きさ、存在感もGT500クラスに全く引けを取らず、コース上ではうっかりGT500クラスか、と見まごうばかり。車両も豊富ながら、そのステアリングを操るドライバーもベテランからルーキーまで様々であり、また海外からの若手ドライバーにおいてはなかなかの職人技を持ち合わせている者もいたり、とコース上でのバトルがかなり盛り上がっている。

コースレイアウトの特性を考慮すると、富士戦で実力をしっかり見せてくれそうなのは、やはりFIA GT3勢となるか。安定した速さ、パフォーマンスの高さはお墨付きであるので、あとはチームとしてのマネージメントがモノを言いそうだ。タイヤコントロールを含めた戦略によって、勝敗が分かれてくると考えられる。

500kmのフォーマットで開催される今大会。ドライバー交代が2度義務付けられるため、最低でもピットイン作業が2回行われることになる。コース上で戦うドライバーに加え、ピット作業を請け負うチームスタッフもいつも以上にタフな戦いが待っているというわけだ。そこに求められるのは、チームとしての結束力。ノーミスの戦いに加え、的確な戦略を採ってこそ、ライバルを退けることができるというもの。総力を挙げた熱い戦いから目が離せない。

 

 

■主なタイムスケジュール
5月3日(木)
07:10 – 07:45 オープンピット
08:40 – 10:25 公式練習
08:40 – 10:05 : GT500 & GT300
10:05 – 10:15 : GT300
10:15 – 10:25 : GT500
10:35 – 10:50 サーキットサファリ
11:40 – 12:25 ピットウォーク
14:20 – 14:55 ノックアウト予選_Q1
14:20 – 14:35 : GT300
14:40 – 14:55 : GT500
15:05 – 15:33 ノックアウト予選_Q2
15:05 – 15:15 : GT300
15:23 – 15:33 : GT500
17:35 – 18:05 GTキッズウォーク 1
18:05 – 18:35 GTキッズウォーク 1

 

5月4日(金)
09:50 – 10:40 ピットウォーク
11:15 – 11:40 SUPER GT選手紹介
13:05 – 13:25 ウォームアップ走行
13:25 – 14:40 スタート進行
14:40 –     決勝レース(110Laps)






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