スーパーフォーミュラ2016 Round.7 概要 - イベント・レースレポート

スポーツカー専門 GTNET

  1. スポーツカーの中古車ならGTNET
  2. 国内イベント・レースレポート
  3. スーパーフォーミュラ2016
  4. Round.7 概要

スーパーフォーミュラ2016 Round.7

2016年10月1日

SUPER GT第7戦タイ プレビュー シーズン大詰め! 戦いは海外へ!


先月末の鈴鹿戦で、3連続での真夏の戦いが終わったSUPER GTだが、次なる舞台は日本を離れ、タイへと長距離移動。日本では厳しい残暑も少しずつ遠のき、秋の便りが聞こえてきたが、現地のタイはちょうど雨季真っ只中。加えて気温も高く、またしてもハードな戦いがGTドライバーを待ち受けているようだ。今回で3度目のシーズンに入るタイでの一戦は、果たしてどのような展開を見せるのか。国内サーキットよりも不確定要素が多い海外戦ならではのドラマが待ち受けているかもしれない。

■シーズンタイトルの行方を占う一戦に


タイの東北部ブリーラム県に誕生したチャン・インターナショナル・サーキットが完成したのは2014年。初年度のGT戦では、新しいレーシングコースの路面コンディションが未知数で、ドライバーはもちろん、チーム、そしてタイヤ供給メーカーもが手探りの中から高い経験値をフル活用し、結果を残してきた。そして2年目は1年目のデータをもとに、タイヤにやさしい走りを見せる努力を重ね、戦いを繰り広げている。アップダウンが比較的少なく、フラットなイメージが先行するサーキットは、長いストレートが3本、中高速コーナーを巧みに組み合わせたレイアウトで、一見、単純に感じるが、ドライバーのインプレッションはそうとも言えない。思った以上にチャレンジングで攻め甲斐があり、エスケープゾーンもたっぷり用意されているため、果敢な走りができると概ね好評なのだ。

そうなってくると、俄然興味が湧いてくるのが予選でのタイムアタック。雨季とはいえ、気温が高く、ドライであればタイヤへの負荷はやはり高くなる。いわゆるタイヤの「おいしい」ところを使いこなし、まずいいスタートを切ることが先決となる。さらには決勝での安定したタイムを刻むことで、ひとつでも上のポジションを手にいれようと目論んでいるはずだ。決勝で手堅い展開に持ち込むためには、まずは予選でのチャレンジが重要になってくる。去年は第3戦(6月下旬)として実施され、気温40度、路面温度においては、なんと60度というの酷暑の中、タイムアタックが行われた。今年は10月ということもあり、これよりも幾分低い気温、路面温度での走行になるだろうが、日本でのコースコンディションよりは厳しいはず。より早く適応できるチームが、ライバルを先行することだろう。


■相性の良さは、GT-R勢。しかし、RC Fも侮れない。


昨年のポールポジションを手にしたのは、No.38 ZENT CERUMO RC Fを駆るベテラン立川祐路。今シーズン序盤は思うような結果に結び付かないレースが続いていたが、先の第6戦では、これまで未勝利だった鈴鹿を制しており、今、勢いに乗っている。確かにウェイトは重いが、それはタイトル争いするライバルとて同じこと。そういう意味では、GT-R勢の存在は侮れないだろう。

昨年のタイ戦を制したのは、今年No.46 S Road CRAFTSPORTS GT-Rを駆る本山哲。一昨年はポールポジションを手にしている。今季はパートナーこそ違えど、安定感たっぷりの戦いを見せており、このタイでシーズン初勝利を狙ってくる可能性も高い。一方、開幕から連勝を果たし、現在も暫定ランキングトップを快走するNo.1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)も秘かに好機をうかがっているのではないだろうか。ライバルより重いウェイトの状態で彼らとほぼ互角の戦いを見せることができれば、ポイント争いでライバルに差を詰められることも避けることができる。タイトルへの近道を考えれば、この一戦が持つ重みは大きいだろう。

タイヤに厳しい可能性がある、と書いたものの、実のところ、このタイ戦では毎年タイヤ無交換を敢行するチームがいることを忘れてはならない。まず予選で出来る限り上位に悔い込み、決勝ではタイヤに負荷をかけず、安定したラップタイムを刻むことができればライバルを欺くこともできる。ギャンブルのように思えるが、そうではなく、綿密に計算されたハイレベルの戦略を完遂できるかどうか、なのだ。当然、それなりのリスクも伴うだけに、果たして、今年はこの難題にチャレンジするチームが現れるのかどうか。それも楽しみのひとつとして期待したい。


■GT300はまたもマザーシャシーvsGT-Rか?


GT300クラスにおけるチャンでの過去2戦は、FIA GT3としてのGT-Rが連勝。一方、シリーズ戦で暫定ランキングトップはJAF GT勢が1-2位、BMWが3番手につけており、GT-Rを駆るNo. 3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/ヤン・マーデンボロー組)はランキング4番手につけている。GT500クラス同様に、僅差のランキング争いだけに、やはり着実に結果を残したいと願うチームがほとんどだろう。

いずれにせよ、まだまだデータが少ない海外サーキットでの一戦であることには違いないだけに、ドライバーの力量はもちろん、チームとしての総合力を武器に、不確定要素に打ち勝つ底力を発揮したとき、そこに勝利の女神が舞い降りてくるはずだ。


■主なタイムスケジュール(現地時間・日本との時差ー1時間)


10月8日(土)
08:00 – 08:50 オープンピット
10:00 – 11:45 公式練習
 10:00 – 11:25 : GT500 & GT300
 11:25 – 11:35 : GT300
 11:35 – 11:45 : GT500
13:15 – 14:30 ピットウォーク
15:00 – 15:35 ノックアウト予選_Q1
 15:00 – 15:15 : GT300
 15:20 – 15:35 : GT500
15:45 – 16:17 ノックアウト予選_Q2
 15:45 – 15:57 : GT300
 16:05 – 16:17 : GT500

10月9日(日)
09:50 – 10:20 ピットウォーク
13:50 -          スタート進行
15:00 -      決勝レース(66Laps)





スポーツカーの中古車情報ならGTNET