スーパーフォーミュラ2016 Round.2 - イベント・レースレポート

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スーパーフォーミュラ2016 Round.2

2016年5月30日

雨の岡山戦、レースは赤旗中断で終了。勝者はNo.1 石浦宏明


5月29日、岡山国際サーキットにおいて全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦の決勝レースが行なわれた。午後から本降りとなった雨の中、レースはセーフティカー先導によってスタートが切られたが、コンディション悪化によって赤旗が提示された。その後、天候回復の見込みがないという判断からレース中止が決定。赤旗中断前の順位が採用され、ポールポジションスタートのNo. 1 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)が今季初優勝を果たしている。

午前9時からのフリー走行では薄曇りだった岡山国際サーキット。だがチームによっては、天候の変化を見越してウェットコンディション下でのセット確認を行なうところもあるなど、決勝に向けて粛々と準備を進めていた。

決勝前のピットウォークを迎えた正午過ぎからポツリポツリと落ち始めた雨。その後、午後1時からのサポートレースは完全なウェットレースとなる。だが、そのレースが終了する頃には一旦雨も上がり、今後の天候の行方を読むのが難しい状態に。しかし、レース直前のウォームアップを経てダミーグリッドへと各車が着いた頃から雨が強まり、一方、グリッド上では最後の最後まで慌ただしく作業を続けるメカニックの姿があった。

昨日の予選でQ1からQ3までの全セッションでトップタイムをマークした石浦を筆頭に各車がダミーグリッドに着く中、予選14番手のNo.7 ナレイン・カーティケヤン(SUNOCO TEAM LEMANS)は、最後尾のグリッドに。これは、先のウォームアップ走行でコースアウトし、グリッドへの試走が叶わなかったため。さらに、予選中のピットレーン速度違反でペナルティをとられた15番手のNo. 4 ウィリアム・ブラー(KONDO RACING)は、18番手からスタートを切ることとなった。

気温19度、路面温度21度の中、セーフティカーに先導される形でレースはスタート。グリッド順に隊列を組むような形で、各車コースを周回していく。レーシングスピードよりはるかに遅いものの、じっくりとタイヤそしてブレーキに熱を入れることで、戦闘態勢を確保することにもなるのだが、そんな中で早速ピットインするクルマが現れる。

まず2周を終えてピットに戻ってきたのはNo. 8 小林可夢偉(SUNOCO TEAM LEMANS)。予選でのポジションアップが果たせずまさかの17位スタートとなった可夢偉。まず給油を済ませて、レース再開後のジャンプアップを狙ってのピットインだと思われたのだが、それだけでなく、ステアリング交換を行なっていたことが後に発覚する。その後、3~5周を終えてピットインする車両が続出。同様に給油作業を行なっていたのだが、しかし可夢偉はその後2度に渡りピットイン。どうやら雨の影響で配線の接触不良のトラブルを併発。走行中のステアリング操作で電源が切れるというトラブルが解消されず、ステアリング交換を繰り返したという。

レースはセーフティカーラン6周目に入り、依然としてレース再開のメドが立たない中、2位走行中だったNo.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)がレッドマンコーナー手前のコース中央でストップ。こちらもステアリング内に雨が浸透し、駆動系トラブルが発生。再スタートを切れず、このままリタイヤとなる。このオリベイラの車両を回収する間、再び雨脚が強くなり、視界確保がいっそう難しい状態に。そんな中、午後3時23分、9周目を走行中に赤旗が提示され、レースが一時中断する。このあと、参加代表者と主催者、競技団らが緊急会議を開き、午後4時5分にレース中止を決定。天候回復が見込めないためにレースを終了するとした。
ちなみに赤旗終了によるレース終了、かつハーフポイント付与のレーエスは2008年第7戦富士以来となる。

なお、走行は8周完走という状態ではあったが、先頭車両が2周以上を走行完了していることからレースは成立することになり、結果、石浦の今季初優勝が決定。2位のNo.10 塚越広大(REAL RACING)は4年ぶり、また3位のNo.11 伊沢拓也(REAL RACING)も2013年開幕戦以来の表彰台となった。なお、上位入賞者に与えられるポイントについては、レース距離の75%に達していないことから、通常の半分が与えられる。

 

第2戦岡山 決勝結果(TOP6)

1.No.  1 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)22’06.947 8Laps
2.No.10 塚越広大(REAL RACING)+0.718
3.No.11 伊沢拓也(REAL RACING)+1.749
4.No.40 野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)+2.525
5.No.16 山本尚貴(TEAM 無限)+3.841
6.No.  2 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)+5.408

 

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2016年5月29日

スーパーフォーミュラ第2戦岡山、石浦宏明が今季初のポール!


5月28日、岡山国際サーキットにおいて、全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦の予選が行われ、No. 1 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)が1分13秒620のタイムをマークし、今季初となるポールポジションを掴んだ。

去年の第2戦の舞台は、同じくここ岡山。石浦は予選でトップタイムを叩き出し、決勝では迫り来る後続との激しいバトルの末、自身初となるトップフォーミュラ優勝を成し遂げた。これを機に、ポイントランキングでトップに立った石浦は、その後も快進撃を続けてシリーズ王者へと突き進むことになったのは記憶に新しい。

新たな王者を生み出した去年の岡山からほぼ1年。今年はどのドライバーが主人公になるのか注目が集まったが、予選で本領発揮となったのは石浦本人だった。朝のフリー走行で好走を見せたのは、No.40 野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)。ニュータイヤを装着してトップタイムをマークした野尻に対し、実のところ石浦はニュータイヤ装着を回避。まずQ1で2セットを使ってアタックし、トップに立つ。結果、2番手につけたNo.11 伊沢拓也(REAL RACING)に対し、0.432秒という大きな差をつけた。これで勢いづいた石浦は、続くQ2でも首位の座をキープ。ただ、2位との差は0.098秒まで一気に縮まったが、最終的に彼の速さに水を差すライバルは現れず。結局、石浦が2年連続で岡山のポールシッターとなった。

2番手に続いたのは、Q3で飛躍を遂げたNo.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)。「まだ僕らは新しいヨコハマタイヤについて多くのことを勉強中だ」と記者会見で話したオリベイラだが、抜きどころが少ない岡山での決勝レースに向け、「まず、決勝スタートで前に立つことが優勝に近づく」と意気込みを見せた。3番手には、No.10 塚越広大(REAL RACING)。自身、2012年以来となる予選トップ3の獲得にうれしい表情を見せたが、「天気予報では雨になる可能性が高いが、できれば安全運転でベストを尽くしたい」とやや控え目なコメントをよこした。

日曜日の決勝は68周による戦い。中低速コーナーが多く、また比較的コース幅の狭い岡山ならではのレイアウトを味方につけ、強いレース運びを見せるのはどのドライバーか。天候の行方も気になるところだが、開幕戦とはまたひと味もふた味も違うドラマが待ち受けているようだ。

 

第2戦岡山 予選結果(TOP6)

1.No. 1 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)1’13.620
2.No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)1’13.842
3.No.10 塚越広大(REAL RACING)1’13.893
4.No.11 伊沢拓也(REAL RACING)1’13.917
5.No.40 野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)1’13.940
6.No.16 山本尚貴(TEAM 無限)1’14.027

 

全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦の予選が



2016年5月25日

SUPER FORMULA第2戦岡山 プレビュー


タイトなテクニカルコースでのバトルに期待!

SUPER FORMULAのシーズン開幕戦鈴鹿から1ヶ月あまり。5月28-29日に第2戦が開催される。舞台となるのは、岡山国際サーキット。昨年、このカテゴリーがSUPER FORMULAの名称になってから初開催だったため、今年は2シーズン目となる。タイトなテクニカルコース、しかも他のサーキットに比べれば距離が短いサーキットを攻略するのは、どのドライバーなのか。楽しみは尽きない。

 

戦いを制するには、まず予選から

まずは昨シーズンの戦いを振り返ってみよう。7年ぶりの国内トップフォーミュラレースにおいて、予選でポールポジションを手にしたのは石浦宏明。流れを味方につけることに成功し、スタートでトップに立ってレースを牽引。終盤、2番手につけた小林可夢偉との手に汗握るバトルを展開しつつも、首位の座を守り切って優勝。この勝利から快進撃が続き、昨シーズンのシリーズチャンピオンに輝いた。

コースのキャラクターを考慮すれば、決勝レースで抜きつ抜かれつのバトルを展開するのは極めて難しいギリギリのバトルこそトップドライバーたちが見せる最高のパフォーマンスではあるが、そのチャンスはそう滅多にないと思っていいだろう。そう、すなわち岡山の戦いを制するために必要となってくるのは、予選での好ポジションの他ならない。ライバルに先んじるために、まず予選でライバルの前に出ること。これが最大のミッションとも言えるだろう。

加えて、予選でいい走りをするために必要なのは、満足のいくアタックができるクルマ。岡山のユニークなコースレイアウトをよく理解した上でセットアップすることが求められる。幸い、3月末にはこのサーキットで公式テストが行なわれており、各チーム、ドライバーとも走り込んだ上で多くのデータ取りを進めている。ただ、天候という点では気温、路面温度とも大きく異なってはしまうが、それは去年のレースデータを参考にしてしっかりと準備してくることだろう。そしてセットアップが決まったクルマでアタックするドライバーにとって大事になってくるのが、そのタイミングだ。ノックアウト方式の予選を採用するSUPER FORMULAならではの難しさが存在する。狭くて距離の短いサーキットともなれば、時にはトラフィックも発生する。よってどのタイミングでコースインするかを見極める力が重要となる。ピットの位置関係も相まって、ライバルとのポジション争いからバチバチと火花が飛んできそうだ。去年の石浦のように、いい流れを自分の方に向けるため、最善の努力をすることが勝利への近道になるのかもしれない。

本領発揮を目指すベテランドライバー、YHタイヤのパフォーマンスは?

開幕戦は山本尚貴が悩みに悩んだ末に予選でのセットアップを見つけ、最速ラップを叩き出してポールポジションを獲得した。そして決勝レースでも安定した走り、そしてチームの結束力を生かした戦略でもって戦いを制した。納得の行くレース運びを実行した山本は、先の岡山テストでトップタイムをマークしているだけに、開幕戦ウィナーとしての勢いを味方にして第2戦に挑んでくることだろう。一方で、優勝経験、シリーズチャンピオン経験者でもあるベテランドライバーにとっても、大いにチャンスがあると言っていい。不確定要素が増えれば増えるほど、彼らが築いてきた経験値という名の“引き出し”が有効となるからだ。戦いの行方が複雑になれば、改めて彼らの真の実力がいっそう輝きを増すに違いない。

さらに注目すべきは、今シーズンから装着されることになったヨコハマタイヤのパフォーマンスだろう。公式テストのときよりもぐっと気温が上がる状況の中、しかもタイトな走りが要求される岡山ともなれば、まだデータの少ない新しいタイヤのキャラクターをキチンと理解し、そのパフォーマンスを引き出せるドライバーが俄然有利となる。コース、タイヤにおける特性を誰よりも掌握したものがポディウムの真ん中に立つことになるだろう。

主なタイムスケジュール

・5月28日(土)
09:00~10:00     フリー走行
12:05~12:55     ピットウォーク
14:10~           公式予選(ノックアウト方式)
  14 : 10~14 : 30 Q1(19台→14台)
  14 : 40~14 : 47 Q2(14台→  8台)
  14 : 57~15 : 04 Q3
17:15~18:00     キッズピットウォーク

・5月29日(日)
09:00~09:30     フリー走行
11:40~12:30     ピットウォーク
15:00~         決勝(68Laps)





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