4月24日、三重県・鈴鹿サーキットにおいて全日本スーパーフォーミュラ選手権第1戦「SUZUKA 2&4 RACE」の決勝レースが43周にわたって行なわれ、ポールポジションからスタートを切ったNo.16 山本尚貴(TEAM 無限)がリードを保ち、パーフェクトウィン。幸先よいシーズンスタートを切った。
薄曇りの空の下、心なしか冷たく強い風が福中でスタートが切られた決勝レース。その中でもポールポジションスタートのNo.16 山本尚貴(TEAM 無限)が文句ナシのスタートダッシュを見せ、予選2番手のNo. 2 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)、そして予選4番手のルーキー、No.41 ストフェル・バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が3番手を奪取。一方、もうひとりのルーキーNo.20 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)は予選3番手を手にしていたが、フォーメーションラップスタート前にエンジンをストール。本来なら他車が通過してからエンジンを再始動してコースに向うのが正しい手順だが、メカニックによってエンジンを再始動した関口は、自身のポジションをキープしたまま隊列にジョイント。スタンディングスタートを切り、4番手でオープニングラップを終えた。
だが5周を過ぎて、スタート手順が違反対象とされた関口にはピットストップ10秒のペナルティが下される。これで4番手から最後尾へと後退する苦汁を飲まされた。このハプニングを除けばその後のトップ争いは、逃げる山本に対してやや遅れを見せはじめた国本、そして様子を伺うバンドーンというトップ3の順位は変わらず。そして、ヨコハマタイヤでの初レースで迎えたピット作業では、前半にピットインした車両によるタイヤ交換は見られたものの、レース折り返し以降のピットインでは、タイヤ無交換、給油のみでのコース復帰する車両が大半を占めた。
レース終盤に入ってもトップ3は安泰。だが一方で中盤のポジション争いは熱を帯び、オーバーテイクボタンを押しての応戦があちこちで繰り広げられる。とりわけ今回の予選では、チャンピオン経験者がアタック中のミスで後方順位に沈んだという背景もあり、レースでは彼らの速さ、強さが生かされ、ポジション変動を演出した。だがその一方ではペースアップに苦しむドライバーもおり、ひと筋縄ではいかない戦いの難しさが伝わる展開となった。
結果、トップの山本は最後まで自身のレースを守り切り、終盤は2番手以下に10秒以上の大差をつけて独走勝利。昨年の最終戦鈴鹿での勝利に続き、今年の初戦でも優勝。ヨコハマタイヤによる初ウィナーになった。2位の国本は、終盤、バンドーンに詰め寄られるシーンもあったが、ギャップを守り抜き、2014年第5戦オートポリス以来となる表彰台をゲットした。3位はバンドーン。F1スポット参戦ドライバーらしい高いスキルを余す事なく発揮、シリーズ初戦で表彰台に上がった。
■第1戦鈴鹿 決勝結果(TOP6)
1.No.16 山本尚貴(TEAM 無限)1:13’59.415、43Laps
2.No. 2 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)+11.710
3.No.41 ストフェル・バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)+13.194
4.No.34 小暮卓史(DRAGO CORSE)+16.758
5.No.10 塚越広大(REAL RACING)+23.270
6.No.3 ジェームス・ロシター(KONDO RACING)+25.199
