スーパーフォーミュラ2016 Round.7 - イベント・レースレポート

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スーパーフォーミュラ2016 Round.7

2016年11月2日

スーパーフォーミュラ最終戦鈴鹿、レース2の覇者はバンドーン。王座は国本の手に


全日本スーパーフォーミュラ選手権最終戦のレース2決戦は、タイヤ交換義務を伴う35周の戦い。気温22度、路面温度28度の中、見事なスタートを決めたのが予選2番手のNo.41 ストフェル・バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が抜群のスタートを決め、その勢いで1コーナーを制した。ポールポジションのNo. 1 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)は2番手、そして3番手には予選5番手から見事な加速を見せたNo.36 アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)、また予選6番手のNo.37 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)もポジションアップを決めてあとに続いた。一方、レース1の覇者で、タイトル争いをリードすることになったNo. 2 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)は、逆に勢いに乗れず、予選3番手から6番手まで後退してしまった。

タイヤ交換必須の戦いのため、各チームどのような戦略を採ってくるのかも見どころのひとつであったが、早くもオープニングラップを終えて6台がピットへと舞い戻る。中でも一貴はタイヤ交換に加え、給油も行い、コースへと復帰した。さらに2周目終了後には、13位スタートのNo.20 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)を含む3台がピットインを行なったのだが、関口は同時ピットインしていたNo.8 小林可夢偉(SUNOCO TEAM LEMANS)にピットアウト時に先行され、ポジションアップにつなげることができなかった。

序盤のピットインが落ち着くと、トップ争いはバンドーンと石浦の一騎打ちに。一方、3番手のロッテラーはトップ2台に差をつけられる。しかし、12周終了時にピットインしてタイヤ交換と短時間の給油を済ませてコースに復帰すると、ペースアップを開始する。そして16周終了時には、トップのバンドーンとこれを追う石浦が同時ピットイン。タイヤ交換と給油をそつなく作業を済ませてコースに復帰した。

レースは折り返しを過ぎ、23周目。スプーンカーブ2つ目の立ち上がりでスピンし、クラッシュを喫す。これを受け、セーフティカーがコースインし、さらにその翌周には国本とNo.3 ジェームス・ロシター(KONDO RACING)がピットイン、タイミングよくコースに復帰するチャンスをモノにした。SCランが終わり、レースが再開したのは27周目から。この際、トップのバンドーンが完璧なリスタートを披露する。シケイン手前で絶妙なスローダウン、そこからの加速に2番手の石浦は翻弄され、一気に差をつけられてしまった。逃げるバンドーン、追う石浦の背後にはロッテラーが虎視眈々と逆転を狙って猛追を開始し、緊迫の上位争いが再燃した。

ところが、それからほどなくしてNo.16 山本尚貴(TEAM 無限)が最終コーナーで挙動を乱して単独クラッシュ。再びセーフティカーがコースインする。そのリスタートは32周目。チェッカーまで残り4周。そしてここから激しいバトルが幕を開ける。まず、3番手のロッテラーが31周目のシケインで前の石浦に迫ると、1コーナーまでに石浦を逆転して2番手に浮上。さらに前を行くバンドーンに猛追し始める。

一方、その後方で4位争いを展開していたNo.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)とNo.10 塚越広大(REAL RACING)がサイド・バイ・サイドの末に、塚越が痛恨のオーバーラン。さらにコースへ戻ってきたときに、コース上のロシターと接触。フロントウィングを傷めたロシターはピットインを強いられ、ポイント獲得のチャンスを喪失した。そしてこのアクシデントによって、国本が6番手に浮上する。仮にランキング暫定トップの国本が6位キープ、そしてロッテラーが逆転して優勝した場合、1点差でロッテラーが大逆転王者を果たすだけに、ロッテラーは気迫あふれる走りでトップのバンドーンに迫っていく

周回ごとに2台の差は縮まる一方で、トップのバンドーンはそつなく安定した走りで応戦。まだ使い切っていなかったオーバーテイクシステムを有効活用し、見事にロッテラーの猛攻をシャットアウト! 今季2度目の勝利は、シーズン最後の戦いそして彼自身にとって、スーパーフォーミュラ卒業レースでの有終の美を飾る幕引きとなった。2位ロッテラーに続いたのは、石浦。そして国本が6位でチェッカー。最終戦で逆転シリーズチャンピオンの座を射止めている。

■最終戦・レース2 決勝結果(TOP6)

1.No.41 ストフェル・バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)35Laps
2.No.36 アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)+0.726
3.No. 1 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)+3.988
4.No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)+6.471
5.No.65 ベルトラン・バゲット(NAKAJIMA RACING)+8.500
6.No. 2 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)+13.012

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2016年11月2日

スーパーフォーミュラ最終戦鈴鹿、レース1を国本雄資が制す!


10月30日、三重・鈴鹿サーキットにおいて、全日本スーパーフォーミュラ選手権最終戦のレース1が行われた。午前の決勝は19周。ピットインの必要がない“ガチンコ”バトルだ。この戦いを制したのは、予選2位からスタートを切ったNo. 2 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)。初タイトル獲得のチャンスをグッと引き寄せる結果となった。

岡山でトップフォーミュラでの初優勝を果たした国本。それ以降、安定した走りを見せるようになり、最終戦を前に、ランキングは2位へと浮上。さらに、前日の予選ではレース1を2位、レース2を3位で終え、勢いをも味方につけた。一方、ランキングトップにいたNo.20 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)は、予選13番手と出遅れたことから、レース1での結果によって、シリーズタイトルを巡る勢力図に大きな変化は避けられない状態となった。

午前9時45分、レッドシグナルが消灯し、好スタートを決めたのは、国本。これに予選4番手のNo.36 アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)が続き、逆にポールスタートのNo.1 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)は3番手に甘んじた。逃げるトップ国本に対し、ロッテラーも追随するものの、近づけばダウンフォースが抜け、逆転には至らない。ロッテラーは最後の最後まで国本のミスを待つような走りとなってしまい、そのまま周回を重ねることになった。一方の石浦は、クルマのバランスが芳しくなく、ペースアップならず。結果、3台はオープニングラップからポジション変動なしにレースを終えた。

一方の関口。スタート直後の1コーナーでポジションアップに成功、2周目には9番手まで浮上する。さらに中盤には、前を行くNo.41 ストフェル・バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)の背後に迫る。関口はシケインからメインストレートにかけて、何度も逆転のチャンスをうかがったが、バンドーンの好守によって行く手を阻まれる。そんな好バトルの中、13周目のシケイン2つ目出口で2台が接触。関口が背後からプッシュした形となり、バンドーンはくるりと回ってストップ。代わって8位にポジションアップした関口だったが、のちに30秒加算のペナルティを受けて、18番手フィニッシュ扱いになった。

結果、優勝の5点、ボーナスポイント3点を手にした国本が、レース2を前に暫定ランキングトップへと浮上。関口は2位に下がり、ロッテラーは3番手をキープしている。午後からのレース2に向け、また、タイトル獲得に向け、俄然優位に立ったのは、国本であることには違いない。

■最終戦・レース1 決勝結果(TOP6)

1.No. 2 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)31’58.809  19Laps
2.No.36 アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)+1.772
3.No.  1 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)+13.087
4.No.40 野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)+22.140
5.No.37 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)+24.143
6.No.65 ベルトラン・バゲット(NAKAJIMA RACING)+24.951

 

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2016年10月30日

スーパーフォーミュラ最終戦鈴鹿、石浦宏明がレース1、2のポールポジションを獲得!


10月29日、三重・鈴鹿サーキットにおいて、全日本スーパーフォーミュラ選手権最終戦の予選が行われ、ディフェンディングチャンピオンのNo. 1 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)がレース1、レース2の両方でポールポジションタイムをマークする活躍。シリーズランキング5位から逆転王者を狙うこととなった。

4月下旬に開幕戦を迎えた2016年シーズンもついに今回の鈴鹿大会をもって最終戦となる。今年はF1予備軍のストフェル・バンドーンが日本最高峰の“ガチンコレース”に参戦するという話題性もあり、注目が集まった。実際、そのバンドーンはシーズン途中に来季のマクラーレンデビューを実現、スーパーフォーミュラで得た貴重な経験を、来シーズンはF1の世界で活かしたいとコメントしている。なお、今大会は例年どおり、レース1、レース2での展開となり、通常とは異なるポイントシステムをもって実施される。また、自力でチャンピオン獲得の可能性があるドライバーは最終戦を前に6名。ルーキーのNo.20 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)をトップに僅差でタイトル争いを繰り広げるという、近年稀に見る展開となっている。

見どころの多い最終戦の予選は、まずQ1でレース1のグリッドが決定する。気温22度、路面温度27度の中、早速ニュータイヤを装着してアタックを開始。まずは石浦がトップへと躍り出た。その後、ピットインして再度セッティングの微調整に取り掛かり、2セット目のニュータイヤでアタックを再開する。そこでトップタイムを塗り替えたのは、やはり石浦。自身のベストタイム更新に成功し、これに、僚友のNo. 2 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)、No.40 野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)が続いた。その一方で、暫定ランキングトップの関口は、2セット目のタイヤでのアタックでタイムを思うように縮めることができず、13番手というまさかの結果に留まった。

Q2には14台が出走。ここで上位8台がQ3に進出し、レース2のグリッドを競うことになる。Q2でトップタイムを奪ったのは、国本。これに石浦、バンドーン、野尻が続きQ1の勢いがそのまま継続した形となった。そんな中、Q1で厳しいアタックを強いられた関口は、Q2でもタイムを伸ばすことができず苦戦。結局13番手のままで終わり、Q3進出ならず。決勝での上位入賞、タイトル獲得の行方に暗雲が立ち込めることになった。そして迎えたQ3。上位8名がレース2のグリッドを決めるセッションでもある。みなニュータイヤでのアタックに挑み、まず国本が1分37秒224をマークした。また、負けじと石浦が各セクターでこれを上回るタイムを叩き出し、メインストレートに戻ると、1分37秒026の数字を刻み、トップへと躍り出ることに成功した。残る選手もQ2の自己ベストを上回る好走を見せたが、トップ石浦のタイムには及ばず。ただひとり、バンドーンが石浦と国本の間に割って入り、1分37秒031をマーク。トップ石浦とは、なんと1000分の5秒差というごく小さなものだった。結果、石浦はレース1、2でダブルポールポジション獲得に成功している。

なお、通常のレース同様、ポールポジション獲得ドライバーには1点が計上されるが、今日の予選で2回のポールを手にした石浦には、計2点が計上されることになり、この結果、ランキングも4位に浮上。シーズン最後の2レースで、逆転タイトル獲得の可能性を一気に引き寄せた。

 

■最終戦鈴鹿 予選結果(TOP6)

◎レース1(Q1結果)

1.No. 1 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)1’37.453
2.No. 2 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)1’37.801
3.No.40 野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)1’37.833
4.No.36 アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)1’37.884
5.No.65 ベルトラン・バゲット(NAKAJIMA RACING)1’37.941
6.No.37 中嶋 一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)1’38.048

◎レース2(Q3結果)
1.No. 1 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)1’37.026
2.No.41 ストフェル・バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)1’37.031
3.No. 2 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)1’37.224
4.No.40 野尻智紀(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)1’37.438
5.No.36 アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)1’37.537
6.No.37 中嶋 一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)1’37.626

 

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2016年10月26日

SUPER FORMULA第7戦鈴鹿 プレビュー


渾沌とするチャンピオン争い。戴冠するのは果たして誰?

早いもので、ついにシーズン最後の戦いを迎える今年度の全日本スーパーフォーミュラ選手権。その最後の舞台となるのは、今年の開幕を迎えた三重・鈴鹿サーキット。毎戦覇者が変わる展開が続き、前回のSUGOでようやく2勝目を手にしたドライバーがただひとりという、近年稀に見る激戦となっているだけに、そのシーズンエンドがどのような形で幕引きを迎えるのか、実に楽しみなイベントとなりそうだ。

■なるか!?、ルーキーチャンピオン誕生

第6戦を終えてポイントランキングトップに立つのは、No.20 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)。今季2度目のポールポジションを獲得、決勝ではスタートダッシュを決め、順風満帆のレース運びを見せていた。途中、まさかのセーフティカーランとなり、築いたマージンを一瞬にして喪失するという不運が襲うハプニングが発生。雲行きが一気に怪しくなる中、関口はそれを見事に跳ね返し、怒濤の追い上げで逆転に成功。自らの力で今季2勝目を文字通り“もぎ取る”こととなった。その試合巧者ぶりたるや圧巻で、とてもルーキーとは思えぬ役者ぶりに、ベテランの外国人ドライバーも舌を巻いたはずだ。

現時点でトップ関口と、ランキング2番手につけるNo.2 国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)とのポイント差は4.5点。また、3番手のNo.36 アンドレ・ロッテラー(VANTELIN TEAM TOM’S)とは6点、4番手のNo.37 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM’S)とは8点、そしてディフェンディングチャンピオンであるNo.1 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)と来シーズンはF1フル参戦を実現させるNo.41 ストフェル・バンドーン(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)とは9点の差がある。この中でチャンピオン経験者は、ロッテラー、一貴、そして石浦の3人。これに対し、国本とバンドーンは、ともに2レース制で開催された第5戦岡山の勝者であり、加えてスーパーフォーミュラでの初勝利を挙げたばかり。実に対照的なライバル達が関口のタイトルを阻止すべく、最終決戦に挑むことになる。

■今季初優勝を目指して

最終戦としてチャンピオン争いに注目が集まるのは、当然のことだが、その一方で今シーズンの初優勝を目指す戦いもあることを忘れてはならない。興味深いのは、チャンピオン争いをしながらも、今季まだ未勝利のドライバーがふたりいる。ロッテラーと一貴のふたりだ。トムスのふたりは、今季、絶対的な強さでレースをしたという印象が正直薄い。また、一貴においては、第5戦第1レースでポールポジションを獲得しながらも、正規グリッドに付く際、場所を間違えるというまさかのミスを犯し、最後尾グリッドへの降格というペナルティーを課せられ、優勝のチャンスを自ら逃してしまったという不運があった。それだけに、ベテランのふたりこそ、勝ってシーズンを締めくくりたいという気持ちがなおさら強いのではないかと思われる。

さらに、シーズン開幕から、自身の言葉を借りると“まだ開幕していない”No.8 小林可夢偉(SUNOCO TEAM LEMANS)の存在にも着目したい。大小さまざまなトラブルに見舞われることも少なくなかった可夢偉。キラリと光る速さを感じさせることはあっても、それがレースウィークを通してしっかりと披露できない悔しさが沸々と溜まっている状況を打破するために、今年最後の戦いでしっかりと帳尻を合せてくることができるのか。先のWEC(世界耐久選手権)では、アウディ、ポルシェの怒濤の追い上げを封じ込め、No.6 トヨタTS050ハイブリッドを今季初勝利へと導いた強運の持ち主だけに、最終戦の鈴鹿でその底力を発揮することに期待がかかる。

なお、鈴鹿のイベントは伝統のJAFグランプリのタイトルが懸けられている名誉ある大会でもある。また、これまで同様に2レース制での展開となる。予選Q1の結果がレース1のグリッドとなり、Q3での最終結果がレース2のグリッドとして採用されるため、いつも以上に緊迫のアタック合戦が繰り広げられることだろう。そして迎える日曜の決戦。まず、午前中のレース1はピット作業の義務付けがないスプリントレーススタートがすべてを決めるといっても過言ではない戦いになるはず。そして午後のレース2はピットストップを伴う一戦。そこにはチーム戦略が含まれるため、まさに集大成のバトルが待ち受けていることだろう。泣いても笑っても最後の決戦。そこで勝利の女神に一番愛されるのは、果たしてどのドライバーなのか。その結果を見届けたい。

 

■主なタイムスケジュール

・10月29日(土)
09:10~10:10     フリー走行
10 : 25~10 : 40  サーキットサファリ
12:00~12:50     ピットウォーク
14:15~           公式予選(ノックアウト方式)
  14 : 15~14 : 35 Q1(19台→14台)
  14 : 45~14 : 52 Q2(14台→  8台)
  15 : 02~15 : 09 Q3
16:30~17:00     キッズピットウォーク

・10月30日(日)
09:00~09:45     スタート進行
09 : 45~      決勝レース1(19Laps)
11:50~12:40     ピットウォーク
14:00~14:45     スタート進行
14:45~      決勝レース2(35Laps)
16 : 30~16 : 50  シーズンエンドセレモニー



2016年10月1日

SUPER GT第7戦タイ プレビュー シーズン大詰め! 戦いは海外へ!


先月末の鈴鹿戦で、3連続での真夏の戦いが終わったSUPER GTだが、次なる舞台は日本を離れ、タイへと長距離移動。日本では厳しい残暑も少しずつ遠のき、秋の便りが聞こえてきたが、現地のタイはちょうど雨季真っ只中。加えて気温も高く、またしてもハードな戦いがGTドライバーを待ち受けているようだ。今回で3度目のシーズンに入るタイでの一戦は、果たしてどのような展開を見せるのか。国内サーキットよりも不確定要素が多い海外戦ならではのドラマが待ち受けているかもしれない。

■シーズンタイトルの行方を占う一戦に


タイの東北部ブリーラム県に誕生したチャン・インターナショナル・サーキットが完成したのは2014年。初年度のGT戦では、新しいレーシングコースの路面コンディションが未知数で、ドライバーはもちろん、チーム、そしてタイヤ供給メーカーもが手探りの中から高い経験値をフル活用し、結果を残してきた。そして2年目は1年目のデータをもとに、タイヤにやさしい走りを見せる努力を重ね、戦いを繰り広げている。アップダウンが比較的少なく、フラットなイメージが先行するサーキットは、長いストレートが3本、中高速コーナーを巧みに組み合わせたレイアウトで、一見、単純に感じるが、ドライバーのインプレッションはそうとも言えない。思った以上にチャレンジングで攻め甲斐があり、エスケープゾーンもたっぷり用意されているため、果敢な走りができると概ね好評なのだ。

そうなってくると、俄然興味が湧いてくるのが予選でのタイムアタック。雨季とはいえ、気温が高く、ドライであればタイヤへの負荷はやはり高くなる。いわゆるタイヤの「おいしい」ところを使いこなし、まずいいスタートを切ることが先決となる。さらには決勝での安定したタイムを刻むことで、ひとつでも上のポジションを手にいれようと目論んでいるはずだ。決勝で手堅い展開に持ち込むためには、まずは予選でのチャレンジが重要になってくる。去年は第3戦(6月下旬)として実施され、気温40度、路面温度においては、なんと60度というの酷暑の中、タイムアタックが行われた。今年は10月ということもあり、これよりも幾分低い気温、路面温度での走行になるだろうが、日本でのコースコンディションよりは厳しいはず。より早く適応できるチームが、ライバルを先行することだろう。


■相性の良さは、GT-R勢。しかし、RC Fも侮れない。


昨年のポールポジションを手にしたのは、No.38 ZENT CERUMO RC Fを駆るベテラン立川祐路。今シーズン序盤は思うような結果に結び付かないレースが続いていたが、先の第6戦では、これまで未勝利だった鈴鹿を制しており、今、勢いに乗っている。確かにウェイトは重いが、それはタイトル争いするライバルとて同じこと。そういう意味では、GT-R勢の存在は侮れないだろう。

昨年のタイ戦を制したのは、今年No.46 S Road CRAFTSPORTS GT-Rを駆る本山哲。一昨年はポールポジションを手にしている。今季はパートナーこそ違えど、安定感たっぷりの戦いを見せており、このタイでシーズン初勝利を狙ってくる可能性も高い。一方、開幕から連勝を果たし、現在も暫定ランキングトップを快走するNo.1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)も秘かに好機をうかがっているのではないだろうか。ライバルより重いウェイトの状態で彼らとほぼ互角の戦いを見せることができれば、ポイント争いでライバルに差を詰められることも避けることができる。タイトルへの近道を考えれば、この一戦が持つ重みは大きいだろう。

タイヤに厳しい可能性がある、と書いたものの、実のところ、このタイ戦では毎年タイヤ無交換を敢行するチームがいることを忘れてはならない。まず予選で出来る限り上位に悔い込み、決勝ではタイヤに負荷をかけず、安定したラップタイムを刻むことができればライバルを欺くこともできる。ギャンブルのように思えるが、そうではなく、綿密に計算されたハイレベルの戦略を完遂できるかどうか、なのだ。当然、それなりのリスクも伴うだけに、果たして、今年はこの難題にチャレンジするチームが現れるのかどうか。それも楽しみのひとつとして期待したい。


■GT300はまたもマザーシャシーvsGT-Rか?


GT300クラスにおけるチャンでの過去2戦は、FIA GT3としてのGT-Rが連勝。一方、シリーズ戦で暫定ランキングトップはJAF GT勢が1-2位、BMWが3番手につけており、GT-Rを駆るNo. 3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/ヤン・マーデンボロー組)はランキング4番手につけている。GT500クラス同様に、僅差のランキング争いだけに、やはり着実に結果を残したいと願うチームがほとんどだろう。

いずれにせよ、まだまだデータが少ない海外サーキットでの一戦であることには違いないだけに、ドライバーの力量はもちろん、チームとしての総合力を武器に、不確定要素に打ち勝つ底力を発揮したとき、そこに勝利の女神が舞い降りてくるはずだ。


■主なタイムスケジュール(現地時間・日本との時差ー1時間)


10月8日(土)
08:00 – 08:50 オープンピット
10:00 – 11:45 公式練習
 10:00 – 11:25 : GT500 & GT300
 11:25 – 11:35 : GT300
 11:35 – 11:45 : GT500
13:15 – 14:30 ピットウォーク
15:00 – 15:35 ノックアウト予選_Q1
 15:00 – 15:15 : GT300
 15:20 – 15:35 : GT500
15:45 – 16:17 ノックアウト予選_Q2
 15:45 – 15:57 : GT300
 16:05 – 16:17 : GT500

10月9日(日)
09:50 – 10:20 ピットウォーク
13:50 -          スタート進行
15:00 -      決勝レース(66Laps)





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