スーパーフォーミュラ2015 Round.1
スーパーフォーミュラ第1戦鈴鹿、レースはロッテラーが完勝!
4月19日、三重県・鈴鹿サーキットにおいて、全日本選手権スーパーフォーミュラ第1戦「SUZUKA 2&4 RACE」の決勝が行われ、クリアスタートでホールショットを奪ったアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM’S SF14)が独走。自身21回目となる優勝を飾った。
前日の予選後、3位に沈んだロッテラーは記者会見でもどことなく機嫌が悪く、「去年のクルマはパワーもスピードもあってドライブが楽しかったが、今年は使えるタイヤの本数も減り、パワーも減り、すべてが減少方向にあって残念」と、悔しさともの愚痴とも聞こえるコメントを残していた。
だが、日曜日の決勝でどんぴしゃりのスタートを決めると、あとは早くも“ロッテラー独走劇場”を上演。去年までどちらかというと苦手意識が先行していたスタートを完璧に決めて勢いに乗った。僚友の中嶋一貴もスタートをうまく消化し、オープニングラップで5位から2位まで浮上。2台でレースを引っ張っていったが、中嶋はロッテラーの速さから少しずつ遅れ始め、以後は予選でポールを獲得しながらも、スタートで精彩を欠いて3番手に後退した山本尚貴(TEAM 無限 SF14)からの猛攻を気にしながら走行する展開となった。
逃げるロッテラー、後方の山本の存在を強く意識しながら周回する中嶋、そして懸命のプッシュを見せた山本。三人三様の戦い方になったが、極めてプレッシャーが低かったのは、トップのロッテラー。完全にレースを掌握していたといえる。一方2位争いの中嶋と山本は、ピットインのタイミングで順位が入れ替わる可能性が高く、どちらが先に戻ってくるかに注目が集まった。結果、先に動いたのは、中嶋。その翌周に山本が続き、山本の後にロッテラーがそれぞれピットインを済ませた。作業時間が一番長かったのは、追う山本。だが、フレッシュタイヤでの猛追はすさまじく、中嶋は応戦に追われるばかり。その間にロッテラーの独走を完全に許してしまった。
レース終盤、これまでの猛攻が響いたのか、ファイナルラップで山本のクルマが急にスローダウン。エンジンブローを引き起こし、デグナー手前のイン側にクルマを止めている。クルマを降りた山本は天を仰いで悔しさをあらわにした。まさかの結末となった戦いだが、ロッテラーが開幕ウィナーとなり、2位には中嶋。そして山本のトラブルによって自動的に3番手に浮上したのが、予選2位のナレイン・カーティケヤン(DOCOMO DANDELIAN M41S SF14)。日本のレースにおける初表彰台を手にしている。
■第1戦鈴鹿 決勝結果(TOP6)
1.No. 2 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TOM’S SF14)1:14’01.371、 43Laps
2.No. 1 中嶋一貴(PETRONAS TOM’S SF14)+9.484
3.No.41 ナレイン・カーティケヤン(DOCOMO DANDELIAN M41S SF14)+27.706
4.No.19 ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(LENOVO TEAM IMPUL SF14)+38.999
5.No.38 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING SF14)+40.079
6.No.64 中嶋大祐(NAKAJIMA RACING)+43.079
