ニューマシンによる開幕戦を終え、迎えるSUPER GT第2戦。その舞台は静岡・富士スピードウェイだ。「FUJI GT500km RACE」は、岡山とはひと味もふた味も異なる戦いが期待できる一方、GT500マシンにおいては、まだ経験のない長距離を走る戦いとなる。ゴールデンウィーク真っ只中、世界遺産の富士山をバックに爆音をとどろかせるモンスターマシンの戦いを目に焼き付けよう!
■第2戦の今回も、「ニュー」なものに注目!
大幅な規則変更となった今シーズンのGT500。刷新された戦闘マシンには新たな要素がぎっしりと詰め込まれているのはご存知のとおり。開幕戦の岡山では、戦闘モードたっぷりのルックスを披露し、新たに身に付けたハイスピードのポテンシャルを余すことなく発揮した。
とはいえ、1戦を終えた時点で各メーカー、チームにおいて「やらねばならないこと」は依然として山積状態でもある。「より速く、より強く」の態勢でライバルに先制しなければ、長いシーズンを戦ってはいけない。そんな強靭な思いでみんなが着々と闘いに向けての準備を進めてきた。正直なところ、開幕戦ではLEXUS RC F勢が好調さをしっかりアピール。NISSAN GT-R勢は安定した速さを見せていたものの、レース中のハプニングに関わることになったチームが多く、惜しい展開となった。一方でこれとは対照的だったのが、ホンダ勢。Honda NSX CONCEPT-GTは精彩を欠くパフォーマンスに甘んじる結果となり、苦汁をなめた。となれば、今回の富士は「どこまでリカバリーできたか」がひとつの着眼点となる。強化、熟成という煮詰めの作業をいち早く高いレベルで用意しているかが、ライバルを出し抜くポイントとなるだろう。
■岡山よりも200km長。“耐久”の要素を味方につけろ!
開幕戦の岡山は300kmレース。だが、今回の富士はその1.6倍強となる500kmだ。オフシーズンのテストでは、セットアップよりも初期トラブルのシューティングや共有パーツ搭載時の確認など、これまで以上に作業に時間を要する内容が多く、存分なロングランを行っているチームはほぼないと思われる。つまり、オフシーズン、そして開幕戦のデータをもとに、500kmにおける戦略を準備しなければならないのだ。長距離に加え、富士では長いメインストレートでトップスピードが大きく伸びるだけに、マシントラブルの可能性も比例して高くなるのでは? という勘ぐりもなくはない。未知の世界に挑む勇者の姿をしかと見守りたい。
■GT300は「黒船」vs「ハイブリッド」!?
開幕戦の岡山で観客を魅了したのは、BMW Z4の抜きん出た戦闘力。3位表彰台に上がったMercedes-Benz SLS AMG GT3を駆るチームドライバーは、「彼らのパフォーマンスに追い付くことは不可能」と早速白旗モードとなっていたが、果たして富士ではその勢力図に変化が見られるのだろうか? 実力あるチームが投入するBMW Z4は昨シーズンよりもそのパフォーマンスが上がっているのは確かであるが、開幕戦の勝利によってハンディウェイトが搭載されるため、富士の長いメインストレートではどの程度の影響があるのか、まずは要チェックだ。
この“黒船集団”に負けじと気を吐くのが、国産勢のハイブリッド車だ。豊富なデータと実績をもって挑む中、開幕戦でポールポジションを獲得しているプリウスは富士との相性も良い。もちろん、もうひとつのCR-Z GTも虎視眈々と飛躍を目論んでいることだろう。
ゴールデンウィークとあって、サーキット場内ではレースのほかにたくさんのイベントがスケジュールされている。家族、カップル、あるいは友達どおしで楽しい時間を過ごしてみては?
■主なタイムスケジュール
5月3日(土)
07:20 – 08:10 オープンピット
09:00 – 11:00 公式練習
09:00 – 10:40 : GT500 & GT300
10:40 – 10:50 : GT300
10:50 – 11:00 : GT500
12:00 – 12:50 ピットウォーク
14:00 – 14:30 ノックアウト予選_Q1
14:00 – 14:15 : GT300
14:15 – 14:30 : GT500
14:40 – 15:12 ノックアウト予選_Q2
14:40 – 14:52 : GT300
15:00 – 15:12 : GT500
17:05 – 18:05 GTキッズウォーク
4月6日(日)
08:30 – 09:00 フリー走行
09:10 – 09:25 サーキットサファリ
10:30 – 11:20 ピットウォーク
12:50 – ウォームアップ
14:00 - 決勝 110Laps(500km)
17:15 – 18:15 グランドフィナーレ