「シーズン折り返しを迎え、ドライバーのヤル気と本気が炸裂!」
2013年のシリーズ折り返しを迎えたSUPER FORMULA。第4戦・栃木のツインリンクもてぎでの戦いを前に、第5戦として韓国・インジェスピーディウムでの開催中止が正式にアナウンスされ、スーパーフォーミュラとして初めての国際戦が幻となったのは残念だが、ドライバーを筆頭に、チームはまず後半戦を目前に、それぞれの課題や目標に向ってより努力を重ねていくことになる。
■夏休み最初のSFレース、予選は新たなアタック方式を採用
戦いの舞台となるツインリンクもてぎは、いわゆるストップ&ゴーといわれるテクニカルなコースレイアウトを持つ。走っては止まり、止まってはまた走り出すというシンプルな作りだからこそ、クセがある。何ら問題ないと思われたコースでミスをしでかすと、もう万事休すだ。パッシングポイントも少なく、いくらブレーキング競争でライバルを上回っても、周回を重ねるだけで、逆転に持ち込むのは至難の業。エンジンこそ違えど、同じシャシーで戦うフォーミュラレースならではの難しさがここにある。
それだけにまずは予選で好位置を狙うことが先決なのだが、さらに今回は、もてぎだけのスペシャルメニューが予選セッションに用意されている。この新たなアタック方式はQ1とスペシャルステージのセッションで構成されるのだが、全ドライバーはまずQ1に出走し、トップ8番手以内に入ろうと躍起になるのは必至。リズミカルにクルマを操り、スペシャルステージへの出走チャンスを手にした8選手は、次のセッションで単独のアタックを行い、タイムを競う。出走順はQ1での結果を元に、8-7-6番手…の順にコースインし、インラップ後のワンラップ・アタックに全てを賭ける。たった1周を巡っての様々なドラマも待ち受けていそうで、目が離せない。
■初優勝?連勝? ズバリ、誰が勝つ?
シリーズチャンピオンの行方もそろそろ方向が見えてくる今回、今シーズン、すでに連勝しているのは、第2、3戦で出走したアンドレ・ロッテラー。世界耐久レースとの掛け持ちゆえ、全戦での参加は不可能なのだが、参戦すれば勝利する、というとてつもない強さをアピールしている。そのロッテラー同様、速さを全面的に見せつけているのが、ロイック・デュバルだろう。前回は、パーフェクトな予選でポールポジションを獲得。だが、決勝では痛恨のピットミスが尾を引き、今季初となるはずだった勝機を失った。それだけに、今大会では、より強い戦いで優勝しようと目論んでいるはずだ。
過去のチャンピオンを見る限り、もてぎ戦で勝利するパターンが結構多い。難コースに強さを発揮できるのは、チャンピオンの証でもあるのか。だとすると、タイトル獲得経験者の松田次生やジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ、そして伊沢拓也らの走りからも目が離せない。
一方で、波にのっているドライバーが山本尚貴だろう。このもてぎは地元サーキットとなり、自身の思い入れも深い。今シーズンはチームとのコミュニケーションも密に取れており、結果を残す事で着実に進歩をしているのは明らか。表彰台への足がかりはすでに出来ているだけに、あとはその真ん中にいち早く立ちたいと願うのはモチロン、それをこのもてぎで実現させようと、相当意気込んでいることだろう。
■数々のイベントも目白押し
期間中、もてぎはスーパーフォーミュラレースの他に、全日本F3選手権をはじめ、全日本ロードレースJ-GP2、3などのカテゴリーレースが行われる。さらに、夏休みとあって、土曜日の午後5時30分からは、前夜祭を開催。サイン会や、CR-Z内トレースなどさまざまな催しが盛りだくさんに用意されており、ホットな戦い&イベントで盛り上がること、間違いナシだ。
◎全日本選手権スーパーフォーミュラ第4戦 もてぎ
・8月3日(土):予選日
08:30 – 09:30 フリー走行
11:20 – 12:00 ピットウォーク
13:05 – 13:35 公式予選1回目(Q1)
13:50 – 公式予選スペシャルステージ
16:35 – 17:05 キッズピットウォーク
17:10 – 前夜祭
・8月4日(日):決勝日
08:50 – 09:20 フリー走行
09:20 – 09:30 スタート練習
11:55 – 12:45 ピットウォーク
14:50 – グリッドウォーク
14:50頃 – 15:05頃 KIDSグリッドウォーク
15:15 – 決勝(52Laps)
・併催イベント
Honda Sports&Eco Program CR-Z 10リッターチャレンジ
全日本F3選手権シリーズ第10&11戦
全日本ロードレース選手権シリーズ J-GP2、GP3 第5戦
Text : 島村元子 / Motoko SHIMAMURA