スーパーフォーミュラ2013 Round6
スーパーフォーミュラ第6戦SUGO、デュバルが今季初優勝!
9月29日、宮城・
レースウィーク中、
スタートで気持ちわずかにスタートが鈍ったポールシッターのデュ
迫力満点のオープニングラップを終えたが、
一方、ピットインのタイミングをずらしたのが、小暮卓史(
その後、2台の接触に対し、
レースは最終盤、56周目に4度目のSCがコースイン。
2位ロッテラーに続いたのは、山本。4度目のリスタートで、
最終戦は2レースで開催されるスーパーフォーミュラ。
・第6戦SUGO 決勝結果(TOP6)
1.No.08 ロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)1:37’08.879
2.No.02 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S)+0.041
3.No.16 山本尚貴(TEAM 無限)+2.520
4.No.39 国本雄資(Project μ/cerumo・INGING)+4.640
5.No.20 松田次生(Lenovo TEAM IMPUL)+5.224
6.No.03 安田裕信(KONDO RACING)+9.103
記事・写真:島村元子/ TEXT&PHOTO : Motoko SHIMAMURA

スーパーフォーミュラ第6戦SUGO、デュバルが今季2度目のポール獲得
9月28日、秋晴れの快晴に恵まれた宮城・スポーツランドSUGOにおいて、全日本選手権スーパーフォーミュラ第6戦の予選が行われた。Q1を含む3度のタイムアタックで最速ラップを叩き出したのは、ロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)。自身今シーズン2度目となるポールポジションは、チャンピオンタイトルを目指すランキング2位の立場として最良の結果を導くことになった、
朝は雲ひとつない青空が広がったSUGO。安定した天候ながら、フリー走行中の路面コンディションは滑りやすい状態で、各ドライバーともクルマのセットアップに苦心した。そんな中、デュバルがトップタイムをマーク。今シーズン果たしていない優勝に向けて好スタートを切ることになった。
その後、ピットウォークを経て迎えたノックアウト方式の予選。まずユーズドタイヤを装着した状態でアタックに入ったQ1。予選用にセットアップしたクルマのコンディションを確認し、ニュータイヤでのアタックに向った。ここでもデュバルはトップタイムをマーク。これに僅差で山本尚貴(TEAM 無限)、小暮卓史(NAKAJIMA RACING)らが続いた。
その後のQ2では、ディフェンディングチャンピオンの中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM’S)がトップにつけ、デュバルは2番手時計。安定した速さをしかとアピールすると、その勢いのままQ3へと突入した。参戦台数19台からQ1、Q2を経て最終アタックとなるQ3へと駒を進めたのは8名。万全を喫してコースインしたデュバル。ライバル達が次々と自己ベストタイムをマークする中、その有終の美を飾るかのようなタイミングで総合トップタイムの1分06秒141のトップタイムをマーク。第3戦富士に次いで今シーズン2度目のポールシッターとなった。
現在、シリーズランキングでトップの座につけるアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S)は予選3番手、そしてランキング3番手の山本は2位スタートとなり、明日はタイトル争いを見せるドライバーが上位に集結。タイトでパッシングポイントが少ないSUGOのコースを味方につけることができるのは、一体どのドライバーか? 決勝の68周から目が離せない!
・第6戦SUGO 予選結果(TOP6)
1.No.08 ロイック・デュバル(KYGNUS SUNOCO Team LeMans)1’06.141
2.No.16 山本尚貴(TEAM 無限)1’06.343
3.No.02 アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S)1’06.368
4.No.01 中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM’S)1’06.414
5.No.32 小暮卓史(NAKAJIMA RACING)1’06.460
6.No.20 松田次生(Lenovo TEAM IMPUL)1’06.724
記事・写真:島村元子/ TEXT&PHOTO : Motoko SHIMAMURA

「タイトル獲得のターニングポイントは、ズバリ優勝!」
第5戦・韓国インジェでの一戦が開催中止となったため、およそ2ヶ月ぶりのレース開催となる全日本選手権スーパーフォーミュラ。第6戦の舞台となるのは宮城・スポーツランドSUGO、距離こそやや短いが起伏に富んだコースレイアウトを持ち、攻めがいのあるテクニカルコースとして知られている。と同時に納得のいくセットアップを見つけなければ、攻防戦に持ち込むことが難しくなる。ドライバーとチームによる総合力をしかと見せつけてこそ、この菅生戦のイニシアチブを取ることができるだろう。
■テクニカルコースでライバルをリードするカギとは?
現時点での天気予報を見る限り、菅生戦が行われる週末は安定した秋晴れに恵まれるようだ。中秋とはいえ、寒暖の差もあるこの季節ともなるとサーキットのある仙台市の山間部は肌寒さを覚える気温になる可能性もある。そんな中、見どころとなるのは、予選から始まるチャンピオンタイトル獲得への激しいバトルだ。
山間に位置するスポーツランドSUGOは、アップダウンのある高速サーキットで、中高速コーナーを合わせ持つ、やや距離が短いコースとして知られる。ステアリング操作が多く、いわゆるテクニカルコースだけにパワー勝負というよりは、ドライバーの巧みなステアリングさばきがコンマ数秒の争いをより過酷なものにすると言える。
■佳境を迎えるタイトル争い
第5戦韓国戦がキャンセルされたことにより、今シーズンのチャンピオン争いはこの菅生戦と最終戦の鈴鹿の2戦で争われることになった。佳境に入った中、現在、ランキングトップに立つのは、アンドレ・ロッテラー。世界耐久レース(WEC)との掛け持ちを強いられており、そのいくつかはレーススケジュールがバッティングしていることから、スーパー・フォーミュラへの全レース出走は不可能なのだが、そんな厳しい環境をもろともせず、第2、3戦で連勝し、第4戦でも2位入賞と申し分のない結果を残している。ランキング2位につけるロイック・デュバルもロッテラー同様に、WECを優先するスポット参戦。だが、しぶといレース運びで好成績を残し、この菅生戦では今季未達成の優勝を狙っていることだろう。
スポット参戦組ふたりがランキング1-2を占領する中、3番手につけるのが、日本人の山本尚貴だ。第2、3戦で連続3位を獲得。当の本人は表彰台の真ん中を目標としているのは当然だが、ここまで着実にポイントを積み重ねてきたのが功を奏した形だ。とはいえ、4番手との差もわずか。しかもそれがチャンピオン経験を持つ中嶋一貴とジョアオ・パオロ・デ・オリベイラのふたりとあれば、その争いも厳しいものになると思われる。
中でもディフェンディングチャンピオンの中嶋は、序盤戦で苦しみ、ようやく第4戦で今シーズン初勝利を達成。ここで勢いに乗らないと連覇の可能性はほぼなくなってしまう。というのも、トップのロッテラーと中嶋とのポイント差は13点。ポール・トゥ・ウィンという理想の形を達成して得られるポイントは11点であるためそう簡単な話ではないが、中嶋はもとより、チャンピオン争いの渦中にあるデュバル、山本、そしてデ・オリベイラもまずは誰よりも先にチェッカーを受けることが今大会のミッションになることは言うまでもない。
■ランキング1-2のふたりは菅生戦がラスト戦に
一方、ランキングトップと2位のふたりにとっては、この菅生戦が今シーズンラストレースとなる。というのも、最終戦の鈴鹿戦が彼らのメインレースであるWEC戦とバッティングしているからだ。
しかも、最終戦は2レース制が導入されており、通常のレースより獲得ポイントが多くなる。2レースの場合、単純に1レース開催時の倍数でポイントを獲得できるわけではなく変則的なポイント構成になるが、それでも2レースあればポイント獲得の機会が増えることには違いない。だからこそロッテラーを追うデュバルに限らず、ポイントリーダーのロッテラーも、ライバルたちより優位な地位に立ってプレッシャーをかけたいというのが本音。よって、彼らも今回の菅生戦は何が何でも「優勝」しておくことが必須条件になるのだ。
■インディ勝者の、あの選手が再び参戦!
昨年、前身のフォーミュラ・ニッポンでスポット参戦を果たし、久々に日本のレースで勇姿を披露した佐藤琢磨。今シーズンは開幕戦の鈴鹿に参戦、その後、アメリカに戻りシリーズ参戦中のインディ第3戦で日本人として初優勝を果たしたのは、記憶に新しい。その佐藤が再び東北の地を踏む。昨年、自身初となる菅生のコースを経験しているだけに、今年はさらなる飛躍に注目が集まりそうだ。
◎全日本選手権スーパーフォーミュラ第6戦 菅生
・9月28日(土):予選日
09:00 – 10:00 フリー走行
11:50 – 12:25 ピットウォーク
13:10 – 13:30 公式予選(Q1)
13:40 – 13:47 公式予選(Q2)
13:57 – 14:04 公式予選(Q3)
16:40 – 17:10 キッズピットウォーク
・9月29日(日):決勝日
09:15 – 09:45 フリー走行
11:05 – 11:35 ピットウォーク
14:50 – グリッドウォーク
15:00 – 決勝(68Laps)
・併催イベント
全日本F3選手権シリーズ第12&13戦
GAZOO Racing Netz Cup Vitz Race 2013 東北シリーズ第3戦
2013 MUGEN POWER Cup CIVIC One Make Race 第4戦
SUGOロードレースシリーズ第4戦 CBR250R Dream CUP
Text : 島村元子 / Motoko SHIMAMURA