SUPER GT 2013 Round5 概要 - イベント・レースレポート

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SUPER GT 2013 Round5

2013年8月16日

SUPER GT第5戦鈴鹿プレビュー


いよいよシリーズ後半戦へと突入する今シーズンのSUPER GT。真夏の一戦の舞台は、三重・鈴鹿サーキット。このレースは「鈴鹿1000km」として古くから親しまれている伝統の一戦でもある。つまり、厳しい暑さはもとよりシリーズ最長の1000kmの先にあるゴールに向けて、きわめてハードな戦いになることは必至。これまでも数々の名勝負が生まれたこの戦いは、シリーズチャンピオン争いにおいても、次なる流れを作るレースに位置づけられる。

 

■速さ・強さを備えた総合力が試される一戦

第5戦「インターナショナル・ポッカサッポロ1000km」が開催される鈴鹿。今夏は軒並みの厳しい暑さが日本列島を覆っているが、鈴鹿での戦いも当然まずは天候が気になるところだろう。ドライバーやクルマ、タイヤなどに大きな影響を与える厳しい天候条件は、なにもギラギラと照りつける夏の日差しだけではない。突如訪れる雷雨も要因のひとつになり得る。いずれにせよ当然の状況変化にも動じない強さが問われることになる。
一方、速さという点ではどうか。1000kmという長丁場だからあまり予選順位は関係ない、という声もある。時間にして6時間ほどの距離を走ることを考えれば確かに一理ある。だが、果たしてそうだろうか? 晴れた場合、炎天下の中での一戦は通常よりもドライバーから多くの体力を奪う。さらにクルマにも大きな負担がかかってくる。そうするとミスやトラブルの発生率が向上してもおかしくはない。そんなときに、少しでも上位ポジションからスタートを切れば、比較的自分たちのペースでレースをコントロールすることも容易いのではないだろうか。

一方で、長時間戦い抜いたチームには、他のレースよりも多くのポイントが与えられる。順位によって1~5ポイントのボーナスポイントが追加されるため、シリーズランキングを考えれば、この1000kmこそ、着実な戦いを進めていくことが重要だということがよくわかる。ということで、まずは予選でクルマのポテンシャルを引き出す速さを披露した上で上位グリッドを目指し、決勝ではトラブルに巻き込まれることなく、着実にハードなレースを走破することが重要となるだろう。

 

■1000kmならではのレギュレーション

通常の300kmを中心としたシリーズ戦であることを考えると、今大会は3倍以上の距離を走らなければならない。当然、ドライバー交代を含むピット作業にも違いがある。規則上。ドライバー交代を伴うピットインは最低4回の実施が義務付けられている。つまり、5回のスティントが用意されるため、2選手で戦うチームでは最低でもどちらかが2回、残る選手が3回ドライブすることになる。そのタイミング、ドライバーの乗る順番などはすべてチームによって戦略として異なるが、それを見比べるのも、観戦の楽しみのひとつとなるだろう。

もちろん、1000kmを均等に5分割して1回200kmずつ走行する、ということもあり得る。だが、つねにライバルとの攻防戦があるため、チームではエンジニアを中心に綿密な戦略を立てることになる。自分たちのレースを手堅く運ぶ一方、ライバルたちとの駆け引きも挑む必要があるので、そのときの対応力によって、レース展開が大きく変わる可能性もあるため、そのときはハラハラドキドキの状況を味わっていただきたい。

長丁場のレースを戦うにあたり、クルマに負荷がかかりにくいハンディウェイトの少ないチームが有利なのは言うまでもない。獲得ポイントが多いこともあり、序盤での出遅れを一気に取り戻すチャンスにもなる。そういう意味で誰よりも強くそれを願っているのが、去年のシリーズ覇者であるNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ)だろう。昨年は真夏の戦いで速さも強さも思いどおりにしていたチームだが、今年はまだ表彰台の真ん中に立てていない。前回の第4戦SUGOではライバル勢が思わぬトラブルや接触で後退、勝機を逃したことで3位表彰台が巡ってきたが、まだ本来の自分たちのレースができていないことも事実。ここのところ、同じように速さでの存在感を示すNo.1 REITO MOLA GT-R(本山哲/関口雄飛)とともに、GT-Rの逆襲があるかもしれない。モチロン、ライバル勢の反撃も手強い。今シーズンは各メーカーが勝ち星を分け合い、現在はホンダHSV-010勢が2勝をマークしている。だが、今年は現行車両でレースができるラストイヤーだけに、どのメーカーも有終の美を飾るべく、つねに進化と開発を続けているため、この鈴鹿でもガチバトルになることは言うまでもないだろう。

 

■ついにBOPが見直されたGT300はどんな展開に?

今シーズンは開幕戦以来つねにJAF-GT勢が優位に立ってきたGT300。FIA-GT車両は速さはあるものの、総合的なポテンシャルがスポイルされるような形で、その存在感をアピールするチャンスがなかなか巡ってこなかった。だが今回、BOP(性能調整)が見直されることになり、FIA勢もようやく日の目を見ることができそうだ。

一方で、予選でのポールポジション獲得が4戦中3回もありながら、結果に結びついていないのが、No.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(山野哲也/佐々木孝太組)。今シーズンの初優勝はモチロン、いまだ表彰台の一角にも上がってはいない。今回は第3ドライバーとしてフォーミュラレース経験者の井口卓人が加入。若手の参加でさらにフットワークも軽やかに、決勝でも安定した強さを披露できれば、念願のトップ3も夢ではないはずだ。

なお、期間中はいつもどおり様々なイベントの併催が予定されている。さらには、来シーズンから参戦するGT500クラスの車両展示も行われており、日曜日には10分間のデモランも行われることになっている。モチロン、レース後にはこれまた恒例の花火が打ち上げられる今大会。夏休み最大のレースイベントは、今年も大いに盛り上がりそうだ。

 

■主なタイムスケジュール

8月17日(土)
07:00 –  ゲートオープン
07:45 – 08:25 オープンピット
09:20 – 11:20  公式練習
09:20 – 11:00 : GT500 & GT300
11:00 – 11:10 : GT300
11:10 – 11:20 : GT500
12:40 – 13:40   ピットウォーク
14:00 – 14:30 ノックアウト予選_Q1
14:00 – 14:15 : GT300
14:15 – 14:30 : GT500
14:40 – 15:12 ノックアウト予選_Q2
14:40 – 14:52 : GT300
15:00 – 15:12 : GT500
17:30 – 18:10 トランスフォーマー×キッズウォーク
18:45 – 19:30 SUPER GT 20周年前夜祭

8月18日(日)
07:30 - ゲートオープン
08:30 – 09:00 フリー走行
09:10 – 09:25 サーキットサファリ
09:40 – 10:35 ピットウォーク
10:55 – 11:05 SUPER GT 2014車両デモラン(東コース)
11:20 –             ウォームアップ
12:30 -     決勝 173Laps(1000km)





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