SUPER FORMURA 2025 Round1 概要 - イベント・レースレポート

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SUPER FORMURA 2025 Round1

2025年3月5日

SUPER FORMULA第1&2戦鈴鹿 プレビュー


シーズン開幕からいきなりの2連戦を開催
 

例年より厳しい寒さに見舞われた今冬。シーズン開幕前に実施された公式テストも雪が舞い、さらには積雪によってセッションそのものがキャンセルに追いやられるなど、予期せぬ事態も見受けられたが、早いもので、本格的な2025年のモータースポーツシーズン開幕が目前に迫る。今週末、三重・鈴鹿サーキットで号砲となるのは、全日本スーパーフォーミュラ選手権。今年からFIAインターナショナルシリーズとしてスタートするが、新たな顔ぶれも増え、話題に事欠かないこのレース。果たして、シーズン最初のウィナーとなるのは、どのドライバーなのか。
 

・よりおもしろいレース展開を目指して

13チーム、全22台が日本最高峰のフォーミュラレースへと挑む今シーズン。開幕戦を前に、瑶⼦⼥王殿下が「2025年全⽇本スーパーフォーミュラ選⼿権シリーズ」の名誉総裁に御就任されることが、レースを主催する日本レースプロモーション(JRP)より発表されるなど、いっそう盛り上がりを見せている。
 

開幕の舞台となる鈴鹿サーキットでは、先達て公式合同テストが実施されたものの、初日の途中から雪が振り始め、2日目においては積雪の影響を受けてキャンセルというショッキングな事態となった。今シーズンから新たにスーパーフォーミュラのステアリングを握ることになるルーキードライバーはもとより、チーム移籍はじめ、トラックエンジニアと新たにコンビを組むドライバーにとっても、じっくりとテストに取り組みたかっただけに、残念極まりないが、ある意味、どの参戦するどのドライバーに与えられたチャンスは常に公平。だからこそ、ガチンコ勝負の楽しみが存在するのであり、レースそのものがいつも筋書きのないピュアなヒューマンスポーツを生み出していることも事実と言えよう。
 

なお、テストではウエットタイヤを装着するコンディションとなったため、ドライバーは今シーズンから新たに導入されるニュースペックのタイヤを使用し、そのフィーリングを確認している。同時に今シーズンからスリックタイヤもスペックが刷新されており、東コースで路面の張り替えが行なわれた鈴鹿サーキットにおいては、正直存分なセットアップのポイントを見つけ出すには時間不足という感じではないかと思う。その点においては、トラックエンジニアが持つ”引き出し”とドライバーの”力量”をより早く形にできたチームが、秀でたパフォーマンスを披露することになるはず。それゆえ、初戦となる鈴鹿では、まず予選以上に、金曜日のフリー走行から注目するのが良いだろう。
 

なお、フリー走行だが、今までは土曜日からのワンデーレースを前に、金曜日に1時間30分のフリー走行を一度実施するだけにとどまっていたが、今シーズンからは1イベントで2レース開催というフォーマットが増えたことを受け、2レース制開催時には、金曜日に60分・2本のフリー走行実施へと”バージョンアップ”する(1レース開催時は、ぢょう美に90分1回のフリー走行を実施)。土曜、日曜に展開するレースに向けてよりよい準備ができるよう、チャンスが拡大された。なお、レースフォーマットだが、JRPによると、「1レース制の決勝および2レース制の⽇曜決勝のレース距離を約185km・ピットウィンドウなし、2レース制の⼟曜決勝のレース距離を約165km・ピットウィンドウ10周」へと変更。戦略の多様化によって、レース展開の拡張を狙うようだ。一方で、予選セッションにおいては方式に変更は見られない。Q1はA、Bの2グループに分けて実施し、10分間走行する。各グループから上位6台、計12台がQ2に進出して7分間でポールポジションを巡るタイムアタックを展開するという形だ。ちなみに、今回の鈴鹿では、まだ十分な気温上昇が保障されない可能性もあるため、Q2も10分間で実施するとしている。
 

その走りを支えるタイヤだが、新スペックのタイヤがリリースされると前述したが、横浜タイヤがリリースするレーシングタイヤは、再生、リサイクル原料比率をさらに引き上げたものになるという。天候不順で存分にテスト走行できなかっただけに、ドライバーにとってはまだまだ不安要素が多く、開幕の鈴鹿ではタイヤマネージメントも勝敗の鍵のひとつとなりそうだ。
 

・最終戦からわずか4ヶ月で迎えるシーズン初戦

参戦ドライバーの顔ぶれはというと、外国人選手は4名。ザック・オサリバン(KONDO RACING)、オリバー・ラスムッセン(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL)、イゴール・オオムラ・フラガ(PONOS NAKAJIMA RACING)の3人はルーキー、そして復帰組サッシャ・フェネストラズとなる。日本人ルーキーは、高星明誠(ITOCHU ENEX WECARS TEAM IMPUL)と小出峻(San-Ei Gen with B-Max)となり、ルーキーは5名とここ数年を見る中で多い。
 

2レース制ということで、今シーズンは、各日のフォーマットには、新たに”変化”を盛り込むことになった。土曜日は決勝レースをおよそ165kmに想定(鈴鹿は27周)し、義務付けているタイヤ交換のタイミングはピットウィンドウを10周としているが、日曜日のレースは距離がさらに伸びておよそ185km(鈴鹿は31周)で展開。そしてピットウィンドウはなく、つまり、どのタイミングでもピットイン可能となった。当日の天候やサーキットの特性を踏まえ、レース開始早々にピットインあるいは、最後の最後まで様子を待ってピットに滑り込むもよし。ライバルたちの”手の内”がさらに読みづらいため、より頭脳戦の展開になるやもしれない。
 

シーズン開幕の鈴鹿では、存分なデータもなく、正直手探り感があるなかでの戦いになりそうだ。しかしながら、それゆえのダイナミック、あるいは意表を突くような展開にも期待がかかるだけに期待が膨らむばかり。今シーズンの行方を占う初戦を、ぜひお見逃しなく!
 

■主なタイムスケジュール

3月7日(金)
11:00 – 12:00 フリー走行1回目
15:30 – 16:30 フリー走行2回目
 

3月8日(土)
09:50 – 10:00 第1戦 予選Q1・A組
10:05 – 10:15 第1戦 予選Q1・B組
10:25 – 10:35 予選Q2
11:00 – 11:45 ピットウォーク
14:40 – 第1戦 決勝レース 27周/最大75分
 

3月9日(日)
10:15 – 10:25 第2戦 予選Q1・A組
10:30 – 10:40 第2戦 予選Q1・B組
10:50 – 11:00 予選Q2
11:25 – 12:10 ピットウォーク
14:40 – 第2戦 決勝レース 31周/最大75分





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