5月3日、静岡･富士スピードウェイにおいて2024年SUPER GT第2戦が開幕。快晴のなかで予選が行なわれ、No.17 Astemo CIVIC TYPE R-GT（塚越広大／太田格之進）が新コンビで初となるポールポジションを手にしている。
 

恒例のゴールデンウィーク開催となる第2戦。搬入日からファンがゲート前で列をなし、観戦を心待ちにしている姿が多く見られた。また、朝から青空が広がり、霊峰富士も雄姿を見せるなど絶好の観戦日和に恵まれた。
 

まず、午前9時からの公式練習でトップタイムを刻んだのは、No.17 Astemo CIVIC TYPE R-GT（塚越広大／太田格之進）。GT300クラスとの混走中は中盤グループに留まっていたが、専有走行に入ってから太田がアタックシミュレーションを行なうと1分27秒126の最速タイムをマーク、トップに躍り出た。これに0.079秒差で続いたのが、No. 3 Niterra MOTUL Z（高星明誠／三宅淳詞）。昨シーズン、最後までタイトル争いに加わった実力チームは、今シーズンから新たにブリヂストンタイヤを装着することになったが、早くもタイヤ特性を引き出す走りを披露し、好位置でセッションを終えている。
 

予選スタートは午後2時25分にスタート。まず、GT300クラスのQ1が行なわれ、続いてGT500のQ1が始まった。気温24度、路面温度35度のコンディションのなか、Q1を17号車の太田がトップで通過。これにNo. 8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8の野尻智紀、そしてそのシスターカーであるNo.16 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16の大津弘樹が続く。今シーズンから投入したCIVIC TYPE R-GTがトップ３を独占する。その後およそ1時間後にはQ2を実施。先のQ1でアタックした中古タイヤをうまく使って最速タイムをマークしたのはNo.23 MOTUL AUTECH Zの千代勝正。これにNo. 3 Niterra MOTUL Zの三宅淳詞とNissan Z NISMO GT500の2台が続き、Q1と異なる形となったが、Q2としては3番手時計だった17号車の塚越がマークした1分27秒222のタイムと、Q1での太田のタイムの合算により、17号車がポールポジションを獲得。これに3号車が0.408秒差で2位に、そして3位には23号車が続いた。
 

ホンダとニッサンがトップ4を分け合うなか、ホームコースであるトヨタ勢は、No.14 ENEOS X PRIME GR Supra（大嶋和也／福住仁嶺）による7位が最高位という結果になっている。
 

GT300クラスでは、公式練習でライバル勢に対して車両重量が重いNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R（佐々木大樹／ジョアオ･パオロ･デ･オリベイラ）が奮闘、ベテランのオリベイラが早々に1分36秒242のタイムをマークする。その一方で専有走行時にタイムアップしたクルマはほとんどおらず、各車がどのようなレース戦略を予定しているのかが、気になる結果となった。
 

しかし、予選の蓋が開くと、Q1、Q2ともに安定した速さを出したチームが大きく躍進。なかでもNo.88 JLOC Lamborghini GT3（小暮卓史／元嶋佑弥）はQ2担当の小暮がひと足先にQ1でアタックした元嶋のタイムを上回るパフォーマンスを披露。2番手につけたNo. 4 グッドスマイル 初音ミク AMG（谷口信輝／片岡龍也）に対して、合算で0.482秒の差をつけ、ふたり揃ってGT300クラス初のポールポジションを手にした。そして、公式練習でクラストップだった56号車が3番手に続くという結果になっている。
 

第2戦富士　予選結果　各クラストップ3（Q1、Q2合算タイム）

GT500
１．No.17 Astemo CIVIC TYPE R-GT（塚越広大／太田格之進）2’53.931
２．No. 3 Niterra MOTUL Z（高星明誠／三宅淳詞）2’54.339
３．No.23 MOTUL AUTECH Z（千代勝正／ロニー･クインタレッリ）2’54.359
 

GT300
１．No.88 JLOC Lamborghini GT3（小暮卓史／元嶋佑弥）3’12.150
２．No. 4 グッドスマイル 初音ミク AMG（谷口信輝／片岡龍也）3’12.632
３．No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R（佐々木大樹／ジョアオ･パオロ･デ･オリベイラ） 3’12.802