SUPER GT 2024 Round.2 概要 - イベント・レースレポート

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SUPER GT 2024 Round.2

2024年5月2日

SUPER GT第2戦富士 プレビュー


今季初の3時間レース。未知数のなか、どんなドラマが待ち受ける!?
 

2024年シーズン開幕から20日あまり。早くも第2戦が号砲となる。戦いの舞台は、静岡・富士スピードウェイ。まだ雪化粧の残る富士山を眺めつつ、GTドライバーたちが繰り広げる長距離レースの行方を見届けよう!
 

3時間は何キロ? 何周に?

昨シーズンは、全8戦のうち3戦が300kmレース、残り5戦が450kmレースというシリーズの構成だったが、今年は新たに時間制レースが導入された。3時間レースは、今回の第2戦はじめ、続く第3戦鈴鹿、そして10月の第7戦オートポリスの計3戦で導入を予定している。距離に換算すれば、だいたい500km前後になると考えられるため、シリーズのなかでは一番の長距離レースに該当する。また、開催時期は本格的な夏到来の前、そして暑さが落ち着いた秋と実施される。参考までに、8大会中、2度レースが行なわれるサーキットは、富士と鈴鹿の2箇所。このため、3時間レースと350kmレースの2パターンで開催し、バリエーションを持たせる方向だ。
 

さて、昨年の第2戦富士は450kmレースで開催された。決勝当日は安定したドライコンディションでレースが進み、トップ車両がチェッカーを受けたのは2時間33分強のタイミングだった。一方、遡ること2021年には500kmレースを開催。このときは3時間3分過ぎにチェッカーフラッグが振られている。これをベースに考えれば、おそらく今大会の3時間レースは500km前後、周回数にして110周前後になるのではないだろうか。レースファンとしては、今大会の走行距離や周回数を想像しながら観戦してみるのも面白いと思う。
 

なお、今シーズンから持ち込みセット数が減って4セットが基本となっているが、シーズン最長のレースになるであろう今大会では、6セットの持ち込みが可能となっている。ウエットタイヤは7セットとなり、チームによって、持ち込むタイヤの種類が若干異なる可能性もある。とはいえ、各タイヤメーカーが言う「ハード・ミディアム・ソフト」という種類は、あくまでもそのメーカーが定めているものであり、メーカーによって若干異なるという。あくまでも持ち込んだタイヤを比較して用いる呼び方のようだ。つまり、とある車両がハードと言ったとしても、別の車両ではそのタイヤがミディアムになることもあるというわけ。レースウィークに各車が装着する4本の”黒くて丸い輪”は、見た目以上に奥深い”戦闘ツール”ということだろう。
 

GR Supra、ホームサーキットでの勝利は?

開幕戦で他を圧倒する速さとチーム戦略を味方にしたNo.36 au TOM’S GR Supra(坪井翔/山下健太)。ディフェンディングチャンピオンである坪井と、チームこそ違えど自身もGT王者となっている山下の新コンビが見せた走りは、シーズンオフからチャンピオンの最有力候補と言われただけに、圧巻ものだった。2回の予選、そして決勝スタートまで同じ4本のタイヤで走行することになった今シーズンの新しいルールのなか、Q2担当の坪井はQ1担当だった山下のタイムを上回り、ライバルたちを驚かせた。今回は、46kgのサクセスウェイトの影響は避けられないとはいえ、3時間レースと6セットのタイヤの組み合わせを駆使した戦略を上手く味方にすれば、連続表彰台はもちろんのこと、連勝とて不可能ではないだろう。さらに、他のGR Supra勢のなかでは、岡山戦2位のNo.39 DENSO KOBELCO SARD GR Supra(関口雄飛/中山雄一)のズバ抜けた安定感が気になるところ。さらには、新コンビで勢いを取り戻しつつあるNo.38 KeePer CERUMO GR Supra(石浦宏明/大湯都史樹)など、試合巧者の奮闘に注目したい。
 

一方、ライバル陣営も黙ってはいない。今シーズンからベース車両の空力を一新したNissan Z GT500からは、NISMOの2台が今シーズンからブリヂストンタイヤを装着することとなり、3台のデータが揃うことになった。昨シーズンも最後まで優勝争いを展開したNo.3 Niterra MOTUL Z(高星明誠/三宅淳詞)はじめ、長くブリヂストンを履くNo.12 MARELLI IMPUL Z(平峰一貴/ベルトラン・バゲット)にもチャンス到来と見て良いだろう。長時間レースだけに、安定感ある速さを引き出す走りを見せることができれば、ニッサン陣営としてシーズン初勝利の美酒に酔うことができるやもしれない。
 

そして、岡山で早くも新型車両での速さを見せつけたホンダ陣営の躍進も気になるところ。開幕戦からCIVIC TYPE R-GTの高いポテンシャルを3位表彰台という結果に示したNo.100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)はもとより、No.8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8(野尻智紀/松下信治)にも期待したい。チーム移籍後、初レースとなった松下は岡山のQ1で渾身のアタックを見せるも、バランスを崩したことでベストタイムを抹消されるというほろ苦いチームデビューだったが、決勝では野尻とともに粘り強い走りを見せて最後尾から8位入賞を果たした。スーパーフォーミュラでは2連覇を達成している野尻だが、SUPER GTは無冠。幼いころから気心しれた松下との新コンビで是が非でもタイトルを手中に収めたいと思っているだけに、この富士ではさらにギアを上げてくるのではないだろうか。このほか、新型シビックでの初優勝をどのチームも狙っているだけに、陣営内でも激しいバトルが展開されるかもしれない。
 

GT300は、ピット作業にも注目

開幕戦では、タイヤ無交換に臨んだ2チームのうち、昨シーズンランキング2位に悔し涙を流したNo.2 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)が優勝。タイトル獲得に向けて幸先のよいスタートを切った。一方、ディフェンディングチャンピオンのNo.52 Green Brave GR Supra GT(吉田広樹/野中誠太)は、吉田と野中という新コンビで8位スタートを切り、無交換作戦で4位までポジションアップを果たしている。3時間レースの特別規則書にはタイヤ交換義務に関する文言はないものの、2回のピットイン義務のうち1回は少なくともタイヤ交換は行なうはず。ただ、そのタイミングがいつになるか。ライバルを欺くような驚きの戦略に挑むチームが出てくるかもしれない。
 

一方、開幕の岡山戦ではBoPに加え、シーズンを前にGT300クラスでは参戦車両における性能調整が行なわれたことを受け、総重量が昨シーズンよりも重くなり、戦闘力低下が否めなかったNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(佐々木大樹/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)。サーキットの特性も異なり、総重量も開幕戦より軽くなることから、反撃に出るのは言わずもがな。この他、長距離レースのメリットを活かせるような戦略でポジションアップしてくるチームもいるはず。それぞれのアプローチによって異なる展開から、思わぬドラマが見られる可能性もあるだけに要注意だ。
 

「FUJI GT 3 Hours RACE ゴールデンウィークスペシャル」と題し、サーキット施設内ではさまざまなイベントが用意されている今回の富士戦。現役ドライバーに限らず、チーム監督によるトークショーはじめ、決勝レース直前の5月4日の午前11時30分から正午には、SUPER GT30周年を記念し、タレント・歌手の荻野目洋子さんとDJ KOOさんによる「GWスペシャルライブショー」が開催されるなど、お楽しみが盛りだくさんのレースウィークとなりそうだ。
 

主なスケジュール

FUJI GT 3 Hours RACE
5月3日(金)
09:00〜10:25 公式練習(GT300+GT500)
10:25〜10:35 公式練習(GT300専有)
10:35〜10:45 公式練習(GT500専有)
11:20〜11:50 サーキットサファリ
13:10〜13:55 ピットウォーク
14:25〜14:35 公式予選Q1 GT300 A組
14:43〜14:53 公式予選Q1 GT300 B組
14:58〜15:08 公式予選Q1 GT500
15:18〜15:28 公式予選Q2 GT300 Gr.2
15:36〜15:46 公式予選Q2 GT300 Gr.1
15:54〜16:04 公式予選Q2 GT500
17:20〜18:05 キッズウォーク
 

4月14日(日)
10:15〜11:00 ピットウォーク
11:10〜11:30 ドライバーアピアランス
12:00〜12:20 ウォームアップ
12:20〜13:30 スタート進行
13:30〜決勝 3時間レース





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