SUPER GT 2023 Round.2 本選 - イベント・レースレポート

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SUPER GT 2023 Round.2

2023年5月5日

クリーンなレースとなった第2戦、au TOM’S GR Supraが逆転勝利を果たす


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ゴールデンウィークの後半を迎えた5月4日、静岡・富士スピードウェイにおいて開催された2023 AUTOBACS SUPER GT第2戦「FUJIMAKI GROUP FUJI GT 450km RACE」。今シーズン初の450kmレースでトップチェッカーを受けたのは、予選6番手からスタートを切ったNo.36 au TOM’S GR Supra(坪井翔/宮田莉朋)。安定かつライバルを上回る速さを武器に、100周のレースを力走。戦略を味方に見事逆転勝利を果たしている。
 

連日、五月晴れに恵まれた富士スピードウェイ。入場制限のない、声出し応援も可能となったイベントには4万8千人超のファンが詰めかけるなど、大いに盛り上がりを見せた。
 

午後1時30分のスタートを前にしたコンディションは、気温22度、路面温度38度と、前日よりも高い数値を示した。静岡県警の白バイ9台によるパレードラップ、そしてフォーメーションラップを経て100周の戦いが始まると、まずはポールポジションスタートのNo.100 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)がスタートダッシュを決めてみせる。一方、その隣、予選2番手のNo.19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/阪口晴南)は1コーナーのアプローチでイン側を取り、100号車の前に出ようとしたが逆転は果たせず。その後は予選3番手のNo.16 ARTA MUGEN NSX-GT(福住仁嶺/大津弘樹)の先行を許してしまった。
 

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10周を過ぎ、トップ100号車と2番手16号車が接近戦を展開。100号車は何度も襲いかかる16号車を封じ込め、ポジションキープ。一方、その後方では速さに勝る36号車が次々と前方車両を”料理”し、3位へと浮上すると、いつしかトップ争いは100号車、16号車そして36号車の三つ巴へと姿を変えていく。迎えた31周目、GT300クラスの1台にアクシデントが発生、これを見た100号車はFCY(フルコースイエロー)導入の可能性があると判断し、予定よりも早いルーティンのピットインを敢行。さらに36号車との攻防戦でひとつポジションを落とした16号車もピットへと飛び込んだため、36号車が暫定トップに立ち、次の周にピットイン。コース復帰を果たすと、36号車は100号車を押さえて、”裏1位”となり、41周目を終える頃には晴れてレースのラップリーダーへと躍り出た。
 

レースは折返しの50周を過ぎ、2回目のルーティンピットを消化するチームも出始める。上位争いを続ける中、63周を終えたタイミングで36号車、さらには100号車がピットへ。ともにドライバー交代を含む”フルサービス”を行ないコースに復帰したが、すでに36号車は100号車に対して17秒近いギャップを構築しており、その差は変わることはなかった。一方、残る表彰台の一角を巡る攻防は忙しい展開を見せた。1回目のピットインを一番最後に行なった24号車はペース良く周回を重ねており、78周を終えてピットインすると、タイヤを交換し、少ない燃料補給でコースへと舞い戻る。結果、2番手100号車に約7秒差で迫る好条件を手にした。フレッシュなタイヤを武器に着実に100号車とのギャップを縮めていた24号車だったが、95周目のダンロップコーナーでアクシデントに遭遇。目前で2台のGT300クラス車両が競っていたが、その後方車両が急激な減速をしたため、24号車はなす術もなく追突してしまう。結果、ラジエターを破損し、緊急ピットインを強いられて万事休す。表彰台が手からこぼれ落ちる悔しい結果となった。代わって3位に浮上したNo. 8 ARTA MUGEN NSX-GT(野尻智紀/大湯都史樹)だったが、それ以前からNo.17 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治)との激しい攻防戦が続いており、ファイナルラップ目前の99周目にガス欠症状に見舞われ、最終コーナー手前でスローダウン。そのままピットに力なくクルマを戻すという最悪の結果に。最後の最後までプッシュし続けた17号車が3位を掴み取っている。
 

坪井と宮田によるコンビ初優勝を果たした36号車は今季初優勝。100号車に29秒近くの大差をつける完勝だった
 

GT300クラスはディフェンディングチャンピオンのNo.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/名取鉄平)が鉄壁のレース運びを披露した。予選4位のNo.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)や同5位のNo. 2 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)がレース序盤のピットインで義務化された給油だけを済ませてコースに復帰するなど、戦略面で揺さぶりをかけ、ポジションを上げる活躍を見せた。だが、予選でトップタイムを刻み、決勝ではセオリー通りのレース運びで速さと強さを見せつけた56号車の牙城を崩すことはできなかった。
 

一方、レース前半ではNo. 4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)やNo. 6 DOBOT Audi R8 LMS(片山義章/ロベルト・メリ・ムンタン)が善戦。表彰台を狙えるポジションで周回を重ねていたが、タイヤトラブル等でポジションを落としてしまう。また、似通った戦略を採った52号車と2号車。理想的なタイミングでピットインができた2号車は結果として52号車を逆転し、クラストップに浮上。レース終盤になってもペースアップしてきた56号車を押さえてトップをキープする。優勝の可能性を充分に残して終盤へ向かった2号車だったが、80周目の最終コーナーで56号車に並ばれると、1コーナーの飛び込みで逆転を許してしまう。その後もチェッカーまで1秒を切る僅差で56号車のテールに喰らいついた2号車だったが、逆転のチャンスは訪れず。2位で戦いを終えた。また、3位には52号車が続き、車両特性を活かしたレース戦略が奏功した2台が2位、3位の座につく結果となった。
 

第2戦富士 決勝結果 各クラストップ3

GT500
1.No.36 au TOM’S GR Supra(坪井翔/宮田莉朋)2H33’36.151 100Laps
2.No.100 STANLEY NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐)+28.519
3.No.17 Astemo NSX-GT(塚越広大/松下信治)+49.370
 

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GT300
1.No.56 リアライズ日産メカニックチャレンジGT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ/名取鉄平)2H35’03.979 93Laps
2.No. 2 muta Racing GR86 GT(堤優威/平良響)+0.579
3.No.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰)1Lap
 
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