SUPER FORMURA 2021 Round.5
スーパーフォーミュラ第5戦もてぎ、野尻智紀が今季2度目のポール獲得!
前大会からおよそ2ヶ月あまり。厳しい残暑となった8月28日、栃木・ツインリンクもてぎにおいて全日本スーパーフォーミュラ選手権第5戦の予選が行われ、No.16 も野尻智紀(TEAM MUGEN)がノックアウト予選のQ3で最速タイムをマーク。開幕戦に次ぐ今シーズン2度目のポールポジションを獲得した。
変異株による新型コロナウイルス感染拡大が懸念される中での大会となったもてぎ。関係者は感染防止に努めながらの開催を迎えたが、一方で一気にぶり返した猛暑の中、タフな戦いを強いられることにもなった。午前8時40分に始まったフリー走行。1時間30分におよぶセッションは、開始から30分ほど経ってスピンを喫した1台のクルマによって赤旗中断となったが、6分ほどで再開。気温33度、路面温度35度というコンディションの中、予選に向けてのセットアップを行いつつ、的確なタイヤマネージメントのシミュレーションを行った模様。その中でトップタイムとなる1分32秒367をマークしたのは現時点でシリーズランキングトップのNo.16 野尻智紀(TEAM MUGEN)。これに前回SUGO大会でスーパーフォーミュラ初優勝を果たしたNo. 5 福住仁嶺(DOCOMO TEAM DANDELION RACING)、そしてSUGO大会のポールシッターNo.19 関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)が続き、好結果を残しているドライバーがトップ3に収まった。
朝から強い日差しが照りつけたもてぎ。午後になって時折薄い雲が広がることもあったが、午後2時35分からのノックアウト予選を迎えてもこの状況に変わりはなく、気温36度、路面温度43度と路面に熱がこもる中でQ1・A組のアタックが始まる。このグループでのトップタイムをマークしたのは、No.64 大湯都史樹(TCS NAKAJIMA RACING)。これにNo.15 大津弘樹(Red Bull MUGEN Team Goh)、前回のSUGOを欠席したNo.20 平川 亮(carenex TEAM IMPUL)が続いた。B組では、朝のフリー走行でトップタイムをマークした野尻が、このセッションでも確実にタイムを削り、申し分のない走りを披露。万全のアタックを行い、トップタイムをマークして2番手に続いたNo.51 松下信治(B-MAX RACING TEAM)を1秒以上引き離した。なお、このB組に出走したうち、No. 1 山本尚貴(TCS NAKAJIMA RACING)はタイムを伸ばせずQ2進出を果たせなかった。
なお、予選におけるスポーティングレギュレーションが今大会から一部変更され、ノックアウト予選において、今後もQ2をA、Bに組分けして実施することが今大会から正式に決定。前大会のSUGOでの導入が概ね好評であり、何よりも安全性、公平性を確保するために導入に至ったとしている。そのQ2のA組では、Q1同組トップタイムを刻んだ大湯がまたしてもトップタイムをマーク。B組も同様で、安定感ある速さを見せ続ける野尻が文句なしにトップをキープした。そして迎えたラストアタックのQ3。僅差のタイムアタックを生き残った”サバイバー”全8選手が最後のアタックに挑む。野尻はこのセッションでもアウトラップ直後にアタックを行う”アウト−アタック”を敢行。ライバルは計測2周目にアタックする”アウト−ウォーム”を行うなど、それぞれの戦法によるアタック合戦を繰り広げた。しかしながら、野尻のズバ抜けた速さには誰もが太刀打ちできず。結果、自身通算7回目、今シーズン2度目となるポールポジションを野尻が手中に収めることとなった。
もてぎでの開催は今回に続き、次戦も同じ場所が舞台となる。それだけに、予選でのノウハウはもちろんのこと、決勝での強いクルマを仕上げようと各陣営も躍起になって戦いに挑んでくることだろう。
第5戦ツインリンクもてぎ・予選結果 トップ3
1.No.16 野尻智紀(TEAM MUGEN)1’31.073
2.No.19 関口雄飛(carenex TEAM IMPUL)1’31.318
3.No.51 松下信治(B-MAX RACING TEAM)1’31.371