SUPER GT 2020 Round.6 本選 - イベント・レースレポート

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SUPER GT 2020 Round.6

2020年10月28日

SUPER GT第6戦鈴鹿、MOTUL AUTECH GT-Rが最後尾から逆転勝利!


前日同様、穏やかな日差しに恵まれた鈴鹿サーキット。小春日和の中、決勝日は1万9千人のファンが現地での観戦を楽しむ一戦となった。クリアスタートを切った52周の決勝レースは、レース前半に発生したクラッシュによるセーフティカーをどのチームよりも味方にしたNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)が最後尾からの逆転優勝を達成。第3戦に続き、鈴鹿大会での連勝を果たしている。
 

タイトル争いの行方が佳境に入る戦いとなった今大会。ウェイトハンディが重くのしかかり、燃料流量リストリクターのサイズダウンを強いられているチームにとっては、シーズン中、もっとも厳しい一戦ともいえるのが今回の鈴鹿。これらのチームに加え、予選アタック中にまさかのクラッシュを喫したNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)もまた、最後尾からどこまで追い上げられるか、難しいレースへ挑むこととなった。
 

気温20度、路面温度32度と、前日よりもやや強い照り返しとなった鈴鹿。名古屋を中心に活動するラウドポップユニットのTEAM SHACHIが国歌斉唱を行い、午後1時、フォーメーションラップがスタートする。フロントロウのNSX-GT2台がスタートを決め、またその後方も予選順位のままオープニングラップを終了。だが、早くも6周目に入ったばかりのメインストレートで、予選4番手のNo.12 CALSONIC IMPUL GT-R(佐々木大樹/平峰一貴組)が予選3番手のNo.19 WedsSport ADVAN GR Supra(国本雄資/宮田莉朋組)を逆転する。12号車の佐々木はその勢いのまま、2位走行中のNo.64 Modulo NSX-GT(伊沢拓也/大津弘樹組)にもアプローチをはじめ、12周目の1コーナー進入で前に出た。やや勢いを欠いた64号車は予選7番手からトントン拍子にポジションを上げてきたNo.38 ZENT GR Supra(立川祐路/石浦宏明組)にも先行を許し、厳しい戦いを知られた。
 

そんな中、18周目を終えてルーティンワークを行うためにピットロードを走行中の2台にアクシデントが襲いかかる。No.100 RAYBRIG NSX-GT(山本尚貴/牧野任祐組) がNo.37 KeePer TOM’S GR Supra(平川 亮/ニック・キャシディ組)に追突され、リアの大半を激しく損傷。ドライバー交代、給油、タイヤ交換などの作業よりも、マシン修復が最優先となり、結果として勝負権を失う。一方、追突した37号車はルーティンの作業を終えてリスタートしたが、のちにドライブスルーペナルティを受けると、31周を終えた時点でピットイン。そのままレースを終えることになった。
 

レースは20周を境にして上位陣がルーティンのピットインを開始。12号車は、1周先にピット作業を終えた8号車より前でコースに復帰、事実上のトップ奪取に成功する。一方、トップが21周走行中、GT300の1台がS字コーナーでコースアウト、タイヤバリアに衝突したため、22周目からセーフティカーが導入された。このタイミングを前にピットインを即決していたのが23号車。ピットレーン封鎖前にピットインし、スピーディに作業を済ませた。一方、コース上の上位陣はSCランを強いられており、ペースダウンして走行中。結果、松田は事実上のトップだった12号車の前でコースに復帰。驚きの形でトップに躍り出ることとなった。
 

SC先導の形でしっかりとコールドタイヤに熱を入れることができた23号車。27周からのリスタートを難なく決め、その後はトップを死守する走りを見せる。後方の12号車も幾度となく、逆転を目指して差を詰めようとするが攻防戦に持ち込むまでには至らず。逆に3位までポジションを戻していた8号車からの猛追をかわすのが精一杯となってしまった。結果、23号車が最後尾からの大逆転を果たして今季2勝目を達成。この驚きの勝利によって、シリーズランキングもトップからわずか2ポイント差の3番手へと浮上。残り2戦のタイトル争いが激化することとなった。2位に続いた12号車。今シーズンはトラブルはハプニングに見舞われることが多かったが、ようやく初表彰台に上がった。一方、8号車はまたしてもポールスタートを活かせず、3位に甘んじる結果となっている。
 

GT300クラスもGT500同様、セーフティカーによる泣き笑いが見られる展開となった。予選で圧倒的な速さを見せたクラスポーツのNo.96 K-tunes RC F GT3(新田守男/阪口晴南組)に代わり、今季1勝目を熱望する予選2位のNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(井口卓人/山内英輝組)が追いつき、8周目にトップに立つ。さらに予選3番手のNo. 6 ADVICS muta MC86(阪口良平/小高一斗組)もこれに続き、96号車を逆転する。ペースの上がらない96号車はその後ずるずると後退。さらに予選5番手No.11 GAINER TANAX GT-R(平中克幸/安田裕信組)が3番手、そして予選6番手のNo.21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(川端伸太朗/近藤翼組)が4番手に浮上した。
 

ルーティンのピットインが始まると、そのうちの1台、No.52 埼玉トヨペットGB GR Supra GT(吉田広樹/川合孝汰組)がS字コーナーでコースアウト。このアクシデントでセーフティカーランとなったことで、ポジション争いが変動。結果、ピット作業を済ませていなかった上位陣、中でもトップを走っていた61号車、表彰台に手が届いていた11号車が惜しくもポジションを落とすことになってしまった。
 

この波乱により、クラストップに立ったのは、6号車。だが、背後から21号車が猛追を開始。27周目の1コーナーで逆転を果たした。その後、21号車はペースを上げて6号車を引き離しにかかる。一方、3番手で周回を重ねていたNo. 5 マッハ車検 GTNET MC86マッハ号(坂口夏月/平木湧也組)に襲いかかったのは、No. 4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也組)。36周目に逆転すると、前方の6号車にも接近する力走を見せたが、あと一歩及ばず。結果、21号車がシーズン初優勝を果たし、2位には6号車が続き、4号車が3位に。3台とも今季初表彰台に立つ結果に終わっている。
 

第7戦を迎えるSUPER GT。もてぎでの戦いは、ウェイトハンディが半減するため、これまでとはまた異なる勢力争いが繰り広げられるはずだ。
 

・第6戦鈴鹿 決勝結果 各クラストップ3

GT500
1.No.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)1:46’27.742 52Laps
2.No.12 CALSONIC IMPUL GT-R(佐々木大樹/平峰一貴組)+4.616
3.No.8 ARTA NSX-GT(野尻智紀/福住仁嶺組)+5.342
 

GT300
1.No.21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(川端伸太朗/近藤翼組)1:46’42.854 49Laps
2.No. 6 ADVICS muta MC86(阪口良平/小高一斗組)+2.605
3.No. 4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也組)+3.246
 
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