スーパーフォーミュラ2019 Round.3
SUPER FORMULA第3戦スポーツランドSUGOプレビュー
梅雨の中、シーズン序盤の締めくくりはみちのく仙台で
今シーズンは雨絡みのコンディションが続く全日本スーパーフォーミュラ選手権。シリーズ全7戦の3戦目を迎える今回の舞台は、宮城・スポーツランドSUGOとなる。すでに東北地方は入梅しているため、気がかりなのはやはり天候。願わくば、ニューマシンによる快走をみちのく仙台でもお披露目してもらいたいものなのだが…。
■ショートコースのSUGOは、予選Q1でクラス分けを実施
ニューマシンSF19で迎える今シーズン。これまでの2戦、鈴鹿とオートポリスで多発したのは、専有走行や予選でのコースアウト。結果としてその流れで赤旗中断となり、アタックチャンスを失ったドライバーも多く見られた。想定できないハプニングゆえ、誰に非があるわけでもない。何が起こるかわからない中、アタックのタイミングは自身が決めて好タイムを狙うこともまた、ドライバーの仕事だからだ。とりわけ今シーズンは日本国内ではじめてのスーパーフォーミュラに挑む外国人ルーキーも多く、荒削りの走行が巻き起こす”騒動”が多いもの、今シーズンの特徴。おそらくこの先も、しばらくは”不確定要素”が続くに違いないだろう。
そんな難しい状況をいかにかいくぐるか、それもまたドライバーの腕の見せ所なのだが、今回の舞台であるSUGOともなると、そう簡単な話とは言えない。なにしろ、鈴鹿やオートポリスと比較しても1周の長さが短く、しかもアップダウンの起伏に富む難コース。コンパクトながらダイナミックなレイアウトは、挑むドライバーにとって非常にチャレンジングな場所ゆえ、つい攻めすぎてしまうこともあるのだ。となれば、予選で大混乱が起こる可能性も高くなる。それを受けて、このたびの予選はクラスをふたつに分けて実施することが決定している。
方式としては、参戦台数20台をQ1時に10台ずつ二組に分ける。ただし、通常20分の走行時間が与えられるQ1は、各10分に短縮される。なお、Q2以降は通常方式を採用するとしているが、Q1は「コース上の台数を半分にして、走行時間も半分」で行われる。さて、この見直しによる影響はあるのだろうか? 普段はまずユーズドタイヤでコースコンディションはじめ、クルマの状況をしっかり確認し、満を持してニュータイヤを装着する。だがその定石を踏んでいては時間が到底足りない。おそらくは金曜日の専有でいつものQ1序盤の作業をシミュレーションし、土曜日のQ1では開始早々からアタックに挑む流れになると考えられる。いつもより少ない台数ではあるが、与えられた10分という時間をどうマネージメントしてQ1突破を果たすのか。ドライバーはもとより、チームとしてのアプローチの仕方が問われるセッションになることだろう。
■ハプニング多発のSUGO。魔物の登場は?
今シーズンは予選、決勝とも僅差の戦いを繰り広げているスーパーフォーミュラ。ワンミスがレースの流れを大きく変えてしまうこともある。ライバルとの拮抗する戦いを制するには、ノーミスで走破するのは言うまでもないが、ライバルを欺く戦略を遂行することも重要なミッションになる。
とりわけ、明暗を分けるのはアクシデント発生時ではないだろうか。起きるかどうかわからないこととはいえ、レースはあらゆる事態に陥る可能性を考慮し、その都度最善の手を打つことが求められる。瞬時の判断ながら誤った方向に物事を進めてはならないという、とてつもなく難しい決断を迫られるのだ。前回、オートポリスでは関口雄飛がライバルとは異なるアプローチで果敢に戦い、優勝を掴み取っている。例年、ハプニングが起こりやすいSUGOはまた今年も何かしらドラマを生み出すのか。ときにSUGOに”棲む魔物”が邪魔をしたり、勝利の女神が思いつきで意地悪をすることもあると言われるくらい、ここでのレースは、先行きを読むのが難しい。果たして、勝利の女神は今大会でどのドライバーに手招きするのか。そのあたりも気になるところだ。
■主なタイムスケジュール
・6月22日(土)
09:00 – 10:00 フリー走行
12:15 – 13:05 ピットウォーク
13:20 – 公式予選(ノックアウト方式)
13:20 – 13:30 Q1 A組(10台→6台)
13:40 – 13:50 Q1 B組(10台→6台)
14:00 – 14:07 Q2(12台→ 8台)
14:17 – 14:24 Q3
17:30 – 18:00 キッズピットウォーク
・6月23日(日)
09:10 – 09:40 フリー走行
11:30 – 12:20 ピットウォーク
14:20 – 決勝(68Laps)