スーパーフォーミュラ2019 Round.1
SUPER FORMULA第1戦 鈴鹿 プレビュー
ニューマシン、ニューフェイス。SFは開幕からヒートアップ!
4月20、21日の2日間、三重・鈴鹿サーキットにおいて全日本スーパーフォーミュラ選手権第1戦が開催される。シーズン開幕戦の舞台に揃う精鋭は、20名。ディフェンディングチャンピオンの意地、ルーキーたちの野望、復活の狼煙を上げるベテランたち… さまざまな思いが炸裂する初戦から、目が離せない。
■SF19、登場
満を持して登場するニューマシン、SF19。SF14から踏襲されたマシンとはいえ、SF14の登場から5年を経て誕生したマシンゆえ、最新のテクノロジーが満載であるのは、言わずもがな。SF14は「クイック&ライト」のコンセプトで開発され、コーナリングでのハイパフォーマンスをアピールするものだったが、このコンセプトはSF19でも継承されており、加えて”今の時代”を象徴するような空力デザインがしっかりと取り入れられている。さらに、レース中の安全面を確保するために、F1やフォーミュラEですでに導入されている「HALO」(ヘイロー)の搭載が正式決定。この他、外観での違いとしてフロントタイヤの幅がこれまでより20mm増となり、270mm(タイヤサイズは270/620 R13)に。リアタイヤはこれまで同様、360/620 R13のサイズながら対SF14でホイールベースが50mm短くなっている。
開発段階からより速いクルマになることは想定されていたが、実車が各チームへとデリバリーされ、公式テストをこなす現時点で、卓越したスピードを見せており、鈴鹿や富士のテストでも続々とこれまでのコースレコードを更新している。ベスト更新がトップドライバーだけならまだしも、過半数を超えるドライバーが達成しているという状況を考えれば、SF19のポテンシャルの高さは恐るべきものと言えるだろう。
とはいえ、その速さを完璧に引き出すためのセットアップはまだまだ試行錯誤が続いてる。確かにSF19はSF14からの”バージョンアップ”車両ではある。だが、その進化のメリットを最大限活かすも殺すも、エンジニアによるセットアップ力が関係する。もちろん、そのマシンをコントロールするドライバーからのフィードバックも重要だ。刻一刻と変化するトラックコンディションに合うクルマ作りをエンジニアとの”二人三脚”で進めていくことになる。
■ドライバー勢力図は、新たなる戦国時代へ!?
正常進化を果たしたSF19のステアリングを握るチャンスを得たドライバーは20名。今年特筆すべきは、SFデビューを迎えるドライバーの数ではないだろうか。スポット参戦の経験者を含め、めでたくシーズンフル参戦を果たすのは、全9名。全選手のおよそ半数となった。うち日本人は3選手。全日本F3チャンピオンの坪井翔はじめ、FIA F2選手権に参戦していた福住仁嶺、牧野任祐も日本でのレース活動に腰を据えることになる。また、海外勢はF1を夢見る若手含め、日本でキャリアを積む選手の顔を揃えた。オフシーズンのテストでは、2017年に全日本F3で3位に入り、今シーズン念願のステップアップを果たすアレック・パロウの躍進が目立っている。パロウはSUPER GTでもGT300クラスでフル参戦デビューを実現させており、なにかと今シーズンは”台風の目”的存在になるかもしれない。
一方、4名の移籍組で注目すべきはディフェンディングチャンピオンの山本尚貴とニック・キャシディではないだろうか。2011年から8年間TEAM無限から参戦していた山本。TEAM DANDELION RACING にゼッケン1を手土産に加入。どのようにチームを牽引していくか、楽しみだ。また、キャシディはKONDO RACINGからTEAM TOM’Sへ。SUPER GTでもトムスから参戦するキャシディだけに、新規加入という気持ちはないだろうが、チャンピオン経験のあるベテラン、中嶋一貴のチームメイトとなることにより、どのような”相乗効果”を見せてくれるのか、気になるところだ。
さまざまなドラマが待ち受ける開幕戦。昨年の最終戦からおよそ半年ぶりの一戦は、例年の初戦以上に盛り上がるとなるのか、期待が集まる。
■主なタイムスケジュール
4月20日(土)
10:15 – 11:20 フリー走行
12:20 – 13:10 ピットウォーク
15:45 – 公式予選(ノックアウト方式)
15:45 – 16:05 Q1(20台→12台)
16:15 – 16:22 Q2(12台→ 8台)
16:32 – 16:39 Q3
17:00 – 17:30 キッズピットウォーク
4月21日(日)
08:35 – 09:05 フリー走行
12:05 – 12:55 ピットウォーク
14:00 – 決勝(43Laps or 90minites・250kmレース)