スーパーGT 2017 Round.8 - イベント・レースレポート

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スーパーGT 2017 Round.8

2017年11月13日

SUPER GT第8戦もてぎ、タイトルはNo.37 KeePer TOM’S LC500の手に!


11月12日、栃木・ツインリンクもてぎにおいて開催されたSUPER GT第8戦「MOTEGI GT GRAND FINAL」の決勝は、王者の座を巡り、ポールポジションスタートのNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)とランキング暫定トップのNo.37 KeePer TOM’S LC500(平川 亮/ニック・キャシディ組)がそれぞれ好走。23号車がポール・トゥ・ウィンを果たすも、決勝結果のポイント加算により、37号車が今シーズンの王者となった。



迎えた決戦。前日同様、サーキットでは朝から冷たい風が吹いたが、終日陽射しが届く好天となり、この季節ならではのレース日和に恵まれた。レースを前にはSUPER GT車両とDTM車両によるコラボレーション走行としてパレードラップを実施。通常の警察車両の先導に華を添えた。



一方、レースはスタートを前に思わぬ展開が訪れる。パレードラップ後のフォーメーションラップ中、ポールポジションの23号車のステアリングを握るクインタレッリと、その背後、逆転チャンピオンを目指すNo. 6 WAKO’S 4CR LC500のアンドレア・カルダレッリがなんと接触! タイヤを温めるために右へ左へとローリング走行していた2台がビクトリーコーナーでまさかの展開を招いた。結果、23号車の左リアカウルと6号車の右フロントのライト周りとボンネットにそれぞれダメージを負ったが、幸い走行が難しいほどの痛手にはならず。そのままレースがスタートした。



速攻で逃げ切りモードに入った23号車。逆に6号車は接触の影響でダウンフォースの乱れがあるのか思うようにペースを上がらず、4周目には早くも37号車のキャシディに逆転を許してしまった。6号車はさらに後方からの猛追を受け、じりじり後退。挙げ句の果てに予選5番手のNo.24 フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-R(ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)と接触。2台が揃って大きくポジションを落とすアクシデントに見舞われた。これにより、6号車はチャンピオン争いから脱落。トップをひた走る23号車とそれを負う37号車の一騎打ちで王者の座を争うことになった。



とはいえ、逃げる23号車のペースは37号車を上回るもので、15周終了時点で早くも5.5秒近くの大差がある状態。37号車を7点差で追う23号車がチャンピオンを手にするには、優勝が必至。一方の37号車は2位でチェッカーを受ければ王座をモノにすることができる。つまり、敢えて優勝を狙う必要はなく、このままのポジションでレースを終えることを最優先できるため、アドバンテージがかなり大きい。事実、レース後半、2台の差は一時15秒近くまで広がるほどだった。



結果、23号車はクインタレッリから松田へとスイッチ後も安定した速さでトップを独走して文句ナシのポール・トゥ・フィニッシュ。GT-R勢として念願のシーズン初勝利を達成したが、37号車が2位でチェッカーを受けたため、タイトルをつかむことができなかった。なお、37号車のキャシディ、平川はともに23歳。今回の結果により、史上最年少のシリーズチャンピオンという肩書を手にいれた。



一方のGT300クラス。予選ポールスタートのNo. 4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也組)は、タイヤの持ちに心配を抱えて序盤を走行。その懸念が的中し、15周という短いスティントで片岡がピットイン。残り3分の2を谷口へと委ねることになった。その間にトップに立ったのがNo.55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一/ショーン・ウォーキンショー組)。予選2位スタートの55号車がタイトルをつかむには、ライバルの結果次第ではあるが、優勝が大前提。そのため、タイヤ無交換という戦略で勝負に出た。なんとかレース終盤までトップを死守、そのまま逃げ切りを目指したのだが、じわりじわりとその差を詰めてきたのが、No.65 LEON CVSTOS AMG(黒澤治樹/蒲生尚弥組)。こちらもシリーズ争いに加わる1台であり、55号車を逆転して勝利したいところ。55号車も意地を見せてなんとか5秒強の差で終盤まで持ち込んだのだが、残り2周の時点で万事休す。メインストレートで65号車の先行を許し、2位へ。結果、65号車がシーズン2勝目を達成し、ランキングでも2位を獲得することに成功した。なお、4号車は、3位でチェッカー。谷口と片岡は2014年以来、コンビとしては2回目、また、それぞれが3回目のドライバーズチャンピオンに輝いている。



・第8戦もてぎ 決勝結果 各クラストップ3
GT500
1.No.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)1:31′44.581  53laps
2.No.37 KeePer TOM’S LC500(平川 亮/ニック・キャシディ組)+6.263
3.No.38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明組)+13.353

GT300
1.No.65 LEON CVSTOS AMG(黒澤治樹/蒲生尚弥組)1:31’56.005  49Laps
2.No.55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一/ショーン・ウォーキンショー組)+2.255
3.No. 4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也組)+13.992

 

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2017年11月12日

SUPER GT第8戦もてぎ、No.23 MOTUL AUTECH GT-Rポールポジションを獲得


11月11日、栃木・ツインリンクもてぎにおいてSUPER GT第8戦「MOTEGI GT GRAND FINAL」の予選が行われ、暫定ランキング3番手につけるNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)がポールポジションを獲得。逆転チャンピオンを目指し、弾みを着けた。また、2番手にNo. 6 WAKO’S 4CR LC500(大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ組)、3番手にはNo.37 KeePer TOM’S LC500(平川 亮/ニック・キャシディ組)が続き、奇しくもチャンピオイン争いをする車両が上位を占めることとなった。



ついに今シーズンの最終ラウンドを迎えたSUPER GT。その舞台となるもてぎでは、交流戦の実現に向けて計画を進めているDTM車両によるデモランを実施するなど、見どころの多いイベントとなった。早朝こそ曇り空が広がったコース上だが、次第に陽射しが届き始める好天に恵まれた。まず、朝の公式練習でトップタイムをマークしたのは、No.37 KeePer TOM’S LC500のニック・キャシディ。彼にとっても初となるタイトル獲得に向けて、着実な走りを見せた。



迎えた予選。冷たい風が吹く中、Q1でトップタイムを叩き出したのは、No.46 S Road CRAFTSPORTS GT-R(本山 哲/千代勝正組)。23号車が2番手、No.36 au TOM’S LC500(中嶋一貴/ジェームス・ロシター組)が続き、開幕戦以来となるノーウェイト状態ならではの僅差のアタック合戦を披露した。一方、王者獲得へ一縷の望みを託していたNo.38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明組)は9番手どまり。Q2へと駒を進めるには至らずに終わっている。



続くQ2で気迫のパフォーマンスを見せたのが、23号車。アタッカーのクインタレッリが1分38秒316をマーク。6号車の大島が1分37秒207で続いたが、その差はなんと0.891秒というものだった。ポール獲得により、23号車は貴重な1ポイントを加算。23号車はシーズン未勝利ということもあり、このもてぎで優勝、そして逆転チャンピオンを狙うことになる。



一方、GT300クラスは、No. 4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也組)がQ1、Q2ともトップタイムをマーク。Q2でアタックした片岡にとっては、自身初となるSUPER GTでのポール獲得を果たした。また、もてぎを前にランキング暫定トップに立った4号車としては、ライバル勢に対して優位な状況を自ら作り上げた。なお、2番手に続いたのはNo.55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一/ショーン・ウォーキンショー組)。3番手にNo.65 LEON CVSTOS AMG(黒澤治樹/蒲生尚弥組)が続いている。



・第8戦もてぎ 予選結果 各クラストップ3
GT500
1.No.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)1’36.316
2.No. 6 WAKO’S 4CR LC500(大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ組)1’37.207
3.No.37 KeePer TOM’S LC500(平川 亮/ニック・キャシディ組)1’37.366

GT300
1.No. 4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也組)1’46.076
2.No.55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一/ショーン・ウォーキンショー組)1’46.300
3.No.65 LEON CVSTOS AMG(黒澤治樹/蒲生尚弥組)1’46.341

 

 

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2017年11月8日

SUPER GT第8戦もてぎ プレビュー


チャンピオンは、どのチーム!? 激戦必至のファイナル戦に!

ついに今シーズン最後の戦いを迎えるSUPER GT。その舞台となるのは、栃木・ツインリンクもてぎには、コラボレーションに向けて大きく前進したドイツツーリングカー選手権(DTM)参戦中の3メーカーが来日走行するというスペシャルイベントもスケジュールされており、タイトルの行方だけにとどまらず、イベント自体が大きく盛り上がりそうだ。

 

■チャンピオン候補は5台

もてぎを前に、GT500クラスのチャンピオン候補に絞られた車両は5台。レクサス勢が4台、日産勢が1台になっており、うち、自力優勝の可能性があるのは、1台に限られる。その1台とは、前回のタイ戦で圧勝を飾ったNo.37 KeePer TOM’S LC500(平川 亮/ニック・キャシディ組)。この1台だけは、優勝もしくは2位でレースを終えることができれば、条件ナシでタイトルを手にすることができる。一方、ランキング2位、6点差で負うのがNo. 6 WAKO’S 4CR LC500(大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ組)。今シーズンは実に安定したレース運びを見せ、すでに3度も表彰台に上がっている。だが、一番星優勝を果たしていない。それは、同3位、トップと8点差につけるNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)とて同じこと。23号車は全レースでポイント獲得を達成するも、やはり優勝とは縁がない。一方、ランキング4位はNo.36 au TOM’S LC500のジェームス・ロシター。コンビを組む中嶋一貴は第2戦富士をWEC参戦のために欠場しており候補から外れるが、ロシターの王者獲得に向けて強力なバックアップを見せるはずだ。そしてランキング5番手につけるのがNo.38 ZENT CERUMO LC500(立川祐路/石浦宏明組)。トップとは18点とその差も大きいため、他力本願も欠かせないのだが、23号車同様、チャンピオン経験があるコンビ(獲得年はそれぞれ別)だけに、底力を見せてくれそうだ。

 

■3メーカーの勢力図に変化は?

優勝争いの車両を見るとLC500が多く、新車投入となったシーズンの中でライバルよりも秀でたパフォーマンスを見せたといえる。一方、シーズン序盤に苦しい戦いを強いられたのが、GT-RやホンダNSX-GT。なにしろ、LC500は開幕から4連勝と破竹の勢いだっただけに、その力量の差が否応無しに目立つこととなってしまった。だが、シーズン中盤に入ると、SUPER GTならではのウェイトハンディの影響が出始める。そのタイミングで台頭してきたのが、NSX-GTだった。第5戦富士、そして今年で最後となる第6戦鈴鹿1000kmの伝統レースを制することになり、中でもホームサーキットでの勝利は見応えあるものだった。また、GT-Rも優勝こそ果たしていないが、連続2位に続き、自力をつけていることをしっかりとアピール。シーズン後半に入り、またもLC500の速さが息を吹き返してはいるが、それに負けじと2メーカーも僅差で迫っている。そこで気になるのが、ノーウェイトで挑む最終戦の勢力図だ。シーズン序盤に見せたLC500のリードは、最終戦のもてぎでも変わらないのか否か。ストップ&ゴーのレイアウトを持つ個性豊かなもてぎでは、予選のポジションが決勝レースに大きな影響力を持つだけに、どのメーカーのクルマが一発の速さを見せるのか、まず注目頂きたい。

 

■GT300クラスは、4台にチャンピオンの可能性

一方、GT300クラスでは、上位4台にタイトル獲得の可能性が残された。現時点でランキングトップは、No. 4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也組)。これをNo.51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3(中山雄一/坪井 翔組)が9ポイント差で追う。続いて13ポイント差で3番手につけるのが、No.65 LEON CVSTOS AMG(黒澤治樹/蒲生尚弥組)。そして4番手が19ポイント差のNo.55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一/ショーン・ウォーキンショー組)。タイトルを巡って最後の戦いに残った車両は、FIA GT3車両ばかり。惜しくもJAF GTやマザーシャシーは、前回のタイ戦の結果をもってチャンピオン争いから脱落してしまった。

上位4台によるタイトル争いは、まずライバルより先にチェッカーを受けるというよりは、優勝を狙うこと。だが、ノーウェイトとなる最終戦は、優勝争いとは無関係の車両もシーズン最後の戦いで一矢を報いる走りに徹するだけに、一筋縄ではいかない。誰しもが優勝を目指して疾走する激戦だけに、手に汗握る一戦になることだろう。

 

■レースに加え、DTMデモランも注目!

先日、ドイツ・ホッケンハイムで行われたDTM最終戦でデモランを行ったGT500車両。今度はもてぎでDTM車両がデモランを行う運びとなった。予定では、Audi RS5 DTM、BMW M4 DTM、Mercedes-AMG C 63 DTMの3車種3台がお披露目を行う。また、この走行に合わせ、 GT500クラスの現行車両であるレクサスLC500、Honda NSX-GT、日産GT-Rも参加。これにより、計6台によるランデブー走行が実現する。史上初の走行イベントは、予選日、決勝日ともに行われるため、大いに盛り上がるはずだ。

 

■主なタイムスケジュール

11月11日(土)
07:00 – 07:40 オープンピット
08:45 – 10:30 公式練習
08:45 – 10:10 : GT500 & GT300
10:10 – 10:20 : GT300
10:20 – 10:30 : GT500
10:30 – 10:45 DTMデモンストレーションラン
10:45 – 11:00 サーキットサファリ
11:45 – 12:30 ピットウォーク
11:55 – 12:25 サーキットエクスペリエンス
14:00 – 14:35 ノックアウト予選_Q1
14:00 – 14:15 : GT300
14:20 – 14:35 : GT500
14:45 – 15:17 ノックアウト予選_Q2
14:45 – 14:57 : GT300
15:02 – 15:17 : GT500
16:25 – 16:55 GTキッズウォーク

11月12日(日)
09:35 – 10:20 ピットウォーク
10:40 – 11:05 オールドライバーズアピアランス
11:05 – 11:35 DTMデモンストレーションラン
11:55 – ウォームアップ走行、スタート進行
13:30 –     決勝レース(53Laps)
15:30     グランドフィナーレ
15:55 – 16:40 コースウォーク





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