スーパーGT 2017 Round.7 - イベント・レースレポート

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スーパーGT 2017 Round.7

2017年10月11日

SUPER GT第7戦タイ、37号車LC500がポール・トゥ・ウィン達成!


10月8日、タイ・ブリラム県に位置するチャン・インターナショナル・サーキットにおいて、SUPER GT第7戦「Chang SUPER GT RACE」の決勝レースが行われた。66周の決戦を前に通り雨が降る不安定な天候となったが、その中で、予選ポールポジションスタートのNo.37 KeePer TOM’S LC500(平川亮/ニック・キャシディ組)が、安定した速さでライバルを圧倒。第1戦岡山以来となる今季2勝目をマークし、同時にシリーズランキングにおいてもトップの座を奪回する活躍を見せた。


レースウィーク中、決勝日は雨模様と言われていたが、実際はさにあらず。レースウィーク一番の蒸し暑さの朝を迎え、そのままレース直前のウォームアップ走行へと突入する。だがあっという間に天候が急変。スターティンググリッドにGTマシンが整列したのを見計らったかのように、シャワーのような雨が降り始めた。幸いすぐに止んだものの、路面はウエット。これで大半の車両がウエットタイヤでのスタートを選択した。そんな中、あえてドライタイヤを選択したのは、予選7位のNo. 1 DENSO KOBELCO SARD LC500(ヘイキ・コバライネン/平手晃平組)、同11位のNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)、そして最後尾スタートに甘んじたNo.19 WedsSport ADVAN LC500(関口雄飛/国本雄資組)の3台。いずれも決戦でのポジションアップを狙って勝負に出たと思われる


レースは2周のセーフティカーランを経てスタート。まず37号車のキャシディがトップをキープ、その直後に予選2番手、No.12 カルソニックIMPUL GT-Rのヤン・マーデンボローがつけ、少し間を置いてNo.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTの塚越広大が続き、予選同様のポジションのまま周回を重ねていく。10周を過ぎるとほぼ路面も乾き、ウエットタイヤからドライタイヤ交換のタイミングを迎えたため、続々とピットインが始まり、慌ただしい展開を見せた。ピット作業でのポジション入れ替えが見られる中、レースは折り返しを迎えてもなお、37号車がレースをリード。逆に12号車はピット作業でのタイムロスが響き、代わって17号車が2位、そして予選4番手のNo. 6 WAKO’S 4CR LC500(大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ組)がじわりじわりとポジションアップ。さらにピット作業を利用し、17号車の前に出た。


レース終盤に向け、トップの37号車はますます後続との差を広げ、ひとり旅状態。2番手に6号車とレクサス勢がワン・ツーを形成し、これに17号車が続いた。一方、スリックタイヤでスタートを切った車両のうち、シリーズチャンピオン争い中の23号車はルーティンのピットインでドライバー交代と給油のみを行い、タイヤ無交換でコースへと復帰。ポイント獲得の可能性にかけると、最終的に9位でゴール。貴重な2点をもぎ取った。レースはその後も37号車が安定した速さと強さを遺憾なく発揮し、トップでチェッカー。開幕戦以来となるシーズン2勝目を上げ、同時にランキングでもトップへ返り咲いた。2位には6号車が続き、こちらもランキング2位へ浮上する躍進を見せている。なお、3位走行中だった12号車は今シーズン初の表彰台が目前ながら、ラスト2周でまさかのエンジントラブルで万事休す。代わって17号車が3位に浮上し、シーズン2度目の表彰台に上がることとなった。


一方のGT300クラス。タイヤ選択がチームによって大きな運命の分かれ道になったようだ。まず、2位に入ったNo. 4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也組)は迷うことなくウエットタイヤを選択。スタートドライバーの片岡が、乾き始める路面の中、20周終了までマシンを巧みにコントロール。谷口へとバトンを繋ぎ、予選4位から決勝2位へジャンプアップする活躍を見せた。この結果、暫定ランキングでトップを奪い、最終戦に向けてチームとして3度目の王者獲得を目指すことになった。また、No.51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3(中山雄一/坪井翔組)は予選2位からスタートし、ドライバー交代が可能な最低周回数を踏まえてピットイン。どのチームより早くドライバー交代を含む作業を済ませてコースに復帰。見事な戦略をモノにして、第2戦富士以来シーズン2勝目を達成している。3位に入ったNo.33 D’station Porsche(藤井誠暢/スヴェン・ミューラー組)は、逆にスリックタイヤでスタート。不安定な足下をなんとかコントロールしたミューラーの活躍により、シーズン2度目の3位を手にした。



・第7戦タイ 決勝結果 各クラストップ3
GT500
1.No.37 KeePer TOM’S LC500(平川亮/ニック・キャシディ組)66Laps 1:42’48.674
2.No. 6 WAKO’S 4CR LC500(大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ組)+12.121
3.No.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大/小暮卓史組)+30.120

GT300
1.No.51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3(中山雄一/坪井翔組)61Laps 1:43’41.391
2.No. 4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也組)+5.121
3.No.33 D’station Porsche(藤井誠暢/スヴェン・ミューラー組)+32.419

 

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2017年10月8日

SUPER GT第7戦タイ、ポールポジションはNo.37 KeePer TOM’S LC500の手に!


10月7日、タイ・ブリラム県にあるチャン・インターナショナル・サーキットにおいてSUPER GT第7戦「Chang SUPER GT RACE」の予選が行われ、No.37 KeePer TOM’S LC500(平川亮/ニック・キャシディ組)が僅差のタイムアタック合戦を制してポールポジションを獲得。0.049秒の差で2位になったのはNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ヤン・マーデンボロー組)。今シーズン2度目のQ2で躍進を果たすこととなった。



今年で4度目となるタイ大会。今年は厳しい暑さよりも時折急激に降る雨に翻弄される予選日となった。まず、朝のサポートレースでゲリラ豪雨となったサーキットの路面は、SUPER GTのセッションが始まってもなお、ウエットコンディションのまま。結果、レインタイヤでの走行開始となった。その後、一時強い陽射しが照りつけ、コースのライン上もドライへと回復したが、思い出したようにパラパラと雨が降り始める。結果、午後3時からのノックアウト予選はウェット宣言下でのセッション開始となり、Q1ではGT300、GT500両クラスともレインタイヤを装着してのタイムアタックとなった。その中でGT500のトップタイムをマークしたのは、12号車のGT-R。ディフェンディングチャンピオンのNo. 1 DENSO KOBELCO SARD LC500(ヘイキ・コバライネン/平手晃平組)、No. 6 WAKO’S 4CR LC500(大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ組)が続いた。一方、現在暫定ランキングトップに立つNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)は、11番手どまり。Q2進出は果たせなかった。続くQ2でも12号車が好タイムをマーク。だが、これを上回ったのがNo.37 KeePer TOM’S LC500(平川 亮/ニック・キャシディ組)。アタックした平川が1分25秒011のタイムでトップに浮上。今シーズン初のポールポールポジションを手にしている。


一方、GT300クラスではQ1、Q2ともにNo.21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(リチャード・ライアン/柳田真孝組)がトップタイムをマークする大活躍。とりわけ、Q2のアタックを務めた柳田は、ラスト1分の時点でトップを奪取。2位以下におよそ1秒という大差をつけた。なお、その柳田にとってはGT300では2010年以来、7回目のクラスポールでもあった。続いて2位にはNo.51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3(中山雄一/坪井翔組)、3位にはNo.55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一/ショーン・ウォーキンショー組)が続いている。


・第7戦タイ 予選結果 各クラストップ3
GT500
1.No.37 KeePer TOM’S LC500(平川 亮/ニック・キャシディ組)1’25.011
2.No.12 カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ヤン・マーデンボロー組)1’25.060
3.No.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大/小暮卓史組)1’25.124

GT300
1.No.21 Hitotsuyama Audi R8 LMS(リチャード・ライアン/柳田真孝組)1’38.142
2.No.51 JMS P.MU LMcorsa RC F GT3(中山雄一/坪井翔組)1’39.154
3.No.55 ARTA BMW M6 GT3(高木真一/ショーン・ウォーキンショー組)1’39.473

 

 

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2017年10月4日

SUPER GT第7戦タイ プレビュー


いよいよ大詰め、セミファイナルのタイで躍進するのは!?

 

鈴鹿1000kmから1ヶ月ほどが過ぎ、いよいよ迎える第7戦の戦い。9月はGTレースが”お休み”だったこともあり、気分的にはもう終盤戦になるのか、と思われる方も多いのではないだろうか。鈴鹿戦で満身創痍となった全車は慌ただしくメンテナンスを済ませると、タイへと向けてひと足もふた足も先に旅立っており、ドライバーやチーム関係者の到着を待っている状態だ。毎年、厳しい暑さとの戦いになる今大会、果たして今年はどのチームが躍進するのか。

 

■いよいよ終盤戦、なれど波乱の多い一戦
夏の三連戦を終え、しばし小休止となったSUPER GT。とはいえ、次なる戦い、というよりも残り2戦のタイそしてもてぎでの戦いを視野に見据えたクルマ作りの作業に休みはなく、みな精力的に準備を進めている。サーキットでの戦いはなくとも、チームはつねに戦闘モードという状況なのだ。そんな中で迎えるタイ戦はおよそ6週間ぶりとなる実戦。それもタイトル争いを展開中のチームにとっては、どれほど重要な一戦になるのか、想像に難くない。ここでライバルとの戦いに遅れを取ることにでもなれば、もう後はないわけで、つまり、何が何でもこのタイ戦はライバルを上回る結果を残すことが何よりのプライオリティとなる。

 

現時点でランキングトップに立つのは、No.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)。オフシーズンからシーズン序盤にかけて、正直、ライバルの後塵を拝してきた日産勢だったが、チャンピオン経験に富むベテランドライバーのふたりは、レース毎に着実な戦いを続け、粘り強さを余すところなく発揮。まさに試合巧者のパフォーマンスを見せてきた。それが形となって暫定ランキングトップに立っていると言えよう。とはいえ、彼らには苦い思い出がある。ランキングトップで挑んだ去年のタイ戦でノーポイントに終わり、さらには最終戦でライバルに大逆転を許すことになり、結果、連覇を逃すという状況に追い込まれているのだ。したがって、その悪夢を払拭するためにも今年はなんとしてもポイント獲得が必要。条件的には決してラクではないだろうが、これまでのタフな戦いによって自信もつけていると思われるだけに、ベテランらしい奮闘に期待してもいいだろう。

 

一方、ライバル勢もまた新たなる動きを見せてくる可能性は存分にある。まず、先の鈴鹿そして富士で連勝したホンダNSX-GT勢。予選では、第3戦から第5戦までポールポジションを獲得。確実に流れを構築しているイメージが大きい。とはいえ、それはライバル勢がひと足先に活躍してウェイトを搭載したり、逆に存分な速さに欠ける状況にあったからという、いわゆる「鬼の居ぬ間」の活躍であったという見方もできなくはない。また、終盤はレギュレーションの見直しや変更により、ライバルと似通ったコンディションで戦うことになる。アドバンテージがなくなっていく中、どのようなアプローチをしていくのか、その動向が気になるところだ。

 

さらには、開幕戦から破竹の4連勝を果たしたレクサス・LC500勢。その勢いはウェイトハンディとともに陰りが出始め、中盤戦はまさに苦戦そのもの。だがそれは開幕ダッシュの影響であることは百も承知。ホンダ勢がウェイトハンディで不利になるのとは反対に、ハンディ軽減がようやく叶うことになる。まさに息を吹き返す中でタイ戦を迎えるのは、レクサス勢にとって何よりのチャンスと言えるだろう。

 

■群雄割拠の混戦必至
鈴鹿戦はシリーズタイトルを競う車両が複数トラブルに見舞われ、思わぬ展開となったGT300。これにより、ランキング争いがいっそう混沌としたものになったのは確かだ。つまり、残り2戦でしっかり結果を残せることができれば、タイトル獲得の可能性が格段にアップするだけに、まず今回のタイ戦でライバルより上位の結果を残すことが求められる。

 

現在のトップはNo.65 LEON CVSTOS AMG(黒澤治樹/蒲生尚弥組)。これに2点という僅差でNo.4 グッドスマイル初音ミクAMG(谷口信輝/片岡龍也組)が続き、FIA-GT3勢が2強を築いている。そして3番手には昨年のクラスチャンピオンであるNo.25 VivaC 86 MC(松井孝允/山下健太組)がつけ、連覇に向けてチャンスを伺っている。だが、25号車は鈴鹿でマシンを大破。一時は、タイ戦までに修復作業が完了するのか、それ以前に参戦自体厳しいのではないかという声もあったが、チームは懸命の作業に取り掛かってタイ参戦を可能にしている。もともと、タイのコースで好成績をのこしている同チームだけに、なんとしてもここで大量ポイント獲得を果たしたいところだ。2014年から始まったタイでの戦い。4年目となる今年はどのようなドラマが誕生するのか、注目が集まる。

 
■主なタイムスケジュール
10月7日(土)
08:00 – 09:00 オープンピット
10:00 – 11:45 公式練習
10:00 – 11:25 : GT500 & GT300
11:25 – 11:35 : GT300
11:35 – 11:45 : GT500
13:15 – 14:30 ピットウォーク
15:00 – 15:35 ノックアウト予選_Q1
15:00 – 15:15 : GT300
15:20 – 15:35 : GT500
15:45 – 16:17 ノックアウト予選_Q2
15:45 – 15:57 : GT300
16:02 – 16:17 : GT500

10月8日(日)
11:20 – 11:45 オールドライバー・アピアランス
11:50 – 12:50 ピットウォーク
13:25 – ウォームアップ走行、スタート進行
15:00 –     決勝レース(66Laps)





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