SUPER GT 2016 Round.1 - イベント・レースレポート

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SUPER GT 2016 Round.1

2016年4月15日

SUPER GT第1戦岡山、予選3位スタートのNo.1 MOTUL AUTECH GT-Rが逆転勝利!


4月10日、岡山県・岡山国際サーキットにおいて、2016年SUPER GT第1戦決勝レースが行なわれた。春先らしい柔らかな日差しがところどころ差し込む薄曇りの中、82周のレースを逆転劇で勝利したのは、予選3位からスタートを切ったディフェンディングチャンピオンのNo.1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)だった。

前日の予選とほぼ似通ったコンディションとなった決勝日。若干、気温が低くなったものの終始ドライコンディションでの戦いが繰り広げられた。ポールシッターのNo.37 KeePer TOM’S RC Fはジェームス・ロシターがスタートドライバーを担当。ローリングスタート活かして後続との絶妙な差を築き、10周もしないうちに2番手との差を5秒近く広げた。だが、予選から僅差の戦いを展開する今シーズンは、トップの独走を許さない。引き続き拮抗したポジション争いとなり、ワンチャンスでの逆転が要所要所で見られることとなった。

中でも着々と前車に詰め寄っていたのが、No.1 GT-Rのクインタレッリ。28周目、バックストレートエンドで鮮やかにNo.6 WAKO’S 4CR RC Fのアンドレア・カルダレッリを逆転すると、今度はトップのNo.37 RC Fのロシターへと襲いかかる。が、2台のバトルは、37号車のレース折り返し前のピットインで水を差すことになり、バトルはお預けとなった。暫定トップとなった1号車はマージンを築くべく見えない敵に向ってハードプッシュ。さらに37号車のピットインから3周後に行なったピットワークでは、待ち受けたメカニックたちがライバルより8秒速いスピーディな仕事でクルマをコースへと送り出した。これにより、1号車は37号車に対して9秒近い大差をつけ、レース後半への戦いに突入する。

トップを快走するのは、1号車の松田次生。以下、37号車の平川が続き、3番手争いは逃げるNo.6 WAKO’S 4CR RC F大嶋和也とそれを追うNo.46 S Road CRAFTSPORTS GT-Rの千代勝正。No.6 RC Fの大嶋をプッシュするNo.46 GT-Rの千代は今季GT500にステップアップしたルーキー。昨年は海外レースに主軸を置き、GT300にスポット参戦していたが、GT500の晴れ舞台でいきなり大役を任されることになった。6号車の千代は緩急をついたプッシュで6号車との差を詰めて52周目のコース後半の複合セクションで見事な逆転劇を披露。これで表彰台獲得の可能性がグンと広がった。

チェッカーまで残り30周を切る頃には、トップ1号車と2番手の37号車との差は16~18秒という大差へと広がり、ほぼ1号車の独創状態。逆に37号車は3位に浮上した46号車からの猛追に苦しめられるハメに。ラスト10周ともなれば2台の差は1秒を切り、テール・トゥ・ノーズ状態。だが37号車の平川は冷静に後方からのプレッシャーを跳ね除け、逆転を許さない。最後の最後まで続いたこの攻防戦では37号車に軍配が上がることとなった。結果、2位同士の激しいバトルを尻目に、トップ1号車は後続に15秒3という大差をつけてチェッカー。ディフェンディングチャンピオンが新たなシーズンにおいて最初の勝ち名乗りをあげ、その一端を担った松田は、自身が持つGT500通算最多勝記録(タイ)を更新。17勝へと数を伸ばし、単独での保持者になっている。

一方のGT300。今年はFIA GT3の新車が上位に台頭。予選ではNo.25 VivaC 86 MC(土屋武士/松井孝允組)が最速タイムをマークし、マザーシャシー勢の意地を見せたが、レースが始まるや、予選2位のNo.65 LEON CVSTOS AMG-GT(黒澤治樹/蒲生尚弥組)が終始背後に迫る攻防戦となる。しばし沈着状態の上位争いではあったが、そのほとんどが後半のピットワーク以降からドラマが始まることになった。まず、25号車と65号車との首位争いは、先に作業を終えて万全の体制で25号車の動きを注視していた65号車が、作業直後でタイヤが冷えている25号車を逆転! 25号車はその後も後方からペースアップしてきたライバルの先行を許し、ポジションを下げてしまった。代わって2位に浮上したのは、No.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也組)。さらにNo.7 Studie BMW M6(ヨルグ・ミュラー/荒聖治組)が続き、FIA-GT3車両のニューマシンが表彰台を独占する形でレースを終えている。

 

■第1戦岡山 決勝結果

・GT500(TOP6)
1.NO.1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)1:56′22.730 82L
2.No.37 KeePer TOM’S RC F(ジェームス・ロシター/平川亮組)+15.334
3.No.46 S Road CRAFTSPORTS GT-R(本山哲/千代勝正組)+15.756
4.No.6 WAKO’S 4CR RC F(大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ組)+54.581
5.No.12 カルソニック IMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組)+54.825
6.No.38 ZENT CERUMO RC F(立川祐路/石浦宏明組)+1’03.303

・GT300
1.No.65 LEON CVSTOS AMG-GT(黒澤治樹/蒲生尚弥組)1:56’28.292
2.No.4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也組)+12.929
3.No.7 Studie BMW M6(ヨルグ・ミュラー/荒聖治組)+26.901

 

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2016年4月10日

SUPER GT第1戦岡山、No.37 KeePer TOM’S RC Fが2年連続ポールに!


2016年SUPER GTの開幕戦を迎えた岡山国際サーキット。4月9日に開催された予選でトップタイムをマークしたのは、No.37 KeePer TOM’S RC F(ジェームス・ロシター/平川亮組)。コンビこそ違えど、37号車が2連連続で開幕戦のポールポジションを獲得している。

レースウィーク前の木曜日は春の嵐で荒れた天気となった岡山地方。しかしながら、土曜の予選日は時折春の強い日差しが照る安定したドライコンディションとなった。そんな中、まず朝の公式練習でマシントラブルに見舞われたNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴/伊沢拓也組)。予選に向けてタービン交換を行ない、アタックに挑むことになった。

そのノックアウト予選のQ1。GT500は全15台中上位8台がQ2に進出できるが、Q1で記録したトップタイムとQ2のチャンスを逃した9番手車両とのタイム差は約0.5秒という僅差での戦いだった。その後のQ2でポールポジションを掴んだのは37号車の平川。昨年もこの岡山で最速タイムを叩き出しており、2年連続で大仕事をこなしている。なお、Q2では、出走した全8台がコースレコードを更新。今シーズンのモンスターマシンの熟成を早速認識することになった。37号車に続いたのは、No. 6 WAKO’S 4CR RC F(大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ組)。これにNo. 1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)が続いている。

一方、今年も新しいFIA GT3車両の参戦が増え、まさに百花繚乱の混戦模様となったGT300。ライバルとの争いから頭ひとつ抜け出したNo.25 VivaC 86 MC(土屋武士/松井孝允組)が開幕戦のトップタイムをマークしている。

 

・第1戦岡山 予選結果

GT500(TOP6)
1.No.37 KeePer TOM’S RC F(ジェームス・ロシター/平川 亮組)1’18.126
2.No. 6 WAKO’S 4CR RC F(大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ組)1’18.268
3.No. 1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)1’18.372
4.No.46 S Road CRAFTSPORTS GT-R(本山 哲/千代勝正組)1’18.419
5.No.12 カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組)1′18.510
6.No.39 DENSO KOBELCO SARD RC F(ヘイキ・コバライネン/平手晃平組)1’18.895

GT300(TOP3)
1.No.25 VivaC 86 MC(土屋武士/松井孝允組)1’25.586
2.No.65 LEON CVSTOS AMG-GT(黒澤治樹/蒲生尚弥組)1’25.624
3.No. 7 Studie BMW M6(ヨルグ・ミューラー/荒 聖治組)1’25.832

 

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2016年4月7日

SUPER GT第1戦岡山 プレビュー


いよいよ開幕! 今年もSUPER GTは激戦模様

4月に入り、すでに第一週にはスーパー耐久がツインリンクもてぎにて開幕。このイベントを皮切りに、いよいよ日本国内のモータースポーツシーズンが本格化する。春休み最後の週末に行われるのは、SUPER GT第1戦「OKAYAMA GT 300km RACE」だ。舞台はかつてF1パシフィックGPを開催したこともある岡山国際サーキット(岡山県美作市)。レースウィークを前に日本列島は春の嵐のような激しい雨に見舞われたが、4月9日に号砲を迎えるイベントは、文字通り「晴れの舞台」での戦いに期待がかかる。

■現行車両3年目のGT500クラスは、さらに熟成が進む

昨年11月をもって2015年の戦いを終えたSUPER GT。それぞれのチームは、オフシーズンに日本国内はもとより、さらにかつてGTシリーズ戦に組み込まれていたマレーシア・セパンサーキットなどを含め、数多くのサーキットにおいてテストを精力的にこなしてきた。3年目を迎えた車両は熟成が進んでいるだけに、綿密に収集されたデータに基づきセットアップされたレーシングマシンとして岡山に姿を見せることになる。年々僅差でのタイム合戦の予選では、決勝を見据えつつアタックでポテンシャルを引き出せるようなタイヤ選択も重要なポイントとなるし、決勝中はライバルの動向をも視野に入れてピットインのタイミングを伺わなければならない。つまりはいっそうレベルアップしたハード面を引き立たせるために、チームはより強固な決断力と団結力をもって挑むことが追求されるというわけだ。

■メーカー別にみる、今年の動向は?

レース展開のカギのひとつ、ドライバーのコンビネーションにおいて、各チームとも今シーズンはさほど大きな動きはなかった。だが、新しいシーズンを迎え、クルマやタイヤのコンディションが進化する中での戦いは、わずかな変化ですらときに大きな影響を与えることにもなり兼ねない。そういう意味では、日産はディフェンディングチャンピオンNo.1 MOTUL AUTECH GT-Rの松田次生/ロニー・クインタレッリ組の3連覇を強く意識してシーズンに挑んでくると思われる。また、ランキング2位に終わったNo.12 カルソニック IMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組)の存在も侮れない。悲願のタイトル獲得に意欲を燃やしている。

レクサス勢は、ベテランの脇阪寿一がGT500を勇退。今季はNo.6 WAKO’S 4CR RC F(大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ組)を指揮するが、その采配ぶりにも注目が集まることだろう。また、去年SUPER GTデビューし、さすがはF1ドライバーという速さを見せたヘイキ・コバライネンだが、今年もNo.39 DENSO KOBELCO SARD RC Fで平手晃平とコンビを組んで参戦。表彰台の一角を狙ってくることだろう。

昨年ランキング3位のNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴/伊沢拓也組)を輩出したHonda。今年はベテランの小暮卓史がNo.17KEIHIN NSX CONCEPT-GTをドライブ。勢いある塚越広大とのコンビで逆襲を狙ってくる。一方、クルマは、ハードウェア面で大きな変化を迎えた。これまで2シーズンにわたって用いてきたハイブリッドシステムの非搭載という決断を下している。いわゆる“クルマの使い方”に変化が生まれ、またハイブリッドシステムに用いるバッテリーを外したことにより、車両最低重量が軽くなった。とはいうものの、それでストレートスピードが伸びてタイムアップが容易になる、という簡単は話ではない。コーナリングバランスを含め、クルマとしてのトータルバランスに優れていなければ「強いクルマ」にはなれない。納得のいくセッティングを目指し、準備を進めているはずだ。

■GT300は様々な車両がデビュー!

昨シーズンはGT300マザーシャシーベースの車両が登場、デビューイヤーでも勝利するなど、様々な車両が活躍して大いに盛り上がったが、今シーズンもその流れは続きそうだ。チャンピオンNo.0 GAINER TANAX GT-R(アンドレ・クート/富田竜一郎組)に挑むのは、BMW M6 GT3、Mercedes-Benz AMG GT GT3、Porsche 991、Lamborghini HURACAN GT3と世界のレースで活躍するFIA-GT3車両たち。特性の違う各車がその持ち味を活かす戦いをすれば、見どころも格段に増えるはずだ。

コンパクトなテクニカルコースとして知られる岡山国際サーキット。高速コーナーからバックストレートまでの前半部分、中低速コーナーが続く後半部分とそれぞれの性格が異なるため、セットアップもそう簡単ではない。まずはクルマの仕上がり具合を見極める初戦を楽しんでもらいたい。

■主なタイムスケジュール

4月9日(土)
07:00 – 07:50 オープンピット
09:00 – 10:45 公式練習
09:00 – 10:25 : GT500 & GT300
10:25 – 10:35 : GT300
10:35 – 10:45 : GT500
11:00 – 11:20 サーキットサファリ
12:25 – 13:15 ピットウォーク
14:50 – 15:25 ノックアウト予選_Q1
14:50 – 15:05 : GT300
15:10 – 15:25 : GT500
15:35 – 16:07 ノックアウト予選_Q2
15:35 – 15:47 : GT300
15:55 – 16:07 : GT500
17:20 – 18:05 GTキッズウォーク

4月10日(日)
09:00 – 09:30 フリー走行
12:10 – 13:00 ピットウォーク
13:30 – 14:40 ウォームアップ走行、スタート進行
14:40 -    決勝レース(82Laps)
レース後 グランドフィナーレ





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