SUPER GT 2015 Round.3 - イベント・レースレポート

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SUPER GT 2015 Round.3

2015年6月22日

SUPER GT第3戦タイ、波乱の末にNo.46 GT-Rが今季初勝利


連日、灼熱の暑さに包まれたタイ・チャンインターナショナルでのSUPER GT第3戦。午後3時にスタートを切った66周にわたる戦いは、いくつかの波乱にも動じることなく着実にミッションを消化したNo.46 S Road MOLA GT-R(本山 哲/柳田真孝組)が勝利の美酒に酔うこととなった。

前日と変わらぬ強い日差しに、やや湿気が増したタイ大会。じりじりと気温が上がり、決勝直前の気温は37度。路面温度は50度というタフな状況の下、スタートが切られた。

38号車のスタートドライバーは立川。ホールショットを決めると、早速後続を引離しにかかった。トップ集団、そしてこれに続く上位争いも縦一列状態で緊迫した展開が続き、どのクルマにもポジションアップの可能性がある中でレースは中盤に入り、ルーティンワークのピットインを迎える頃となった。

まず動いたのは、トップ38号車。35周を終えてピットイン。翌周には2番手走行だった46号車がピットイン。2台のうち、ピット作業で迅速な動きを見せたのは46号車。ライバルにおよそ4.5秒速い作業でドライバーをコースへと送り込む。結果、46号車が暫定トップ奪還に成功した。対する38号車石浦は3番手からトップ奪還を目指して疾走、まずタイヤ無交換でポジションアップを狙ったNo.36 PETRONAS TOM’S RC Fの伊藤大輔を逆転、46号車柳田を猛追していたのだが…。44周目のヘアピンでブレーキにトラブルが発生。コントロールが効かなくなり、その先の第3セクターでスピン。これは石浦自らの判断でスピンしたものだったという。その後、クルマはピットへ戻ることはできたが、修復するには時間が足りず、このままレースを終えることになった。

レースはその後、46号車が後続に大量のリードを築いて周回を重ねていく。一方で2番手争いが激化。ライバルよりもタイヤに負荷がかかる36号車はNo. 6 ENEOS SUSTINA RC Fの大嶋和也に逆転を許すと、その後方で激しくポジション争いをしていた集団に飲み込まれる始末。結果、入賞はしたものの最終的には8番手までポジションを落としてしまった。

トップでチェッカーを受けることになった46号車。チームは昨年トップを快走するも、トラブルに泣くという悔しい結果に終わっていることから、見事なリベンジを果たしたことになる。また、本山にとってはチーム移籍後発の勝利。自身3年ぶりの優勝に合わせ、通算勝利数でも最多タイとなった。2位に続いた6号車、さらに粘りの走りで3位をもぎ取ったNo.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大/武藤英紀組)がそろって今季表彰台となっている。

一方、GT300はGT-R勢がまたも強さを見せた。予選ではマザーシャシーでの参戦となるNo.25 VivaC 86 MC(土屋武士/松井孝允組)が奮闘するも、序盤から速さで安定感を誇るGT-R勢が本領発揮。予選2位のNo. 3 B-MAX NDDP GT-Rの星野一樹がはやくもオープニングラップでトップを奪うと、同じく予選3位のNo.10 GAINER TANAX GT-RのA・クートがこれに続いた。

とくに3号車のペースは速く、昨年同サーキットでの覇者としての強さをしかとアピール。これには10号車も歯が立たず、次第に独走を許してしまった。3号車はタイ戦2連覇を達成、また第2戦富士でクラス優勝を果たした10号車が2位を死守する一方、3位に続いたのは、No. 7 Studie BMW Z4(ヨルグ・ミューラー/荒聖治組)。今季はつ表彰台を手にした。また25号車は緊急ピットインもあり、7位でレースを終えている。

 

■第3戦タイ 決勝結果

・GT500
1.No.46 S Road MOLA GT-R(本山 哲/柳田真孝組)1:38’26.734  66L
2.No. 6 ENEOS SUSTINA RC F(大嶋和也/国本雄資組)+7.931
3.No.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT(塚越広大/武藤英紀組)+19.727
4.No.12 カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ組)+21.083
5.No. 1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)+21.677
6.No.37 KeePer TOM’S RC F(アンドレア・カルダレッリ/平川亮組)+26.281

・GT300
1.No. 3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/高星明誠組)1:39’13.186  61L
2.No.10 GAINER TANAX GT-R(アンドレ・クート/富田竜一郎組)+9.231
3.No. 7 Studie BMW Z4(ヨルグ・ミューラー/荒 聖治組)+26.749



2015年6月22日

SUPER GT第3戦タイ、No.38 ZENT CERUMO RC Fの立川が最速タイムをマーク


今シーズンの第3戦を迎えたSUPER GT。6月20日には舞台をタイ・ブリラムに移し、チャンインターナショナルにおいて予選が行われた。気温は40度近く、路面温度は60度に手が届きそうな猛烈な暑さの中、トップタイムをマークしたのは、No.38 ZENT CERUMO RC Fの立川祐路。自身が持つポールポジション獲得数をまたひとつ伸ばした。

前回の富士戦から1ヶ月半あまり。ギラギラと照りつける太陽の中、Q1の予選が行われ、そこでまずNo.17 KEIHIN NSX CONCEPT-GTが最速タイムをマーク。だが、Q2で本領を発揮したのはSUPER GTで最多ポールポジション獲得数を誇るNo.38 ZENT CERUMO RC Fの立川だった。朝の公式練習では、No.46 S Road MOLA GT-R本山哲が1分25秒502でトップに立ったが、対する38号車は1分26秒154(石浦宏明のタイム)どまり。しかしながら、Q1、Q2と尻上がりに調子を上げたのが38号車だった。

なお立川はこれまでSUPER GTが開催される国内すべてのサーキットでポール獲得の経験を持つが、タイ・チャンインターナショナルサーキットでは初のこと。この38号車に次いで、2位には昨年の大会で逆転優勝を果たしたNo.36 PETRONAS TOM’S RC F(伊藤大輔/ジェームス・ロシター組)、3番手にはNo.46 S Road MOLA GT-R(本山 哲/柳田真孝組)が続いた。

一方、GT300クラスではマザーシャシー初となるNo.25 VivaC 86 MC(土屋武士/松井孝允組)がポールポジションを獲得。決勝では、同様にマザーシャシー初勝利を狙う。

・第2戦富士 予選結果

GT500(TOP6)
1.No.38 ZENT CERUMO RC F(立川祐路/石浦宏明組)1’25.295
2.No.36 PETRONAS TOM’S RC F(伊藤大輔/ジェームス・ロシター組)1’25.303
3.No.46 S Road MOLA GT-R(本山 哲/柳田真孝組)1’25.322
4.No. 6 ENEOS SUSTINA RC F(大嶋和也/国本雄資組)1’25.872
5.No.64 Epson NSX CONCEPT-GT(中嶋大祐/ベルトラン・バゲット組)1′25.873
6.No.37 KeePer TOM’S RC F(アンドレア・カルダレッリ/平川 亮組)1’26.123

GT300(TOP3)
1.No.25 VivaC 86 MC(土屋武士/松井孝允組)1’33.915
2.No. 3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/高星明誠組)1’33.988
3.No.10 GAINER TANAX GT-R(アンドレ・クート/富田竜一郎組)1’34.507

 

 

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  • 2015年6月18日

    SUPER GT第3戦タイ プレビュー


    2015年シーズンの序盤戦の締めくくりを間もなく迎えるSUPER GTシリーズ。その戦いを繰り広げるのは、日本を離れてタイとなる。「BURIRAM SUPER GT RACE」として2度目のSUPER GT戦を迎える今大会は、国内サーキットのバトルとひと味もふた味も異なる展開が待ち受けていそうだ。

    ■2度目の開催となるタイ戦

    開催の地となる「チャン・インターナショナル・サーキット」は、タイの首都、バンコクから北東におよそ400kmの位置に設けられた国際格式のサーキットだ。サーキットのオーナーは同じくサッカーチーム「ブリーラム・ユナイテッドFC」を所有し、これに続いてサーキットを新設。昨年の一戦は、そのこけら落としといえる一戦だった。コース長4.554km、サーキットでは国際自動車連盟(FIA)のグレード1Tを取得、今年11月にWTCC(世界ツーリングカー選手権)を初開催することになった。

    昨シーズンのSUPER GT開催時には、エントリー台数に対してピットの数が不足していたことから手狭な状態でピット作業が行われていたが、今年は1コーナー寄りにピットが増設されており、満足のいく状態での作業に取り組むことができそうだ。

    ■シーズン序盤を締めくくる一戦

    4月の岡山インターナショナルで開幕した今年のSUPER GT。続く第2戦は5月に富士スピードウェイで行われ、それぞれの闘いで見どころある展開となった。そんな中で迎えるタイでの戦いは、ちょうどシーズン序盤戦の締めくくりに位置づけられる。昨年はシーズン終盤の開催、しかもサーキット自体初の一戦ということもあり、なにもかもが初ものづくしだったため、まさに先の読めないレースだったが、今年は昨年に得たデータをもとに、そして進化したGTマシンをいかに速く走らせるかの準備も着々と進んでいることだろう。

    F1サーキットの設計者として名を馳せるヘルマン・ティルケ氏がデザインしたコースレイアウトは、長短4本のストレートと12ヶ所のコーナーで成り立っており、ストップ&ゴーのレイアウトも含まれている。フラットのようで実は緩やかな角度もついているコースは、去年初レースを終えたドライバーからも概ね好評で、面白い戦いになることは予想できる。

    ハイダウンフォースたっぷりのGTマシンは昨年よりもスピードアップしていることから、タイヤへの負荷はさらに大きくなっていることは明らかであり、加えて6月のタイの暑さは日本とは比にならない。逆にスコールといった突然の雨も懸念される。開催2年目とはいえ、天候面を含めると不確定要素は国内サーキット以上に多いのは明らかだが、その中でいかに強い戦いができるかが、レースの勝敗を左右するはずだ。

    GT500、GT300とも走り甲斐の多いチャン・インターナショナル・サーキットでの一戦は、今シーズンの戦いにおけるひとつのキーポイントとなりそうだ。

    ■主なタイムスケジュール(現地時間・日本から2時間遅れ) >> 去年のタイスケ

    6月20日(土)
    08:00 – 09:00 オープンピット
    10:00 – 11:45 公式練習
    13:15 – 14:15 ピットウォーク
    14:30 – 14:45 オープニングセレモニー
    15:00 – 15:35 ノックアウト予選_Q1
    15:00 – 15:15 : GT300
    15:20 – 15:35 : GT500
    15:45 – 16:17 ノックアウト予選_Q2
    15:45 – 15:57 : GT300
    16:05 – 16:17 : GT500

    6月21日(日)
    09:50 – 10:20 フリー走行
    10:30 – 10:50 サーキットサファリ
    12:45 – 13:35 ピットウォーク
    15:00 -     決勝 66Laps

     





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